このページは小さい帝玉の写真をはっきり写すためファイルサイズの大きな写真を載せています。また3年分の実生記録を1ページにまとめています。そのため読み込みに時間がかかるかもしれません。あらかじめご了承ください。
帝玉の種まきは1回目(2019年)と2回目(2021年)と3回目(2022年)の3つのバージョンがあります。
1回目は大失敗し、2回目もやや失敗し、3回目の2022年にはこれまでの反省点を踏まえて実践します。必要に応じてジャンプしてお読みください。
実生方法(種まき)を読む
1回目(2019年9月)のレポートを読む
2回目(2021年9月)のレポートを読む
3回目(2022年10月)のレポートを読む
目次
- 1 帝玉の実生(みしょう)とは?どんなふうに育っていくのか
- 2 プレイオスピロスの実生に必要なものとその手順
- 3 実生用の土の配合・選び方
- 4 種の入手方法と選び方
- 5 種まきの時期
- 6 詳しい帝玉の実生方法
- 7 当サイトで行った方法
- 8 帝玉の種まき(実生)第1回目(2019.9)
- 9 帝玉の種まき(実生)第2回目(2021.9)
- 9.1 2019年(1回目)の失敗
- 9.2 1ヶ月目(2021.9)
- 9.3 2ヶ月目(2021.10)
- 9.4 3ヶ月目(2021.11)
- 9.5 4ヶ月目(2021.12)
- 9.6 5ヶ月目(2022.1)
- 9.7 6ヶ月目(2022.2)
- 9.8 7ヶ月目(2022.3)
- 9.9 8ヶ月目(2022.4)
- 9.10 9ヶ月目(2022.5)
- 9.11 10ヶ月目(2022.6)
- 9.12 11ヶ月目(2022.7)
- 9.13 12ヶ月目(2022.8)
- 9.14 13ヶ月目(2022.9)
- 9.15 1年2ヶ月目(2022.10)
- 9.16 1年3ヶ月目(2022.11)
- 9.17 1年4ヶ月目(2022.12)
- 9.18 1年5ヶ月目(2023.1)
- 9.19 1年6ヶ月目(2023.2)
- 9.20 1年7ヶ月目(2023.3)
- 9.21 1年8ヶ月目(2023.4)
- 9.22 1年9ヶ月目(2023.5)
- 9.23 1年10ヶ月目(2023.6)
- 9.24 1年11ヶ月目(2023.7)
- 9.25 1年12ヶ月目(2023.8)
- 9.26 2年目!(2023.9)
- 10 帝玉の種まき(実生)第3回目(2022年度)
帝玉の実生(みしょう)とは?どんなふうに育っていくのか
植物を葉挿しや株分けではなく、種から育てることを実生といいます。帝玉などの玉形メセン類では、葉挿しや株分けができないものが多いため、種から育てる方法が主流になっています。
帝玉は南アフリカの半乾燥地帯である高い山(870~1250mの標高)が原産地の多肉植物です。秋に種まきすると、2~7日で双葉が出始めて、それから1~2ヶ月すると本葉が出てだんだん帝玉の形に似てきます。プレイオスピロスは毎年1回ずつ脱皮しだんだん大きくなります。それはコノフィツムやリトープスなど他のメセン類と似ています。日本の夏は暑すぎるので休眠します。そして気温が下がった秋、再び生育をはじめ1年に一回りずつ大きくなっていきます。※小さい苗のうちは一年に何回も脱皮することがあります。
プレイオスピロスの実生に必要なものとその手順
- 種をまく鉢
- 鉢をすっぽりいれられる容器
- 土の消毒用の鉢
- 細かい種まき用の土
- カビ防止用の殺菌剤(ベンレート)
- 爪楊枝
- ラップ
- 消毒用の湯1L~
- 霧吹き
その他、土の消毒に使う鉢の底にしいて土が流れてしまうのを防止するための「鉢底網」、土のかき混ぜ・プレステラへの盛り付け用の「スプーン」、土を混ぜるための「丈夫で透明な袋」、お湯を注ぐ「オタマ」、ベンレートを水に混ぜるための「2L空きペットボトル」、土のph(酸性度)を測るための「PH試験紙」などが必要でした。
このページでは誰もが入手しやすく安価な器具として、1番の種を撒く鉢には「プレステラ90」というプラスチック鉢を、2番の鉢をすっぽりいれられる容器には2Lのペットボトル飲料の空きボトルを、3番の土の消毒用の鉢には「4~5号程度(直径12~15cm)の大きさの新品の素焼きか駄温鉢」を使っています。
また、管理人は適当な種まき用の土が入手できなかったので自分でブレンドしました。また鉢の上部と底部では異なる土を入れました。底部は3cmほどボラ土小粒を敷き、上部は細かくて水はけが良くそれほど重くない土として、ピートモス3:パーライト1:バーミキュライト1:くん炭2:鹿沼土1:ボラ土2をブレンドしています。
費用と入手先の参考
用具の解説
- 種をまく鉢は、土をいれて帝玉の種をまきます。
- 鉢をすっぽり入れられる鉢は腰水(鉢を水に浸ける)のために用意します。
- 土は種まき用などの細かい粒の土を用意します。普通の多肉植物・サボテン用の土では目が粗すぎで小さな芽が育ちにくいです。そして土は清潔である事が大事で、古い土の使い回しではなく必ず新品のものを使います。
- カビ防止用の殺菌剤ベンレートは、湿った土にカビが生えないようにするための農薬で粉を水に溶いて使います。
- 爪楊枝は小さな種をひとつひとつまくときに使います。
- ラップは土を入れた鉢を乾かないように上から覆うために使います。
- 霧吹きは途中で土の上から水やりをするためです。
実生用の土の配合・選び方
土は自分で作ることもできますし、市販の種まき用の土を買っても良いでしょう。帝玉はリトープスほど有名ではないので種と土の育てキットはないもようです。
市販の土を買う場合、種まき用の細かい土を選びましょう。普通のサボテンや多肉植物用の土では目が粗すぎて種が生長しづらいのでなるべく細かいものを使います。
また病害虫のおそれがあるので古い土ではなく、かならず新品の土を使うようにしましょう。
自分でブレンドする場合は、細粒鹿沼土、細粒バーミキュライト単体のほかに、ピートモスやパーライト、くん炭なども使うことができます。
管理人は適当な種まき用の土が入手できなかったので自分でブレンドしました。また鉢の上部と底部では異なる土を入れました。底部は3cmほどボラ土小粒を敷きました。上部は細かくて水はけが良く、それほど重くない土として、ピートモス3:パーライト1:バーミキュライト1:くん炭2:鹿沼土1:ボラ土2をブレンドしています。
種の入手方法と選び方
2021年現在では、アマゾンや楽天などでも購入することができます。確認したところメルカリとヤフオクでも入手できます。価格の目安は10粒300円~500円程度から60粒500円程度のものまで様々です。その他、海外通販から直接自宅に送ってもらうこともできます。購入するときの注意点として、出所の不明なタネはやめたほうがよいです。発芽率が非常に悪かったり、偽物だったり(プレイオスピロスではない植物が発芽する)、割れて届いたりする可能性があります。特に激安の中国産には注意したほうがよいでしょう。
