こちらから文字サイズを変更できます
スポンサーリンク

多肉植物に多い害虫と効果的な殺虫剤・対処方法

※注意 このページでは不快な害虫の写真が載っていますので、苦手な方はご注意ください。アオムシなど

つきやすい害虫の種類と症状・対処方法

アブラムシ

アブラムシ アブラムシ出典:Wikipedia
症状 <吸汁>
枝や新芽、葉、つぼみなどに2~4mm程度の虫がたくさん群がり汁を吸って植物を弱らせる。体の色は緑や黄色などさまざまある。繁殖力が強く、特に春先バラのつぼみや新芽にたくさん発生する。モザイク病などのウイルス病を媒介したり排泄物がアリをおびき寄せたりするなど、害の多い害虫のひとつ
かかりやすい属
発生時期 4~11月頃
対処方法 よく観察し、見つけたら捕殺する。密集して植えると発生しやすいので株間をとって植える。キラキラ光るものが苦手なのでアルミ製のシートを土にかぶせたりするが、よほど注意していないと殺虫剤なしでは退治できない。
効果的な農薬 そのまま:ベニカXファインスプレー、オルトランDX粒剤、ベニカマイルドスプレー
希釈する:マラソン乳剤、ダントツ水溶剤、粘着くん、家庭園芸用スミチオン乳剤、アーリーセーフなど

アオムシ・アゲハ

アオムシ・アゲハチョウ アオムシ出典:Wikipedia
症状 <食害>
アゲハチョウやモンシロチョウなど、4~11月に発生するが、特に多いのが4~6月と9~11月で1mm以下の小さな卵が産み付けられて葉を囓ったイモムシがだんだん大きくなっていく。かじった部分の周囲には緑っぽいフンがついていて、そこからイモムシが発見できることが多い。旺盛な食欲でたった1匹で多肉植物の葉を何枚も食べてしまうことがある。寒冷地では夏に多く発生する。
かかりやすい属
発生時期 4~11月頃
対処方法 モンシロチョウやモンキチョウ、アゲハチョウなどチョウの成虫が飛んでいて時々葉にとまっていたら卵を産み付けていると思ってもよい。葉にとまったらその株をよく見て卵があれば、綿棒などで落とす。周囲の株にも卵を産み付けている可能性が高い。卵やイモムシが発生していれば殺虫剤をまく。
効果的な農薬 そのまま:パイベニカスプレー、オルトランDX粒剤など
希釈する:家庭用マラソン乳剤、STアクテリック乳剤、ダントツ水溶剤など

ハダニ類

ハダニ類 出典:アース製薬
症状 <吸汁>
最初は葉の色が薄くなってきたような感じがする。だんだんと葉が白っぽくなり、葉を裏返してみるとかなり細かい赤や緑の点々が見えこれがハダニ。色々な種類の植物につくが、多肉植物でも頻繁にみられ、特に乾燥が好みのため多肉植物をすみかとしやすい。
かかりやすい属
発生時期 5~11月頃
対処方法 湿度が苦手なので、葉の裏に時々水のスプレーをすると発生を抑えることができる。特に多肉植物の場合、水をほとんど与えない休眠期の種類に発生してしまうことが多い。ハダニが出たら、殺ダニ剤という種類の殺虫剤をスプレーする。
効果的な農薬 そのまま:ベニカXファインスプレー
希釈する:バロックフロアブル、ダニ太郎、アーリーセーフ

コナカイガラムシ

コナカイガラムシ コナカイガラムシ出典:gooブログ
症状 <吸汁>
数多くの種類があるカイガラムシで多肉植物では被害を受けやすい。アエオニウムなどロゼット状に葉がつくタイプの葉の付け根などに群がりやすく、白い虫で茎の汁を吸う。たくさん発生された植物は衰弱する。多肉植物には「コナカイガラムシ」がつきやすい。
かかりやすい属
発生時期 通年
対処方法 見つけ次第、綿棒や爪楊枝などで潰す。店頭で販売されていた株によく付いているので、新しく買ってきた株は葉の付け根を良く点検して、コナカイガラムシを除去しておく。多肉植物によくつくコナカイガラムシは、普通のカイガラムシと異なり硬い殻がないので、殺虫剤がよく効く。
効果的な農薬 そのまま:ベニカDスプレー、カイガラムシエアゾール
希釈する:家庭園芸用オルトラン水和剤、アクテリック乳剤、キング95マシン、マラソン乳剤、

