スポンサーリンク

ドルステニア「フォエチダ」の実生記録!種まきに挑戦

ドルステニア属の代表種の「フォエチダ」を種まき(実生)から育てている実践ページです。まき時や腰水管理、発芽までの日数なども紹介しています。

成長速度が速いフォエチダ

ドルステニア フォエチダ

ドルステニア「フォエチダ」の種子

ドルステニア属のフォエチダは成長速度が速く、種まきからなんと2年程度で花を咲かせ種を採ることができるようになります。

少し時期が遅くなってしまいましたが、当サイトでも2023年7月から実生を始め、2年後の開花を目指していこうと思います。

フォエチダの実生のポイントまとめ

  • 採れたて種子の発芽率はとても高いが、古い種子は大幅に低下
  • まき時は5~7月頃(今回は7月上旬に播種)
  • 水やりは1ヶ月程度は腰水(底面吸水)で徐々に水位を減らしていく
  • 用土は消毒は不要だが使い回しはしない
  • 発芽日数は1~4週間程度(今回の場合)
  • 覆土は不要

新鮮であれば発芽率はとてもよい
その年度に採れた種をすぐに蒔く「採りまき」であれば発芽率は高いですが、鮮度が重要で古くなると低下するとのことです。

今回の発芽率は22粒程度の播種から17個発芽(77%)でした。

まき時は5~7月
手持ちの本では5~7月になっていました。実際に7月上旬の播種で良く発芽し、その後の生育も旺盛です。

水やりは1ヶ月ほどは腰水
種まきから1ヶ月程度は常に水を張った容器に鉢を浸けて底から吸わせる腰水管理を行います。1ヶ月ほど経ったら常時水を張る腰水は終了しますが、時々土が乾いたら水を張って底から吸わせます。さらに2週間ほど経って苗がしっかりしてきたら上から水をやるようにします。

用土は消毒は不要だが使い回しはしない
これは人によって分かれるようですが、土をオーソサイドやベンレートなどの殺菌剤で消毒する方、熱湯消毒のみ行う方もいらっしゃるようです。用土が新品で使い回しでなければ、消毒はいらないとの意見もあり、今回は新品の用土を消毒無しで用いました。

発芽日数は1~4週間程度(今回の場合)
発芽日数はコーデックスの中では普通で、最短1週間から、2週間目頃がピークで、遅くとも4週間ほどで出揃うようです。

覆土は不要
種子には発芽に光が必要な好光性種子と、深く植えるなどして暗い状態で芽を出す嫌光性の種子があります。コーデックスは好光性種子が多いので、今回覆土はしませんでした。

実践環境例

まき時

ドルステニアのまき時は5~7月月頃とされています。

この時期は開花し結実する時期で、採取してすぐまく「採りまき」に最適です。長く保管すると発芽率が大きく低下するため、種が採れたらすぐまくのがよいようです。

土の配合について

今回は2層構造にしました。下から3分の2はパーライトや小粒軽石、ピートモスなど水はけのよい土を混ぜていれ、上部3分の1にはプロトリーフのさし芽・種まき用土を敷き詰めました。

土やタネの消毒について

今回土は消毒無し、タネも事前消毒無しで、まいてから表土全体にオーソサイドスプレーを行うのみにとどめました。

蒔く環境のセッティング

今回種まきの環境は以下の通りに行いました。

  • 腰水容器はプラスチック容器を使用
  • タネをまく鉢はプレステラ90を使用
  • 播種は室内で植物育成ライトを使用
  • 育成ライトは10,000ルクスほどに調節
  • 腰水は2cm程度