種を購入し届いたら撒くまで冷蔵庫の野菜室にいれて保管します。冷蔵庫に1週間ほどいれておくと低温で発芽の準備が揃って発芽しやすくなります。また春~夏など、まき時以外の時期に入手してしまった場合も同じように冷蔵庫に入れて保管します。
帝玉の種は割と大きいです。他のメセン類と比較すると直径10倍以上あり、リトープス等と比べるとかなり扱いやすい感じです。撒くときは濡らした爪楊枝で1つ1つ土にのせるようにまくか、手で一粒ずつ蒔くこともできます。
種まきの時期
帝玉(プレイオスピロス)は秋から春にかけて成長する「冬型」の多肉植物です。そのため生育期の秋にまきます。具体的には猛暑が終わり、最高気温が25℃ぐらいにさがってくる9月下旬が適しています。猛暑でまいてしまうと高温多湿で蒸れてせっかく芽が出た種が溶けてしまう可能性ががあります。また冬や休眠直前の春は種から育てることが難しいです。できれば9月下旬から10月下旬までには種まきを完了しておくとよいでしょう。
詳しい帝玉の実生方法
①準備
カビ防止のため、鉢や鉢を入れる容器など、洗えるものは全て洗います。
②土を消毒する
とにかくカビが生えやすいので消毒できるものは全部消毒します。
土の消毒方法はいくつかありますが、割れない鉢に鉢底ネットを敷いて土をいれ上からお湯をかける、レンジ対応容器などに土をいれて湯気が出るまで加熱する、などのどちらかを行った後に、ベンレート1000倍溶液を使って消毒すると万全です。ベンレート1000倍溶液は土に水代わりに土にかけてよく、また鉢をつけるための腰水の水にそのまま使って良いものです。
③土を入れる
底から表面まで種まき用の土をいれてもいいですが、鉢底から中央ぐらいまでは粗めの普通の多肉植物培養土を使ってもよいです。この場合も土を消毒します。重要なのは種が根を伸ばす表面の土には、目の細かい土を使うことです。そして土が入っている鉢を腰水用の鉢にいれ、鉢が1.5cmくらい水に浸かるようにします。
④種をまく
土が冷えたのを確認してから、種を土の表面にのせていきます。日光がないと発芽しないので、種の上に土をかぶせません。(<--ここが重要です。覆土すると発芽率が極端に悪くなります。)このとき先を濡らしたつまようじを使って撒いてもよいです。種を撒き終わったら表土が乾かないようにラップをかぶせます。
⑤発芽から小苗までの管理(0日~2ヶ月目)
発芽までの日数は早くて5日、実践では大体10日くらいで出そろいます。しかし同じ種類の種でもばらつきがあり、最大1ヶ月ほどの幅が出ることもあります。そのため芽が出ないからといってすぐに諦めないようにしましょう。発芽するまで腰水の水を切らさず、途中表土に霧吹きをする。
発芽したら1ヶ月くらいで腰水を終了します。発芽した幼い芽は乾燥に弱いので、始終土がしっとり濡れている状態にします。発芽したら鉢は日当たりのいい所に置きます。(室内や屋外の)暗いところに置いたままだと、ひょろひょろになってもやしのようになってしまいます。
⑥2ヶ月目~12ヶ月目
腰水をやめてラップを外したあとも霧吹きで湿度と水分を保ち、成長した親株のように断水したりしない。そうして半年~1年くらい育てたら、普通の成苗と同じ管理に移ります。
当サイトで行った方法
①準備
種撒き用のプラスチック鉢「プレステラ90」に今からまく種の名前ラベルを貼ります。
鉢を浸ける腰水用のペットボトルを腰水に使えるように加工します。2Lボトルを横にして、上部をカッターとはさみ切り取り、プレステラ90が入るかチェックします。
②③土の消毒と土入れ
4号の駄温鉢に鉢底ネットをしいてそこに底用のボラ土を入れます。
鍋で沸かしたお湯をオタマで注いで消毒します。湯気がでるまで何度も注ぎます。
湯気が出て充分消毒できたら、スプーンですくってそれぞれの種撒き用鉢(プレステラ90)に底から3cmほど入れていきます。
底用のボラ土が終わったら、上部用の土を消毒用鉢に入れます。
鍋で沸かしたお湯をオタマで注いで消毒し湯気がでるまで何度も注ぎます。
湯気が出て充分消毒できたら、スプーンですくってそれぞれの種撒き用鉢(プレステラ90)に上から1.5cmくらいまで入れていきます。
種撒き用のプレステラ90鉢を水につける用のペットボトルに入れ、ベンレート1000倍溶液を上からかけます。
最初に下から出てくる水は黒く濁っているので捨てます。捨てたらまた上からベンレート1000倍溶液を入れます。今度は少しきれいになっています。鉢が1.5cm程度浸かるようにベンレート1000倍溶液を入れます。
PHペーパーが心配なのでPH試験紙でチェックしましたが、ph7~8程度で中性に近かったです。
④種をまく
土が冷えたのを確認してから、種を土の表面にのせていきます。
先をほんのり濡らした爪楊枝で1つずつ土の上に置いていきます。
このような形で撒きました。
※四角がプレステラ90の鉢、丸が種を撒いた位置を上から見た様子
そしてラップをかけます
日光がないと発芽しないので種の上に土をかぶせません。
最初の3日は明るい窓辺に置きました。
⑤発芽から小苗までの管理
5日目に3個が発芽しました。
4日目以降は遮光した屋外に出しました。
帝玉の種まき(実生)第1回目(2019.9)
1ヶ月目(2019.9)
1日目 2019/9/27
種まき日(気温27℃程度)
2日目 2019/9/28
発芽なし
3日目 2019/9/29
発芽なし
4日目 2019/9/30
発芽なし
8日目 2019/10/4
変化なし
9日目 2019/10/5
変化なし
10日目 2019/10/6
変化なし 2個は発芽しないか・・ しかし芽自体は大きくなっています
14日目 2019/10/10
残念なことに左下の1個が溶けてしまいました。
19日目 2019/10/15
写真は拡大などしていないので、最初に比べると随分葉が大きくなったことが分かります。
2019/10/20(23日目)
帝玉は種が大きく双葉も大きく直径が6mmくらいあります。
2ヶ月目(2019.10)
2019/10/28(31日目)
1ヶ月目の写真を紛失してしまいました。
2019/11/4(38日目)
発芽率はよかったのですが、だんだん溶けてしまい10個中4個だけ生き残っています。
リトープスと同じように茎が紅葉してピンクになっています。
3ヶ月目(2019.11)
2019/11/19(53日目)
いよいよ帝玉も本葉が出てきました。
現在寒くなっており発育を促すために室内に取り込んでいます。底面給水はやめ、ラップをかぶせて上から霧吹きで水やりをしています。水の量は土の表面が乾いたらしっとりするまで霧吹きする量です。
4つ生き残った帝玉ですが、どれにも本葉が出てきました。大きさの差がとても大きく、リトープスより小さく一番大きいものでも5mmくらいしかありません。
4ヶ月目(2019.12)
室内で3週間ほど育てていたら、徒長してしまいました。茎が出ないはずなのに双葉から茎がのびてひょろっとしてしまいました。室内が暖かすぎて水分もやりすぎだと判断し、ラップをしたまま屋外の直射日光のあたらない明るいところに出しました。水やりは控えめに霧吹きをかけています。