アザミウマ

アザミウマ アザミウマ出典:アース製薬
症状 <吸汁>
スリップスともいわれるアザミウマは、羽があるアブラムシのような姿で、茎や葉の汁を吸う。ウイルス病を媒介することもあり、葉が縮れる、葉が白くなるといった症状が進んでから発見される場合が多い。
かかりやすい属
発生時期 5~11月頃
対処方法 縮れたり黒くなってしまった葉は元に戻らないので、なるべく早く取り除く。その後殺虫剤をかける。
効果的な農薬 そのまま:オルトランDX粒剤、ベニカDスプレーなど
希釈する:オルトラン水和剤、ダントツ水溶剤、スミチオン乳剤など

ナメクジ

ナメクジ類 ナメクジ出典:アース製薬
症状 <食害>
這った後にテカテカした跡が残るためナメクジの害だと分かりやすい。ナメクジはメセン類の花などに付きやすい。夜だけ活動するので、昼探してもみつからないため夜懐中電灯を照らしてみてみると、たくさん活動しているのが分かる。じめじめした梅雨時や秋雨時の発生が多い。
かかりやすい属
発生時期 4~6月頃、9~11月頃
対処方法 つまみ取るのが一番だが、ナメクジに効果的な薬をまくことで対処することもできる。塩をかけるのも効果的だが、塩分が土に染みこむと植物に悪影響なのでなるべく、摘まみ取るか殺虫剤を使って駆除する。
効果的な農薬 そのまま:ナメトックス、ナメベイトなど
希釈する:なし

ヨトウムシ

ヨトウムシ類 ヨトウムシ出典:趣味の園芸
症状 <食害>
蛾の幼虫のイモムシで、多肉植物に産み付けられることもある。モンシロチョウやアゲハなどと異なり、峨の成虫が夜に飛んで卵を産み付けるのでなかなか発見しにくい。気がついたら1cm程度のイモムシ(ヨトウムシ)になっていることがある。緑~茶色の幼虫で食害したところにはフンを残す。昼間は株の根元の土の中に潜り込んでいることがあるので見つかりにくい。
かかりやすい属
発生時期 5~11月頃
対処方法 夜にヨトウムシやその成虫を駆除するのは難しいが、夜直接捕殺するか、昼間殺虫剤をまいておくか、防虫ネットを張っておくかのいずれかになる。薬は効きやすい
効果的な農薬 そのまま:オルトラン粒剤
希釈する:オルトラン水和剤、ゼンターリ顆粒水和剤、マラソン乳剤

ワタムシ

ワタムシ ワタムシ出典:但馬情報特急
症状 <吸汁>
エケベリアの新葉の出るところ(ロゼットの中心部分)にワタかふわっとしたゴミが付いているように見えるのがワタムシ。アブラムシ類似の害虫で植物の体液を吸汁する。特に白い葉の出るカンテやエケベリアといったエケベリアで発見されやすく、ワタのせいで葉がよごれ多肉植物の粉が落ちてしまう。しかしピンセットでつまめるような硬い虫ではなく厄介。放置するとどんどん他の多肉植物にうつっていく。写真は普通の植物についているものだが、このようなものがロゼットの中心にふわっと巻き付いているようにみえる
かかりやすい属 エケベリアなど
発生時期 3~11月
対処方法 オルトランDX粒剤やオルトラン水和剤、ベニカなど浸透移行性の殺虫剤をまいておけば防げる。一度付いてしまうときれいな葉が汚れるので、通年殺虫剤をまいておくか、防虫ネットを張る
効果的な農薬 そのまま:オルトランDX粒剤(葉を汚さなくて済む)
希釈する:オルトラン水和剤、ベニカ、スミチオン