※これはあくまで一例ですので、参考程度にお願いします。

必要だったもの


種をまく鉢 鉢をすっぽりいれられる容器 殺菌剤
プレステラ 実生プレステラ90
1個10~20円
Amazon
実生 道具プラスチックケース(腰水用)
家にあるもの、ペットボトル容器、100均のプラスチックケースなど
オーソサイドオーソサイド
1箱 800円
Amazon
プロトリーフさし芽・種まきの土 植物育成ライト 殺菌剤のスプレー容器
プロトリーフ さし芽・種まきの土
Amazon
GREENSINDOOR 植物育成ライトLED 400W照度の強い植物育成ライト
Amazon
実生 道具
Amazon
用具の解説
  • 種をまく鉢は、土をいれて種をまきます。
  • 鉢をすっぽり入れられる鉢は腰水(鉢を水に浸ける)のために用意します。
  • 解説ページ

  • 土は種まき用などの細かい粒の土を用意します。普通の多肉植物・サボテン用の土では目が粗すぎで小さな芽が育ちません。そして土は清潔である事が大事です。古い土の使い回しではなく必ず新品のものを使いましょう。
  • ラップは土を入れた鉢を乾かないように上から覆うために使います。
  • オーソサイドは殺菌剤で種子のカビを防ぐためのものです。ベンレートでもよいのですが、オーソサイドのほうが藻や青ゴケを防ぐ効果が高いので、最近はオーソサイドを使うようにしています。

タネの入手方法

ドルステニア フォエチダ

フォエチダのタネ

フォエチダの種子は意外と取り扱いが少なく、多肉植物種子専門のネット通販で手に入れるか、親株を育てている方から分けていただくか、それ以外にメルカリやヤフオクでも入手できます。

購入するときの一番大事な点は「種子の信頼性」です。激安のものは選ばないほうがよいでしょう。発芽率が非常に悪かったり、偽物だったり(無関係な植物が発芽します)、割れて届いたりする可能性があります。

なお管理人は、ヤフーショッピングの多肉植物ワールドやフリマのメルカリ、ヤフオクでタネを入手しています。今回はメルカリで親株を交配した出品者の方から購入しました。

タネはこちらで入手できます。

ヤフーショッピングの多肉植物種子の専門店
多肉植物ワールド
プラントブラザーズ
seed stock
楽天市場の多肉植物種子
楽天市場

スポンサーリンク

実践記録

2023.7(1ヶ月目)

2023/7/11
9個播種しました。

環境は室内の30~35℃程度の所で、植物育成ライトは1万ルクス程度、送風は1日12時間で開始しました。

2023/7/19
1個発芽しましたが、3つ以上のタネにカビが生えてきました。これは芽が出ないだろうと思い、追加で10粒ほど蒔きました。

2023/7/25
最初にまいたタネ3つが発芽し、計4個になりました。

2023/7/28
8個発芽しました。

2023/7/30
11個発芽しました。

2023/7/31
13個発芽しました。

2023.8(2ヶ月目)

2023/8/2
14個発芽しました。

2023/8/6
塊根らしい膨らみが出てきました。

2023/8/10
16個発芽しました。

2023/8/14
1個減り計15個になりました。

2023/8/18
1個減り14個になりました。

2023/8/19
だいぶ本葉が増えてきました。

2023/8/25
生育旺盛で苗と苗の間隔が狭まり、植え替えが必要になってきました。
根は太めのタイプで鉢底まで張っているものもありました。

元気なもの、大きなものを優先的に12個選び、プレステラ90×3ポットに植え替えました。

丸っこく膨らんでいますが、苗を掘り上げて一日放置しただけでしぼんでしまうので、水切れさせないように注意が必要です。

2023.10(4ヶ月目)

【10/11記】9月も引き続き室内に置いていました。室温は最低が26℃程度~最高が29℃程度と8月よりぐっと涼しくなりましたが、相変わらず屋外は暑く32℃以上になる日も珍しくありませんでした。植物育成ライトは5,000ルクス程度を8:00~17:00まで照射し、涼しくなったため送風は00:00~2:00と12:00~14:00の4時間程度に短縮しています。