6ヶ月目(2020.2)
2020/2/3 (129日目)
帝玉の種を撒いて4ヶ月経ちます。帝玉と同時にリトープスの種まきもしましたが、基本は同じ育て方をしている。10個の種を撒きましたが、今残っているのは4個のみです。矢印で示しているようにかなり成長の差が激しいです。
底面給水はせず、上から普通にじょうろで水やりしています。間隔は2週に1回ほどで水はけが良い土の配合のためか、数日で表面が乾き、写真のようなカラカラの状態になります。環境は、最高気温が13℃程度、最低気温が4℃程度で、1月にしては雨の日数が異常に多かったです。
徒長気味で全部倒れてしまっています。深く植え直した方が良いと思っていますが、まだまだ1cmもない小さな苗で植え替え時に根を切りはしないかと心配でできずにいます。
7ヶ月目(2020.3)
2020/3/9(164日目)
帝玉の種をまいて5ヶ月がたちます。数少ない4つの生き残りは欠けることなく無事3月を迎えました。
前回から1ヶ月、大きさはほとんど変わっていません。リトープスは第一回目の脱皮の兆候がありますが、帝玉はぜんぜんそんな様子はありません。一番大きいものは8mmくらい、小さいものは3mmくらいでハイポネックスを与えてみましたが、生育がよくなる様子はありませんでした。
現在数日に1回程度霧吹きで水やりをしています。しかしそれだけではどうしても乾燥してしまいます。そこで1週間に1回はごく細いじょうろで土がしっかり濡れるようにたっぷり水やりをしています。小さい帝玉は乾燥に弱いので、土を少し濡らして乾いてはすぐ水をやることの繰り返しです。
3月に入り、日差しが強くなり気温も上がり始めました。そこで直射日光が当たらないよう、ビニール温室(屋外に置いている)の一番後ろに置くようにしました。
この1ヶ月の気温は、最高が18℃程度、最低が3℃程度、平均的には10℃+-5℃程度です。3℃を下回る日は室内に取り込みました。
種まきの帝玉がいっこうに大きくならないので、ヤフオクで2年生の帝玉を5苗購入しました。それはサイズが2cm~2.5cmくらいあり、1.5年違いと思えないほど大きく立派なものでした。何か育て方が間違っているのでしょうか?
実生の帝玉は全部ひょろひょろになって倒れてしまっています。ただやや双葉が吸収されて本葉が大きくなった印象です。
1年6ヶ月目(2021.2)
2021/2/1
種まきした帝玉はほとんど大きくならなりませんでした。失敗です。
1年ぶりの写真がこちらです。
帝玉の種まき(実生)第2回目(2021.9)
この章では、2021年9月の管理人の帝玉の種まき(2回目)を実践記録しています。
2021年9月18日、2020年産帝玉(緑色)種子を30粒、2021年度産の紫帝玉の種子を30粒、他に帝玉の種子を30粒購入しました。合計90粒の帝玉の種子が集まりました。
帝玉はリトープスと異なり8月から蒔くことができ、なるべく早く蒔いたほうがよいとのことで、2021年9月21日に速攻でまきました。
まずプラ鉢(プレステラ90)を9個用意し、30粒をそれぞれの鉢に10個ずつ蒔きました。リトープスは小さくてばらまきを行いましたが、帝玉の種はかなり大きいので、ひとつずつ丁寧に蒔くことができました。
土の配合はピートモス3:鹿沼土2:ボラ土2:赤玉土3:バーミキュライト1:くん炭1で熱湯消毒し、ベンレート(1,000倍)で更に防かび(殺菌)しました。
プレステラ90が並ぶくらいの適当なサイズのプラケースに入れて、1cmの腰水(水を張ったままにする)を用意します。
種の撒き方は、1回目(2019年)と同じ方法です。
2019年(1回目)の失敗
前回の帝玉の実生は正直にいうと完全な失敗で大きくなりませんでした。それは管理人の育て方が悪く、以下の3点を抜かしていたためでした。
- 日に良く当てなかったこと
- 肥料をあまり与えなかったこと
- 充分に水を与えなかったこと
まず1番は実生の苗は遮光しないといけないと思い込んで、ほとんど日に当てなかったことです。遮光ばかりしていて日が良く当たらず成長しなかった点です。帝玉はしっかり日に当てて育てる必要があります。2番は肥料は腐敗の原因になってしまうと怖がってあまり与えなかったことです。メセン類はしっかり肥料を与えることで成長が良くなるということです。3番は充分に水を与えなかったことです。水と光と酸素でからだを作っていくにも関わらず、腐るのが心配だと成長期にも十分な水を与えませんでした。
このような3つの不足でみごとに1回目の実生は失敗してしまったのでした。
そんな中、今年種まきに当たってこちらのサイトを出品者さんに教えていただき、以上のような失敗点を見つけることができました。
http://lovecomet.web.fc2.com/succulent/teigyoku/index.html
リトープスは覆土しないことが多いですが、帝玉は若干土をかけたほうがよいとのことで、今回はベースにリトープスと同じ土を使い、帝玉のみバーミキュライト細粒をパラパラとかけています。
2020年産の緑の帝玉はすぐに発芽するだろうと思います。今年産の紫帝玉と、他の出品者さんから購入した今年産の緑色の帝玉は発芽が遅い可能性があります。
写真左側3段は帝玉を植えており、右はまだ何も植えていない状態です。
1ヶ月目(2021.9)
- 2021/9/21 (0日目)帝玉60粒と紫帝玉30粒を蒔きました。
- 2021/9/22 (1日目)発芽無し
- 2021/9/23 (2日目)発芽無し
- 2021/9/24 (3日目)発芽無し
- 2021/9/25 (4日目)初の発芽です。紫帝玉の芽が2つ出ていました。
- 2021/9/27 (5日目)計12個発芽しました。
- 2021/9/28 (6日目)計15個発芽しました。
- 2021/9/29 (7日目)本日発芽なし
- 2021/9/30 (8日目)本日発芽なし
帝玉の芽はリトープスの10倍くらいのサイズがあります。(2021.9.27の写真です)
- 2021/10/1 (9日目)計16個発芽しました。
- 2021/10/2 (10日目)本日発芽はありませんでした。この3日間室内で観察していましたが、今朝からまた50%遮光下の戸外に出しました。
- 2021/10/3 (11日目)本日発芽なし
- 2021/10/4 (12日目)本日発芽2つありましたが、2つ溶けたため計16個です。
- 2021/10/5 (13日目)計19個発芽しました。やはり帝玉もリトープスと同じように採りまき(その年に採れた種)では発芽が遅いようです。
- 2021/10/6 (14日目)計21個発芽しました。
- 2021/10/7 (15日目)計23個発芽しました。
- 2021/10/8 (16日目)本日発芽無し
- 2021/10/9 (17日目)計25個発芽しました。最初に芽が出た株はどんどん大きくなってきてこれから発芽する種子と比較するとかなり差がつきそうです。徒長が目立ってきたので、本日から実験的に無遮光の直射日光下に移動しました。一日晴天で夕方になりましたが、今のところ問題なさそうです。軽く驚きを覚えています。