害虫に効果的な殺虫剤

現在では、多肉植物でよくあるアブラムシを始めイモムシやヨトウムシ、アザミウマ、ハダニなど幅広い害虫を駆除することができる。

手軽な殺虫剤

そのままスプレーできて簡易なものでは、ベニカXファインスプレー、ベニカマイルドスプレー、オルトランスプレーなどが挙げられる。

ベニカXファインスプレー <ベニカXファインスプレー>
ベニカXファインスプレーは虫と病気に対応する殺虫殺菌剤のひとつで、クロチアニジン、フェンパロパトリン、メパニピリムを含んでいる。虫に対して予防と殺虫効果、病気に対しては予防効果があり、観葉植物(多肉植物)や花卉類、などに広く使うことができる。害虫ではアブラムシ、ハダニ類、カイガラムシ、ケムシ、コナジラミ、アザミウマなどに効果がある。速効性と持続性があり、アブラムシでは1ヶ月程度効果が続く。
ベニカマイルドスプレー <ベニカマイルドスプレー>
ベニカマイルドスプレーは虫と病気に対応する殺虫殺菌剤のひとつで、天然成分である還元澱粉糖化物を含んでいる。虫に対して殺虫効果、病気に対しては治療効果があり、観葉植物(多肉植物)や花卉類、などに広く使うことができる。害虫では、アブラムシ、コナジラミなどに速効性の効果がある。ベニカマイルドスプレーは食品成分から作った殺虫殺菌剤で、野菜などにもかけられる。作用機序が他と異なるので、薬剤抵抗性(耐性)害虫にも効果が期待できる。
GFオルトランCスプレー <オルトランスプレー>
GFオルトランC(オルトランスプレー)は虫と病気に対応する殺虫殺菌剤のひとつで、アセフェート・MEP・トリホリンを含む。虫に対しては速効性と持続性があり、病気に対しては予防効果と治療効果がある。害虫ではアブラムシなどに効果がある。ただし観葉植物に適用はない。
オルトランDX粒剤 <オルトランDX粒剤>
オルトランDX粉剤は害虫に効果がある殺虫剤で、アセフェート、クロチアニジンを含む。虫に対しては予防的な持続効果がある。害虫ではアブラムシ、アオムシ、コガネムシの幼虫、コナカイガラムシ、コナジラミ、ハモグリバエなどに効果がある。観葉植物にも適用がありアブラムシでは約1ヶ月の効果が持続する。速効性はないので、害虫発生前に蒔いておく必要がある。

希釈するタイプ

希釈するタイプは薄める手間はあるものの、種類はスプレー式より多数販売されている。よく使われるものでは、などが挙げられる。

オルトラン水和剤 <オルトラン水和剤>
オルトラン水和剤はアセフェートを主成分とする殺虫剤で、植物の体に行き渡り株全体に効果がある浸透移行性をもつ。幅広い害虫に効果があり、アブラムシ、アオムシ、アザミウマ、カイガラムシ、テントウムシだましの幼虫、ハナムグリ、ハマキムシなどに効果がある。観葉植物にも適用があるため多肉植物でも使いやすい。
ダントツ水溶液 <ダントツ水溶剤>
ダントツ水溶液は、葉や茎から吸収して全身に効果がある浸透移行性の殺虫剤で、クロチアニジンを主成分としている。害虫では幅広く、カメムシ、アブラムシ、コナカイガラムシ、ケムシ、コガネムシ、アザミウマ、アオムシ、コナジラミなどに効果がある。花卉類、観葉植物にも使用が認められているので多肉植物にも使いやすい。
アーリーセーフ <アーリーセーフ>
アーリーセーフは脂肪酸グリセリドという天然系の成分から作られた殺虫剤で、害虫を物理的に防除する。害虫ではアブラムシ、コナジラミ、ハダニなどに効果がある。観葉植物も含め幅広い植物に使うことができ、使用回数などの制限もない。ただ何度もかける必要があり、多肉植物の場合は葉を汚しやすく不向きかもしれない。
マラソン乳剤 <マラソン乳剤>
マラソンはマラソンという成分を主成分としており、広範囲の害虫に効果を発揮する代表的な殺虫剤。直接害虫の体に働きかけ防除する。アブラムシ、ハダニ、アザミウマ、アオムシ、キアゲハ、カメムシ、カイガラムシ、コガネムシなどに効果がある。観葉植物にも適用があり、植物への薬害も少ない。

害虫被害にあった場合の処置

害虫の種類

植物につく害虫は、植物の液を吸い取って植物体を弱らせる吸汁性害虫と、葉や茎を食い荒らす食害性害虫がある。アブラムシやカイガラムシ、ハダニなどが吸汁性害虫で、アオムシやナメクジ、バッタなどが食害性害虫の分類になる。

