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農薬(殺虫剤・殺菌剤)の効き方の違いと使い分け

このページでは、農薬の効き方の違いと使い分けについて解説しています。

殺虫剤と殺菌剤

  • 害虫を殺す効果のある農薬を殺虫剤
  • 病気を治す効果がある農薬を殺菌剤
  • 両方に効果がある農薬を殺虫殺菌剤

といいます。

作用の仕方と主な薬剤名

作用 主な薬剤
殺虫剤 速効性あり(接触剤) ベニカX乳剤、サンヨール、モレスタン水和剤、ベニカXスプレー、ベニカグリーンVスプレー、マラソン乳剤、スミチオン乳剤、アディオン乳剤、STアクテリック乳剤、園芸用キンチョールE
持続性あり ダントツ水溶液、モスピラン液剤、オルトラン粒剤、オルトランDX粒剤
両方あり ベニカXファインスプレー、GFオルトラン液剤、オルトラン水和剤、ベニカDスプレー
殺菌剤 予防のみ(保護殺菌剤) サンヨール、ダコニール1000、サンケイエムダイファー水和剤、サンケイオーソサイド水和剤80、塩基性塩化銅
予防と治療 ベニカX乳剤、モレスタン水和剤、ベニカグリーンVスプレー、ベンレート水和剤、STサプロール乳剤、ゲッター水和剤、マネージ乳剤、リドミル粒剤2
その他 物理的防除 アーリーセーフ、ベニカマイルドスプレー、キング95マシン、カリグリーン
食毒 STゼンターリ顆粒水和剤
殺ダニ剤 バロックフロアブル、ダニ太郎
誘殺殺虫剤 デナポン5%ベイト、ナメ退治ベイト

殺虫剤の仕組みとメリット

殺虫剤 仕組み メリット
接触剤 殺虫剤を害虫の体や作物・害虫の通り道に散布して殺虫剤と害虫を触れさせて殺す薬剤。 速効性があり素早く駆除できる
浸透移行性剤 葉や根から吸収した薬剤を植物体全体行き渡らせ、害虫に葉などを食べさせて殺す薬剤 植物の一部にかけても植物体全体で作用する
食毒剤 殺虫剤のかかった葉などを食べさせて殺す薬剤 予防的に散布できる
誘殺剤 殺虫剤成分の入った餌で害虫をおびきよせて食べさせて殺す薬剤 昼間は土などに潜り込んでいる害虫を駆除できる

接触型殺虫剤の例
MEP(スミチオン乳剤)やアセフェート(オルトラン水和剤)、ピレスロイド系殺虫剤(ピレトリン)、マラソン(マラソン)などがある

浸透移行性殺虫剤の例
クロチアニジン(ベニカ水溶剤)

食毒型殺虫剤の例
虫のホルモン分泌を阻害するものや、細菌を製剤化したもので食べさせて腸管を破壊するものなど

誘殺型殺虫剤の例
ナメ退治ベイトなど、ネキリムシやナメクジ、カタツムリなどに効果があるものなど

殺菌剤の仕組みとメリット

殺菌剤 仕組み メリット
直接殺菌剤 葉や茎に発生した病原菌に直接散布、または植物の体内に吸収されて作用する薬剤 発病してからでも効果がある
保護殺菌剤 病気が発生する前にあらかじめ植物体を薬剤で覆って病原菌が入らないようにする薬剤 予防効果がある
浸透移行性剤 植物体全体に薬剤が浸透するため、植物体内にいる病原菌にも作用する薬剤 薬のかかっていない所にも効果がある・持続性がある
拮抗菌剤 菌の働きを利用して病原体の活動を抑え込んだり、抗生物質により病原菌を駆逐する薬剤

直接殺菌剤の例
ベノミル(ベンレート)、トリホリン(サプロール)など

保護殺菌剤の例
ベノミル(ベンレート)、マンネブ(エムダイファー)、キャプタン(オーソサイド)、TPN(ダコニール)など

浸透移行性殺菌剤の例

拮抗菌剤の例
シイタケ菌糸体抽出物溶剤など

それぞれの使い分け

害虫の予防
予防には浸透移行性のある殺虫剤や食毒型の殺虫剤を散布する

病気の予防
予防には体の中に菌が入るのを防ぐ保護殺菌剤や、植物の体全体に行き渡る浸透移行性剤を使う。

害虫発見時の応急処置
接触型殺虫剤は害虫の体に付着することですぐに駆除することができるため、応急処置に向いている。

病気発生時の応急処置
既に病気になってしまっている場合は、病原菌に直接効果がある直接殺菌剤や治療効果があるもの、浸透移行性のもので応急処置をする。

病気か害虫か分からない時
害虫か病気か区別が難しい場合、害虫にも病気にも効果がある殺虫殺菌剤を用いる。

病害虫対策
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