- 2021/10/11 (19日目)計26個発芽しました。
2021/10/11の画像です。双葉がだいぶ大きくなってきました。1ヶ月から1.5ヶ月で本葉が出るそうです。
- 2021/10/14 (23日目)計27個発芽しました
- 2021/10/16 (25日目)計27個の発芽で止まっています。90個以上蒔いたため30%ということになります。これは何かやり方が悪かったのではないかと思い、空中湿度が足りないためかと考え、腰水の量を多くしてラップで覆うことにしました。また帝玉に関しては発芽1ヶ月でも遮光は要らないことが本格的に判明しました。場所は福岡市で状況は気温30℃を超える日が連日で、非常に暑い10月です。
- 2021/10/18 (27日目)計28個発芽 かなり遅れて発芽する種子もあるのですね。
- 2021/10/20 (29日目)計29個発芽 まだ本葉は出ていません。
2ヶ月目(2021.10)
- 2021/10/21 (33日目)計30個発芽。まるまる1ヶ月経過しました。
- 2021/10/22 (34日目)本日発芽無し、帝玉に関しては30℃の高温でも問題無く発芽するようです。早期に発芽したものは双葉の真ん中に少し隙間ができてきましたが、本日そこから中に用意されている本葉を確認しました。ごつごつした帝玉らしい模様が見えました。
- 2021/10/23 (35日目)計31個発芽。ここに来て連日のように発芽が見られます。低温にさらされたためでしょうか?それとも単に発芽が遅い種だったためでしょうか?置き場所など育てる環境は全く変えていません。もちろん遮光もしていません。気温が下がったことのみが条件としては変わっています。
- 2021/10/24 (36日目)計32個発芽しました。
- 2021/10/25 (37日目)発芽なし
- 2021/10/26 (38日目)発芽なし。早く発芽したものでは本葉が覗けるようになりました。紫帝玉は双葉は緑色ですが本葉は紫色で感動しました。
- 2021/10/27 (39日目)計34個発芽しました。
- 2021/10/28 (40日目)計35個発芽しました。本格的に本葉が出てきました。現時点で発芽率は33%です(播種が35個ずつ×3列=105個)
- 2021/10/29 (41日目)発芽なし
- 2021/10/30 (42日目)発芽なし 今日1個も発芽しなかったポットの土を入れ替えて再度種まきします。
- 2021/10/31 (43日目)発芽なし
- 2021/11/1 (44日目)計36個発芽しました。(34%)
- 2021/11/2 (45日目)発芽なし
- 2021/11/3 (46日目)計37個発芽しました。(35%)
- 2021/11/4 (47日目)発芽なし
- 2021/11/5 (48日目)発芽なし
- 2021/11/6 (49日目)発芽なし
- 2021/11/7 (50日目)発芽なし
発芽は落ち着いてきました。毎日の発芽報告は50日目で一旦お休みさせていただきます。また変化があれば掲載させていただきます。
- 2021/11/9 リトープスにカビが生えたため、こちらの帝玉もベンレートをしっかり散布、ごく僅かカビが生えていたので、ピンセットで取り除きました。また腰水を完全にやめ、かごのガムテープを取って風通しをよくしました。
- 2021/11/15 (56日目)計38個発芽しました。
- 2021/11/18 (59日目)計39個発芽しました。うち紫帝玉15個
スポンサーリンク
3ヶ月目(2021.11)
- 2021/11/22 (62日目)表面の藻取り除きを行いました。本葉が1cmを超えるものが出てきました。
- 2021/11/26 (66日目)
- 2021/12/8(78日目) ずっとしっかり日に当てて育てています。腰水はやめましたが、水を切らさないように注意してこまめに水やりしています。(1週間に1回程度でしょうか)。大きなものは1cmを超えました。後から植えた帝玉が1ヶ月目を迎えましたが、こちらの苗の30日目はそれより2倍程度大きく、マグアンプKの効果だろうと思います。
4ヶ月目(2021.12)
- 2021/12/22 満3ヶ月経ち、帝玉もかなり大きくなってきました。この2週間程度で土をカラカラにすることも出てきて、常時濡れている状態を終了しました。1週間に1回程度の水やりです。置き場所は一番良く直射日光があたり、日照時間も一番長いところです。また数日後に大寒波が来て、福岡でも-2℃になるということでこの帝玉も室内に取り込みます。
5ヶ月目(2022.1)
寒さで室内に取り込むことが多かったため、若干徒長してきました。株元がひょろ長くなってしまっています。暖かい日はできるだけ昼間戸外に出すようにしています。まだ新葉が出る兆候はありませんが、だいぶ本葉が大きくなってきました。このサイズになると土をカラカラにしても大丈夫なようで、今は2週間に1回ほど水やりをしています。
以下4枚は種まきから97日目の2022/1/4に撮影した写真です。
以下3枚は種まきから125日目の2022/1/24に撮影した写真です。
6ヶ月目(2022.2)
帝玉・紫帝玉を種まきして6ヶ月目になりました。ここで重大イベントです。本葉の2対目が出てきました。最初の本葉は1ヶ月程度で出てきましたが、2対目はそれから4~5ヶ月かかったことになります。また全ての株で出ているわけではなく、まだ数個のみです。
置いている環境は、戸外の雨の当たらない所で、最低気温は2℃、最高気温は12℃、平均気温は8℃程度です。1℃を下回る日は室内に入れています。戸外では、直射日光下で一番日が長く当たる所に置いています。
水やりは10日に1回くらい鉢の3分の1が湿るぐらいです。水やりのしすぎで徒長するので、水のやり過ぎに気をつけています。(写真の株はかなり徒長しているので、参考にはしないでください。)
紫帝玉は大きくならないと聞いていましたが、帝玉と同じように生長しています。
いわゆるメセンの「溶ける」現象は今のところ一度も起きていません。
以下7枚は2022/2/10に撮影した、実生142日目の写真です。
また、同期に蒔いたリトープスと比べると、帝玉のほうが生長が速いのが分かります。
7ヶ月目(2022.3)
種まきをしてから7ヶ月が経ちました。
2回目の本葉は順調に出てきていますが、まだ全部の株には揃っていません。形が不格好のものが多くちゃんと帝玉の形になるか心配な所です。
3月になって最低気温は5℃、最高気温は15℃程度と完全に戸外で栽培できるようになりました。戸外では水分の蒸発も早くまた、リトープスのように二重脱皮の問題がないので、少しずつ水やりの量を増やしていきます。およそ1週間に1回、量は土の深さ2cm程度まで湿るぐらいにしています。
帝玉は夏の強い直射日光にも耐えると言われているので、戸外に出しても遮光などはもちろん行わず、ガンガン日差しに当てています。