植物育成ライトの明るさが強すぎたのか、葉がだいぶ枯れてきてしまいました。そこで9月の途中からは5,000ルクス程度のやや暗い所に移動させています。

しかし一度枯れかかった葉は再生しないようで、次第にポロポロと取れてきています。塊根自体も緑色から茶色に少し焦げ気味です。ドルステニアは葉が落ちて茎にできる跡が見所のひとつとされていますが、確かに丸い跡がポツポツとついています。

まだ播種から4ヶ月目で水切れに非常に弱いです。1週間に1回はたっぷり水やりをしています。ドルステニアは夏型コーデックスの中でも特に寒さに弱いとされているので、今屋外に出してもすぐ室内にいれないといけなくなると思い、このまま室内で栽培を続けることにしました。

撮影日:2023/9/27

2023.11(5ヶ月目)

【11/9記】10月も引き続き室内に置いていました。今年は異常な猛暑でしたが10月もかなり暖かく、室内はほとんどの日で20℃~26℃程度を維持していました。植物育成ライトは5,000ルクス程度を8:00~16:30頃まで照射し、引き続き送風は00:00~2:00と12:00~14:00の4時間程度です。

高温を好むためか本格的に葉が茶色っぽくなり落葉してきました。塊根のサイズは小さいもので5mm~大きなもので1cm程度と差が出ています。

水やりは10日に1回ほどに減ってきました。

撮影日:2023/10/28

2023.12(6ヶ月目)

【12/5記】フォエチダの種を蒔いて半年が経ちました。現在もずっと室内で育成LED栽培をしています。11月は暖かかったのですが、12月に入り急に寒くなり平年並みの気温に下がりました。

フォエチダは葉をほとんど枯らして枯れ葉がついた塊根になりました。しかしこの枯れ葉がなかなか取れづらく引っ張ると汁が出てくるので無理に引きはがせません。塊根サイズは5mm~10mm程度です。

ドルステニアは塊根植物の中でも特に寒さに弱いとされています。初めての冬はどのようになるのでしょうか…?

撮影日:2023/11/28

2024.1(7ヶ月目)

【1/17記】更新が遅れ気味になって申し訳ありません。昨年から引き続き非常に暖かい冬とは思えないような日が続いています。
例年より暖かいですが、寒さに弱いドルステニアは外には出せず、室内で栽培しています。

葉は全部枯れて本体も茶色く生きているのか心配になってきますが、2週に1回ほど軽く水やりしています。

撮影日:2023/12/29

2024.2(8ヶ月目)

【1/29記】1月半ばまでは暖かかったですが、下旬に入り急激に気温が低下、毎日0℃まで下がる低温が続いています。多肉植物は明日まで全種類で室内に取り込み中です。

ドルステニアは見た目はほとんど変わりありません。今回は大きさ比較のため、メジャーと一緒に写してみました。触ってみると固いので枯れてはいないと思います。

室内は8~15℃程度、水やりは引き続き2週間に1回です。

撮影日:2024/1/29

2024.3(9ヶ月目)

【3/14記】今年の2~3月は雨や曇りの日が多く、晴れの日が少ないです。しかし気温は非常に高い日が続いており、厳冬期と思えない暖かさでした。

ドルステニアは新葉はまだ出ず石のような姿のままになっています。室内でLED栽培を続けており、室温は16℃程度に上がってきました。水やりは2月と変わらず完全な断水はしないようにしています。2月半ばから扇風機での送風を始めました。

撮影日:2024/3/14

2024.4(10ヶ月目)

【3/31記】室内も最高が20℃程度に上がってきました。

ドルステニアは3/31現在も引き続き生育が停止しているようで、まだまだ温度が足りないようです。また同じく夏型コーデックスのパキポディウムもアデニウムもまだ新葉が出ていません。もうちょっと待つ必要がありそうですね。

水やりは2週に1回ほどで、送風は1日6時間(9:00~12:00と15:00~18:00)にしています。

撮影日:2024/3/27