基本的には殺虫剤を用いる

害虫がついてしまった場合、基本的には殺虫剤成分(害虫を駆除する成分)が入っている農薬を使って発生の拡大を抑える。何よりも早期に発見することが大切で、初期のうちに散布をしておけば、他に広がらずに済み、虫食い痕などを減らすことができる。

また殺虫剤をまいてもやられた部分は元に戻らないので、殺虫剤をかける前に食い荒らされたり被害がひどくなってしまった葉や茎は切り取って処分し、その後殺虫剤を散布する。

農薬には従来の化学的成分のものもあるが、最近では天然成分でできていて有機栽培に使える農薬も販売されている。害虫の種類にもよるが、農薬をできるだけ使いたくないという場合は、天然成分の殺虫剤を使うという方法もある。

予防と治療

殺虫剤には吹きかけると害虫の体に作用し(接触)速効性があるものと、事前に散布しておき植物の体全体に殺虫成分を行き渡らせて防除する浸透移行性の2グループがある。

予防できる薬はあらかじめ発生しそうな害虫を想定して、株元や植物に散布しておき、害虫が食べたり吸ったりさせることで退治するという使い方をする。速効性のある接触剤は、害虫を発見してから体に直接吹きかけ退治する。

ただ薬は万能ではなく、食い荒らされた痕や縮れてしまった葉は元には戻らない。そのためできるだけ初期に発見してさらに広げないようにすることが大切になる。

薬剤の選択

殺虫剤は色々な計上で販売されており、ある程度自分の栽培環境にあったタイプを選べる。たとえば既に調合済みで殺菌成分と殺虫成分が入っているスプレー剤であれば、初心者でも手軽に使うことができる。育てている多肉植物の種類が少ない場合にも便利で、希釈するタイプのように余って困る心配もない。また既に薄められているので、原液を取り扱うより安全に使うことができる。

一方ある程度中級者で、ハウスやビニール温室などである程度の量を栽培している場合、スプレー剤ではすぐ無くなってしまうし、自分の目的に合わせて希釈倍率を変えたり殺虫剤成分を併用したりできる、原液タイプが使いやすい。どうしても鉢数が増えてくると害虫がどこからか入り込んでくるもので、予防散布にも向いている。

予防散布が一般的

野菜や果物の農家では、あらかじめ害虫や病気を予防する農薬の使い方が一般的で、栽培中に数十回の農薬を定期的に散布して病気や害虫を防いでいる。

害虫の場合、孵化直後の若令幼虫の時に散布するのが一番効果があり、できるだけ小さいうちに駆除するのが大切になる。

実際の散布方法

詳しい解説は、散布方法のページに書いているのが、ここではざっくりと大切な点を挙げている。

  • 体調不良の時は散布は控える
  • 風の強い日は散布しない
  • 昼間直射日光が当たる時間は避けて早朝か午後に
  • 散布時は保護めがねやビニール手袋などを着用する
  • 散布液は葉からしたたり落ちる寸前が適切
  • 葉の裏まで丁寧にかける
  • 葉を汚したくない時は、土壌灌注する方法もある
  • 薄めるタイプは余ったら土壌に穴を掘って埋める

害虫以外の方法

病気と異なり害虫は薬を使わないで防除することもできる。害虫は多くの場合目に見える大きさでピンセットで取り除いたり、摘みだしてつぶすこともできる。また防虫ネットを張っておき虫自体が入らないようにする方法もある。ただよほど丁寧に防虫ネットを張らないとどこからか虫が侵入してくるし、多肉植物の量が多くなってくると全部の鉢のひとつひとつチェックしてつまみ出すのは大変になってくる。

生理障害や予防について

根腐れ、葉焼け、肥料のやり過ぎなどで、健全に生育しないことを生理障害というが、症状が似ているものもあり害虫と間違えてしまうこともある。多肉植物が病気にかかったら、生理障害に該当していないかチェックする必要がある。

詳細は⇒病気と間違いやすい多肉植物の生理障害

日頃から観察して予防策をすることで、害虫の発生を抑えられる場合がある。
病害虫が起こる原因や起こりやすい条件についても書いてあるので、多肉植物の栽培時はぜひチェックしてほしい。

詳細は⇒多肉植物の害虫や病気の予防方法

コメント