戸外に出せるようになったので、カビの心配がなくなり、肥料をしっかり与えて生長速度を上げていきたいと思います。
以下は2022/3/1に撮影した実生161日目の帝玉の様子です。(徒長しているのでお気をつけください。)
8ヶ月目(2022.4)
帝玉・紫帝玉の種まきをして8ヶ月目になりました。
もう2対目の本葉は生えそろったようです。やはり形が悪く、これは最初に徒長させてしまったせいではないかと思っています。苗が立っていないので植え替えが必要だと思うのですが、根を切るのが怖くてまだできていません。
もうずっと戸外で栽培しています。現在の温度は最高気温が18℃程度、最低気温が7℃程度です。
3月の初め頃、帝玉の実生株2つが直射日光で溶けてしまいました。それで遮光が必要と判断し、50%遮光ネットをかけたところで栽培しています。50%は暗すぎるようですが、22%遮光ネットだと3枚重ねにしないといけないので、シルバーのネットをかけています。帝玉はガンガン日に当てて良いとネットに書いてあったので、溶けたことは意外でした。
水やりは10日に1回程度、鉢の半分が湿るぐらいを与えています。この間2回程度リキダスとハイポネックスを与えましたが、その後は徒長が心配で与えていません。マグアンプKはばらまいていますが、溶けるほどの水分がないため効果がないようで、今度お湯に溶かしたマグアンプKを注入する予定です。
以下は2022/4/1に撮影した、帝玉・紫帝玉の実生192日目の写真です。
4/7追記
マグアンプKをお湯に溶かしてみました。しかしマグアンプKはなかなか溶けず、丸2日たった現在もつぶつぶがそのままです。すぐに溶けると思っていたので意外でした。お湯は冷めすっかり水になっています。マグアンプ水は透明で濁り一つありません。しかしここに成分が溶けているかもしれないと思い、じょうろの水に希釈して流し込み、与えました。つぶつぶ自体は与えていません。効果はまだ分かりませんので5月に追記します。
4/12追記:植え替え
4/12、実生開始から初めての植え替えを行いました。根は底まで伸びて若干回っていました。今回は根を切り詰めるタイプと根を切り詰めないタイプの2通りで植え替えを行いました。根は底まで到達していたものの切り詰めればまだ、今の鉢(プレステラ90)に入る長さだったので、プレステラ105にはしませんでした。紫帝玉は若干徒長しています。帝玉はまずまず合格ラインかと思います。
それにしても植え替え作業は難しいですね。まだあちこち横を向いていますが、これが精一杯です。あまり器用で無いので苦手です。…
ちなみに、根を切り詰めるタイプは、このようにふさふさしている根を思い切り切り詰めて湿らせた用土に箸で穴を空けてそこに植え付けます(以下の写真は別の日に蒔いた異なる帝玉の写真です。)
9ヶ月目(2022.5)
帝玉・紫帝玉の種まきをして9ヶ月目になりました。
前回4月に写真を載せた際は2対目の本葉が出揃ったと書いていましたが、5月の今はそれが1対目の本葉を大きく超すぐらいになっています。4月に植え替えをしたときより更に大きくなっています。しかしこれは、徒長のようです。
原因はマグアンプKを水に溶かしたものを与えたためです。マグアンプKは本来水に溶かして与えるものではないので、濃厚な成分が効いて徒長してしまったのでしょう。これは失敗したと思いました。
植え替えで大分根を切ったものをほとんど遮光しない環境に置いたら、紫帝玉を中心にしぼしぼになってしまったものがありました。これは後に枯れると思います。植え替え後はちゃんと半日陰に置かないといけませんね。
4月一杯戸外で栽培しました。気温は最高気温が22℃程度、最低気温が13℃程度です。
水やりは4月前半までに2回しましたが、その後は1回のみです。だんだん水やり回数と量が減っていきます。
それにしても、自分のミスで徒長させてしまったのは残念なことでした。せっかく育っていたのに…
人工照明での栽培
一つ環境で変更点があります。5月に入ってから太陽が高く昇り、戸外の簡易ビニール温室では前面にも日が入らなくなりました。そのため思い切って室内に取り入れた、植物育成LEDライトでの栽培に切り替えました。
ミニ扇風機での人工換気と植物育成LEDライトによる人工照明、そして時々の水やりでこれまでしたことのなかった栽培方法を実践します。
その結果については6月に書かせて頂きたいと思います。
以下は5/1(正確には4/28)の帝玉の様子です。
10ヶ月目(2022.6)
帝玉・紫帝玉の種まきをして10ヶ月目になりました。
前回、マグアンプKを溶かした水を与えて徒長させてしまったと書きましたが、その後徒長は止まりました。伸びた部分は色が薄く変わっているため、それの長さで徒長の長さが分かります。
しかし紫帝玉はかなり徒長して、リカバリーできないぐらいのびてしまいました。
植え替え後はしっかり活着(根付き)したようです。
帝玉の種まきは24鉢あるのですが、5月からそのうちの半分を植物育成ライトでの栽培に切り替えました。外に置いているほうも人工照明栽培の方もほとんど変わりなく成長しているので、植物育成ライトの効果がしっかりあることが分かりました。
現在最高気温が28℃、最低気温が20℃程度がつづき、まだ梅雨には入っていません。九州北部の梅雨入りの平年値は6月4日なのですが、まだ天気予報では2週間先まで晴れが続いています。
水やりは2週間に1回、1鉢20cc程度と少ないです。
今回の帝玉の実生は株によって生育度合いの差が激しく、生育が早いものでは下葉がしぼみ始めているものがでてきました。
11ヶ月目(2022.7)
帝玉・紫帝玉の種まきをして11ヶ月目になりました。もうすぐ1年に近づこうとしています。
帝玉・紫帝玉はだいぶ徒長しているものの、なんとか形を保っています。9月に蒔いたものと10~11月に蒔いたもので、サイズに大きな差が出ているのが面白い所です。
直近の最高気温は33℃、最低気温も28℃程度と猛暑に近づいています。今年は梅雨空けが平年値より20日早く、梅雨でじめじめしてカビないのはよいですが、暑さで徒長が酷くなりそうです。
12ポットは引き続き室内で植物育成ライトを当てて育てています。室温が30℃ほどになってからは一日9時間ではなく、ほぼ一日中ミニ扇風機を回しています。そのおかげか溶けた株は1つのみです。
戸外の方は室内のものよりやや徒長してしまいましたが、ぎりぎりセーフな形を保っています。簡易ビニール温室の最上段に60%遮光ネットを張った半日陰状態で管理しています。
水やりは2週間に1回、ほんの少しです。ですが7~8月は与えないか、与えてもごく少量にする予定です。
以下は2022/7/1に撮影した、帝玉・紫帝玉の写真(室内管理分)です。
12ヶ月目(2022.8)
帝玉・紫帝玉の種まきをして12ヶ月目、1年になりました。
帝玉はコノフィツム・リトープスと比較して苦戦しており、毎週のように溶けています。特に紫帝玉が顕著で、戸外の分も室内の分もだいぶこの1ヶ月で数が減ってしまいました。
