- リトープスなど種類により完全に水をやらない場合もあり
- 多くの種類は(休眠時)少しだけ与える
- 土の乾きが悪くなったら断水が必要なサイン
- 一般的に春秋は水を与え、夏冬に断水することが多い
断水って水やりをしないの?
多肉植物で断水すると書いてあるものは、文字通り本当に1ヶ月に1度も水やりをしないものと、断水気味と書いてあって微量の水やりはするものがあります。
本などに書いてあるものは、
- 完全に断水
- 断水気味
- 控えめ
- 少なめ
の順番で参考にするとよいでしょう。
①完全な断水
1ヶ月間に一度も水を与えないものは「完全な断水」で、例えばリトープスやコノフィツムなど玉型メセンの6~8月がそれに当たります。1ヶ月どころか3ヶ月間全く水やりをしないで育てます。それでも枯れないから本当にすごいです。
そのリトープスやコノフィツムでも、幼苗や小苗の時期(種まきしてから2年以内程度)は完全な断水はせず、表土が濡れるくらいの少量を与えるので、種類で一概に断水はこのぐらいということはできません
また断水でも、霧吹きで葉に水を与える「葉水」を必要とする種類があるので注意したいです。特に冬に室内に取り込み暖房で多肉植物が乾いてしまう場合に、葉水をする程度の断水をするものがあります。
②断水気味
もう一つが、「断水気味」と書いてあるものです。断水気味はかなり水やりを控えるが、1ヶ月に1~2回程度は水やりをするレベルで1回当たりの量は表土が軽く湿るぐらいです。表土が軽く湿るぐらいというのは、多肉植物の種類によっても異なりますが、土の表面1~2cm程度まで水が到達するぐらいというのが一つの目安にはなります。
暑さ寒さがかなり苦手な種類がこのパターンになることが多いです。
③控えめ
多肉植物の休眠時は「控えめ」程度のものが多です。エケベリア、グラプトペタルム、コチレドン、アドロミスクスなど。「控えめ」程度のものは、月に2回程度、比較的涼しい夏の日、または比較的暖かい冬の日に与えます。
それは葉がシワシワになり過ぎるのを防ぐためと、根がカラカラになるのを嫌うタイプがあるためです。水やりを減らしすぎると下葉が枯れてごっそり落ちてしまうものや、セネシオなど根の極端な乾きが苦手なものは、夏や冬でも断水気味までいかせないようにしましょう
断水のタイミング
断水のタイミングは多肉植物の種類と何月かでおおまかに決まっていますが、毎年天候や気温は異なりいつから初めて良いか分からないことがあります。その場合は、多肉植物が水を吸い上げなくなってきたら、そろそろ断水が必要なサインと判断するとよいです。
多肉植物は何型だから断水が必要というわけではなく、水を必要としなくなってくるため水やりを控えるというのが本当の所で、水を良く吸い上げ土がカラカラに乾くなら、まだ断水の時期ではありません。土の乾きが悪くなってきたら、それに合わせて水やりを減らしてゆくとよいですね。
夏型も冬型も
多肉植物には夏型・冬型・春秋型があって、夏型は夏に水やりを多く、冬型は冬に水やりを多くしたほうがよいと思っている方もいらっしゃると思いますが、実際にはどの生育型も共通して、春秋には水やりを多くします。それは日本の気候ではどの多肉植物も春秋に生育がよく水を吸うためです。その上で夏型は冬に水を減らし、冬型は夏に水やりを減らすと考えると随分分かりやすくなります。
正解はない
断水といっても程度に違いがあり、また育てている環境によっても断水のレベルは異なります。このページに書いてあることも、一つの目安ぐらいにしかなりません。水やりに完全な正解はないというのが正直なところです。
自分で育ててみて、枯らしてしまうこともありながら、だんだんその環境(土の種類や置き場、鉢の種類、日の当たり具合、寒冷地か暖地かなど)にあった水やりの仕方のコツをつかんでいくしかないのだろうと思います。