原因はこの35℃、36℃という連日の猛暑と高温多湿の環境でしょうか。室内管理分は30℃程度に保っているのですが、なぜか枯れてしまいます。
室内の分は植物育成ライトを当てすぎていくつか焦げるように枯れてしまいました。残りの分も風を当てすぎたためかシワシワになってしまいました。一方戸外の分は日光不足でやや徒長しました。とても難しいです。
管理方法は7月と変わりません。6月までは元気で滅多に溶けなかったので残念です。なんとか秋まで持たせたいと思っています。
13ヶ月目(2022.9)
帝玉は8月一杯でかなり溶けて枯れてしまいました。
室内で育てていたほうは植物育成LEDライトを当てすぎたためか、ミニ扇風機の風に当てすぎたせいか、光が良く当たる部分が焦げてそこから腐敗菌が入り腐って枯れていきました。特に紫帝玉の被害が酷く、室内の分は3苗しか残りませんでした。(合計12鉢→6鉢へ減少)
それと比較し戸外の60%遮光下に置いていた分は適度に遮光されていたせいか、ほとんど枯れずに済みました。置き場を二つに分けておいて良かったと思いました。
そのため今後は戸外で育てていた分でレポートしていきたいと思います。
水やりは10日に1度程度を続けています。今後秋が深まり生育が再開したら水の量も増やしていきます。
以下は2022/9/5の帝玉の写真です。
1年2ヶ月目(2022.10)
8月にかなりの苗がやられましたが、9月に入ってもその勢いは止まらず、とうとう鉢数が半分ぐらいになってしまいました。それも紫帝玉ばかりが溶け、あと5株ぐらいしかありません。
ここに来て帝玉(緑)もだいぶやられ、大きく成長したものが溶けていっては取り除き、を繰り返してリトープスと異なり帝玉というのは難しいものだと感じました。パキポディウムやアデニウム、などコーデックスも含め様々実生してきましたが、帝玉は一番難しく感じられます。
9月からは戸外で栽培していますが、室内でLEDに当てていたものに加え、戸外で栽培を続けていたものも溶けたので、その理由は解りません。一つ考えられるのは、水やりの量を急に増やしてしまったことです。気温がしっかり下がるまでは(最高でも25度程度)水やりの量(ml)は控えめがよいかもしれません。
1年3ヶ月目(2022.11)
相変わらず形はほとんど変わりません。涼しくなり溶けることはなくなりましたが、大きくもなっていないようです。
紫帝玉は5つ残りました。緑の帝玉は葉が1対しかなく、2対の葉を維持させたいものです。
今年は快晴続きで気温は最高が22℃、最低が12℃程度が2週間以上続いています。遮光ネットは白(22%)を3枚です。
1年4ヶ月目(2022.12)
【12/1記】この1ヶ月で新葉が出る準備が整い、割れ目の間から次の葉が覗けるようになりました。種まきしたこの苗だけでなく、成株も同様に次の葉が見えてきています。
この1ヶ月で2回ハイポネックス水を与えました。与えすぎるとひょろ長くなるので、控えめに1000倍液にしています。
夏の間は毎日のように溶けていた帝玉も、気温が下がってきて溶けなくなってきました。
苗を方向があちこちになっているので、植え替えしたいところですが、ちょっと遅すぎかなという感じです。
1年5ヶ月目(2023.1)
脱皮の盛りになってきました。どの苗も古い葉の間から新しい葉が覗けるようになり、だんだん出てきています。しかし親葉の厚みがネックになって親葉が途中で割れてしまったものがあり、腐敗菌などが入らないか心配です。
今の親葉は肥料のやりすぎのせいでひょろ長くなってしまっているので、今回の脱皮でどうにか帝玉らしい姿になって欲しいと思います。
また少し話しがそれますが、他に育てている成株(未掲載)の次球は花芽でなく普通の葉でした。蕾みをかなり期待していたので大変残念でした。
1年6ヶ月目(2023.2)
【2/1記】数日前まで日本海側を中心とする日本全体が10年の1度といわれる大寒波が襲っていました。暖地である福岡県福岡市も例外ではなくマイナスを3日連続で記録するなど、強い寒さが続きました。多肉植物は1℃を下回る1/21~1/31まで全部の種類を室内に取り込んでいました。
帝玉も他の多肉植物と同様、およそ10日間室内に取り込んでいました。日光不足をできるだけ避けたく、植物育成ライトを当てていました。
ゆっくりと脱皮のプロセスを踏んでおり少しずつ新球(新葉)が出てきています。
水やり頻度はかなり減っており、1月は少しの量を2回与えました。
1年7ヶ月目(2023.3)
【3/2記】2月は全体的に暖かな日が続きました。最高気温は2桁の日(10℃以上)が26日間、10℃を切ったのは2日間のみでした。最低気温は27日間10℃以下でした。天気は平年並みでした。2月末からは日差しがやや強くなってきたのを感じられました。
ここに来て紫帝玉が3苗溶け、帝玉も2苗溶けました。原因は直射日光です。冬場なるべく日に当たるようにと簡易ビニール温室の最上段に置いていましたが、3月近くの日差しは強く、枯れる原因になってしまいました。これで24鉢あったプレステラ90も8鉢になってしまいました。
残った3つの紫帝玉も今にも枯れそうで、全滅するかもしれません。
また脱皮中なので水やりはほとんどやっていません。
1年8ヶ月目(2023.4)
【4/4記】今回は家の工事のため写真撮影が早めとなっています。ご了承ください。環境について、3月は例年よりかなり暖かく、最高気温が18~22℃程度、最低気温が7℃~12℃程度となりました。天候もよく快晴と晴れを合わせて20日間でした。この間どの種類にとってもゆるく成長できる最適な気候でした。
帝玉は思いのほか育てるのが難しいのを実感します。特に紫帝玉はかなりの難物といえそうです。それでも園芸店では大きな紫帝玉を取り扱っていたのをこの前見て、やはり自分の育て方が悪いのだということを感じずにはいられませんでした。
緑色の普通の帝玉は紫より難しくないですが、それでもリトープスやコノフィツムよりは難しいです。気をつけても25℃以上になると腐らせてしまいがちです。昨年は夏間近に植え替えをしてしまったのも失敗の原因だったと思います。
ですが現在生き残っている緑色の帝玉はうまくいけば、3cm、4cmと大きく成長させることができそうです。
置き場所は引き続き簡易ビニール温室の最上段で天井に50%遮光ネットをかけて、前面には22%遮光ネットを2枚掛けています。
3月の水やりは月2回でした。
1年9ヶ月目(2023.5)
【5/2記】4月は全体的に小雨で快晴・晴れの日が続きました。(晴れ・快晴の日が17日間)温度的には最高気温が20~25℃、最低気温が10~15℃と穏やかな気候でした。
4月は10日に1度水を与え、そのうち1回はハイポネックス1,000倍液にしました。苗の大きさはあまり変わっていないようですが、先月の写真と比べると古い葉がしぼんでいるので、少しずつ成長はしていると思います。
紫帝玉は3苗残っていますが、ひょろ長くなり帝玉の形をしていません。
直射日光は強いので外の1万ルクス程度あたる所に置いています。
1年10ヶ月目(2023.6)
【6/3記】5月は全体的に涼しい気温で安定しており、最低気温は16℃程度、最高気温は24℃程度でした。後半から少し暑くなってきましたが30℃は超えませんでした。また天気の面では、やや雨が少なかったものの・曇りと晴れとのバランスはまあまあでした。
1年11ヶ月目(2023.7)
【7/5記】6月は半ば頃まで屋外に置いていましたが、日が当たらないため室内の植物育成ライト下に移動させてきました。ライトは8,000ルクス程度で送風は1日11時間行っています。
また適期ではありませんでしたが、植え替えを行いました。(根が伸びないのでこの時期の植え替えは非推奨です。)
新しい根が伸びるまで、水やりはしっかり行いました。
1年12ヶ月目(2023.8)
【8/4記】7月も引き続き室内に置いていました。室温は最低が29℃~最高が32℃(ただし実生苗の表面温度は育成LEDライトの熱さで上が33~35℃程度)でした。外は連日の猛暑日で8/2は38℃を観測するなど厳しい暑さが続いています。植物育成ライトは1万ルクス程度を8:00~17:00まで照射し、送風は7/10から8:00~20:00と0:00~4:00の合計16時間にしています。
紫帝玉は植え替え後にとうとう枯れてしまいました。他に帝玉もいくつか溶けてしまいました。現在も表面にごつごつした感じがなく肌はつるっとしており、弱々しい溶けても仕方ないような状態です。
2週間に1回ほど水やりをしています。
2年目!(2023.9)
【8/31記】8月も引き続き室内に置いていました。室温は最低が30℃~最高が32℃(ただし実生苗の表面温度は育成LEDライトの熱さで上が33~35℃程度)でした。屋外は猛暑が続き、連日35℃(気温、完全な日陰の温度)を超え、50%遮光した環境でも43℃と猛烈な暑さが続いています。更に高温注意報が出て9月猛暑が続くそうです。植物育成ライトは1万ルクス程度を8:00~17:00まで照射し、送風は00:00~5:00と12:00~18:00の11時間行っています。
帝玉は少しずつ溶けていきます。溶けた苗の根を調べるとほとんど根がなく、6月に植え替えた時に根を詰めたままとなっています。昨年もこの時期植え替えて失敗しているので、帝玉は6月、7月は植え替えないほうが良いと感じました。
今生き残っているのは7苗になってしまいました。
帝玉の種まき(実生)第3回目(2022年度)
2021年度の反省と改善点
プレイオスピロス「帝玉・紫帝玉」の実生での栽培は2019年、2021年に続き3度目となります。昨年度は初心者だったこともあり、失敗が多く途中で枯れてしまったものもたくさんありました。そこで反省点を踏まえて、条件を変えて栽培を行っていきます。
2022年度と2021年の大きな違いは以下の3点です。
- 肥料を過度に与えない
- 植物育成LEDライトを過度に当てない
- 休眠前に植え替えを行わない
1点目は肥料を過度に与えないことです。昨年の失敗の大きな要因が肥料のやりすぎでした。播種当初から大量にマグアンプを撒いたり、マグアンプを溶かした水を与えたりして、必要以上に肥やされ徒長し、軟弱な株となり半分以上が溶けて夏を越せませんでした。これ(肥料のやりすぎ)は2019年に全く成長させられなかったことからの反省で行ったのですが、今度は行き過ぎてしまったようです。
2点目が植物育成LEDライトを過度に与えないことです。早く成長させたい、しっかり日に当てたいと考え強いレベルの光を夏の間中当て続けたため、日焼けを起こして萎縮し枯れてしまいました。
3点目が休眠前に植え替えを行わないことです。失敗の要因の一つに5月頃の休眠前に植え替えを行ったことが挙げられます。夏を迎えるため、根付かず溶けてしまう原因となっていました。溶けた後に株を抜き取る時、植え替え後根が全く伸びていないことが判明し愕然としました。
2022年は急がず焦らずバランス良く育てていきたいです。
使う土の配合は昨年と似たり寄ったりで、栽培場所も2021年と同じく10~5月は戸外で、6~9月のみ室内で植物育成LEDライトで栽培(日当たり不足対策と高温対策)の予定です。
また水やりや世話の仕方は昨年度と変更予定はなくブログへの記載予定はありません。ただ気温・室温は変わると思うので昨年度と異なる部分はブログにも載せたいと思います。
1ヶ月目(2022.10)
2022/10/9
26粒播種しました。
2022/10/13
戸外へ移動させました。22%遮光ネット3枚重ねの所です。
2022/10/20
合計2つ発芽しました。
2022/10/24
変わらず・・・
2022/10/26
合計3個が発芽しました。
大変発芽率が悪いので、以前の文を読み返したところ覆土で著しく発芽率が落ちると書いてあり、日よけした半日陰に種まきポットを置いていたのが失敗だったと判明しすぐに完全な日なたに置き直しました。
26粒蒔いたにもかかわらず3つしか発芽せず、今年の紫帝玉はかなり失敗したようです。
2ヶ月目(2022.11)
2022/10/31
合計6つが発芽しました。今からでも芽が出てくれればと祈っています。
2022/11/3
合計8個発芽しました。また1鉢にハイポネックス、2鉢にマグアンプを与えました。
2022/11/6
変わらずです。
2022/11/9
変化ありませんが、初め頃に出てきた芽はだいぶ大きくなりました。
2022/11/12
今年は完全に失敗ですね。26粒中9粒の発芽にとどまりました。来年はもう少し早く蒔きたいと思います。
2022/11/13
ハイポネックス500倍を2鉢に与えました。
2022/11/21
11月末にもなりますが気温は10月下旬のような感じが続き、最高気温が20℃、最低気温が12℃程度となっています。
紫帝玉は発芽が終了し、後は出た芽がひたすら大きくなる過程となりました。この数日で始めに発芽した分が本葉を出し始めました。美しい紫色の本葉です。
緑色の藻が少し生えてきているため、水やりは水位がなくなったら少し足す程度にしています。
現在はもちろん遮光なしで、なるべく日が当たる最上段に置いています。
ハイポネックス500倍、マグアンプが効いて子葉が分厚くなっています。
2022/11/21
鉢3つ全部にハイポネックス500倍液をスプレーで与えました。
2022/11/24
合計11個
2022/11/27
合計13個
2022/11/30
藻の防止のため、オーソサイド800倍スプレーを散布しました。
※11月末をもって3日おきの発芽数確認は終了させていただきます。
3ヶ月目(2022.12)
【12/1記】この11月は気候もよく暖かかった(最高気温22℃/最低気温12℃程度)ですが、この2日急に寒くなってきました。今後2週間の予測気温は、最高気温13℃/最低気温8℃となっています。
不思議なことに11月下旬に5つ新たに発芽し合計13苗となりました。写真にとても小さな緑色の芽が写っています。直射日光下に置いて以来ずっと同じ所で管理しているにも拘わらず、発芽日がバラバラになるのはなぜなのでしょうか。
現在は底面吸水の形で水やりをしていますが、常時水を張るのではなく、時々乾いたら水を足して吸わせているという感じです。
オーソサイド800倍スプレーはしているのですが、少し藻が生えてきました。藻は直射日光によく当てている鉢ほど生えるようです。
2022/12/15
【12/15記】めっきり寒くなりました。この間1℃の予報で1回取り込みし、12/18にかけても1℃の見込みで取り込みを行う予定です。
面白いことに12月に入ってもだらだらと発芽が続き、2つの芽が出て合計15個になりました。
育て方は12月初めと同じです。
寒くなって成長速度が遅くなってきました。さらに最近出た芽は小さいので腰水レベルに湿った土が必要です。そして湿ったままの土で室内に取り込むとカビるので厄介です。後1.5ヶ月早く蒔くべきだったと後悔しています。
4ヶ月目(2023.1)
【2023/1/4記】12月に入ると気候は急変、前半は最高温度15℃/最低気温5℃程度でしたが、後半には最高が10℃行かなくなったり、下が0℃になったりと急激に寒くなりました。天気も曇り空が多く、雨、雪が降り晴れたのは12日間だけでした。
紫帝玉はまだかなり小さいですが、ここに来て少し徒長気味になってきてしまいました。
現在芽の数を数えたら17個になっていて、12月のどこかで2つ発芽したようです。現在は土を乾かし表土も乾燥しているのに新規に発芽して、なぜこんなに遅れたのか、いったいどのような条件で発芽するのか、分からなくなってきました。
帝玉は寒さに強いですが、他の多肉植物を2℃で取り込む関係で、帝玉も2℃以下の日は室内に入れています。戸外では日なたに置きしっかり光合成させています。
プレイオスピロスは8月末頃に蒔くのが良いとされていますが、今年はかなり遅くに蒔いてしまいました。それでも現在カビたりもせず緩やかに成長を続けているのをみると、10月蒔きも完全にダメという訳ではない感じがしました。遅まきの実験になりそうです。(でも水回りの管理は大変です。2023年はちゃんと早く蒔きます…)
5ヶ月目(2023.2)
紫帝玉は徒長気味になってきました。水はほとんど与えていない(月2回程度)こととしっかり日に当てていることを考えると非常に不思議ですが、種まき時に与えたマグアンプがまたもや多すぎたことが考えられます。
帝玉は成長が早い分、肥料にもよく反応してしまうのかもしれません。
まだ子葉がしっかり残っており、本葉は1対のみで、大きな成株の帝玉は脱皮の時期ですが、こちらは今回は脱皮しないようです。
6ヶ月目(2023.3)
ますます徒長していますね…
7ヶ月目(2023.4)
【4/4記】今回は家の工事のため写真撮影が早めとなっています。ご了承ください。環境について、3月は例年よりかなり暖かく、最高気温が18~22℃程度、最低気温が7℃~12℃程度となりました。天候もよく快晴と晴れを合わせて20日間でした。この間どの種類にとってもゆるく成長できる最適な気候でした。
紫帝玉は生育期だと思うのですが、思うように大きくなってくれません。日当たりが若干悪いのが原因なのか、水やりがもっと必要なのか、はたまた肥料が足りていないのか、特に株元が細くなっているのが気になります。
4月は薄めのハイポネックスをあげてもっと日差しの強い所に置いてみたいと思います。
8ヶ月目(2023.5)
【5/2記】4月は全体的に小雨で快晴・晴れの日が続きました。(晴れ・快晴の日が17日間)温度的には最高気温が20~25℃、最低気温が10~15℃と穏やかな気候でした。
紫帝玉は難しいです。いつになっても小さい苗ばかりで、僅かに大きくなった苗もありますが、それは倒れてしまっています。しっかり日に当て、4月はハイポネックス1,000倍液を1回与え水も10日に1度は与えているのですが…
もしかしたら土が合っていないのかもしれません。
それでも引き続き懸命にお世話しようと思います。
9ヶ月目(2023.6)
【6/3記】5月も引き続きずっと室内に置いていますが、室温は22~26℃程度でした。植物育成ライトは1万ルクス程度を9:00~17:00まで照射し、送風は00:00~6:00と11:00~17:00の12時間です。
紫帝玉はこのように横たわってしまっていましたが、6/1に植え替えを行いました。本当は適期ではないので植え替えしないほうがよいのですが、このままでは完全に苗の半分にしか光線が当たらないので、迷った末、植え替えました。
この時土も変更し、これまでのフカフカ系をやめ、赤玉土や鹿沼土をメインとする土にしました。
植え替え時は土の表面を濡らし、割り箸で穴を空けそこにかなり根を切り詰めた苗を植え込みました。
水やりは10日に1度程度です。
10ヶ月目(2023.7)
【7/5記】6月も引き続きずっと室内に置いています。室温は26~29℃程度でした。植物育成ライトは1万ルクス程度を9:00~17:00まで照射し、送風は6/16まで00:00~6:00と11:00~17:00の12時間、6/17から18時間、6/23から11:00~22:00の11時間にしていました。
植え替え後、活着するまでしっかり水をやり常に土が濡れている状態にしました。その後苗を引っ張ってみたところ、根付いているのが確認できました。
しかし今回の植え替えで2苗枯れました。1つは一番大きく育った苗だったので、大変残念でした。植え替えは3月頃行っておけばよかったと思いました。
その後(根付いた後)水やりは10日に1回ほどにしています。
11ヶ月目(2023.8)
【8/4記】7月も引き続き室内に置いていました。室温は最低が29℃~最高が32℃(ただし実生苗の表面温度は育成LEDライトの熱さで上が33~35℃程度)でした。外は連日の猛暑日で8/2は38℃を観測するなど厳しい暑さが続いています。植物育成ライトは1万ルクス程度を8:00~17:00まで照射し、送風は7/10から8:00~20:00と0:00~4:00の合計16時間にしています。
紫帝玉はこの間小さいものが2個ほど溶けました。全部いつも通り旧皮、根の部分から溶けてだんだん細くなっていく状態です。根張りの弱いものが溶けやすいようです。
来月で1年ですが、現在の生存率は35%です。(26粒蒔いて9個生存)
リトープスやコノフィツムは1万ルクスでよいようですが、より強い日差しを求める紫帝玉(帝玉)は1万ルクスでは足りないのかもしれません。
12ヶ月目(2023.9)
生育環境や気象条件は2021年実生と同じです。
2022年の紫帝玉も数がどんどん減っています。今、残り3苗。。8月の間に6個も溶かしてしまいました。(写真には3苗以上写っていますが、8/31時点で溶けて減っています。)
2022年、2023年と2回の夏を室内で越させましたが、帝玉は植物育成ライトでの栽培は相性が悪いと分かりました。リトープスは上に窓があるのでそこにずっとLEDが当たってちょうどよいのですが、帝玉は植物体全体にまんべんなく日が当たらないと、一部は焦げて一部は日照不足になって、調子が崩れてしまうようです。
来年からはなんとか夏でも日の当たる屋外の環境を作らないといけませんね。