2023年秋、リトープスの実生も5回目を迎えました。今回はこれまでメインだったミックス種子だけでなく、種類(品種)ごとに蒔くチャンスも得、初めて種類ごとの発芽やその後の生育の違いを体感することができ、かなり細かなデータも取れましたのでシェアさせていただきたいと思います。
※尚、リトープスとありますが、コノフィツムも同時に蒔きました。(管理はリトープスと同じでしたので、もっぱら区別なくリトープスのデータをメインに載せさせていただいています。)
目次
実生の準備
使用した種子について
種子はほとんどがメルカリで購入したものです。1年寝かせた種子ではなく2023年5月に採取されたもので採りまきに近く、やはり発芽にかなり時間がかかりました。
採取から1年以上経った種子は早いと3日で発芽が始まります。しかし今回の新鮮種子は早くて2週間、遅いものは1ヶ月以上かかりました。
また蒔いた種類はリトープスはおよそ20種類900粒程度、コノフィツムは8種類500粒程度でした。
播種時期について
播種時期には非常に悩みました。早く蒔くと発芽した芽が熱で溶けやすくなり、また遅く蒔くと最初の夏までに大きく育てられず夏越しの難易度が上がります。
そこで2023年秋はたくさんあるリトープスMix種子を先行的に蒔いて様子見をして、種類ごとの種子を蒔く2段階方式を採りました。
まず猛烈な暑さの盛り8/15に100粒テスト播種しました。しかし採取年の新しい種子のため、なかなか芽が出ず9月を迎えそうになったので、ミックス種子の発芽が揃うのを待たずに8/27にほとんどの個別種類の種子も蒔いてしまいました。
一方コノフィツムは高温を好むブルゲリのみ8/8に播種、その他の種類は9/9にほとんど全てを蒔きました。
結果的に播種時期は正解でした。リトープスは小さな芽でもそこそこの高温に耐えるようで、暑さが原因で溶けたものは非常に少なかったです。これには少々驚きました。
また実験的に9月の直射日光に近い環境に置いた1ポットは、かなり溶けました。リトープスは気温(35~40℃近く)というより、無遮光の直射日光と53℃にものぼる表面温度が原因で溶けるようです。
ただもし蒔く種が発芽率のよい1年以上前に採取されたものであれば、もう少し遅く蒔いたほうがよかったかもしれません。
土の配合と生育差
土は毎年試行錯誤を繰り返し、毎年異なる配合で蒔いていました。2023年秋はほぼ全部の鉢を以下のような用土で蒔きました。
- 【底土】日向土、パーライト、ピートモスなどを使ったやや粗めの土
- 【中間土】鹿沼土、日向土とピートモスの細粒の土の土
- 【表土】硬質細粒赤玉土
各土の分量は全量を1として、底土がおよそ4分の2、中間土が4分の1、表土が4分の1です。
※メルカリなどで販売させていただいている「リトープスの種まき用の土」と全く同じものです。
ただ実験的に一部の種類は、表土にピートモスや赤玉土以外の素材が混ざった保水力高めの配合にしました。(中間土と底土は同じです。)
結果、ただ表土の配合を変えただけでかなりの生育差が出ました。また発芽速度にも若干の影響がでました。
赤玉土細粒単体の鉢のリトープスは成長速度が遅く、ピートモスなどを入れた保水力が強い鉢のリトープスは成長速度が速く、少ない水やりで済みました。
赤玉土単体のほうは徒長しにくく地面に潜り気味の苗が育ちました。保水力の高いほうは徒長しやすく上に伸び気味になりました。どちらの配合がよいかは蒔く種類によって異なり、生育力が強くサイズも大きくなりやすい紫勲玉系や日輪玉系は赤玉土単体でないと徒長気味になります。一方大内玉系やオリーブ系などの小型で生育力が弱めな種類は、保水性の強い土のほうがうまく大きくなりました。
例えば同じアルビニカでも赤玉土では高さが3mmほどの所、保水力の高い土では高さが6mm程度になったり、同じ紅大内玉では赤玉土では肥料多めにしても小さいままなのに対し、保水力の高い土ではほとんど肥料をやらなくてもぐんぐん大きく育ち、8ヶ月後の今苗サイズが倍ぐらいになる、などです。
また発芽速度については保水性が高いほうが速く、また発芽揃いがよく、発芽率もよい傾向がでました。
それでは保水性がよい土に蒔いたら良いかと思いがちですが、デメリットもありました。それは徒長しやすく水やりのコントロールが難しめである、藻や苔が圧倒的に生えやすい、カビが出やすいなどです。
そのため1種の土でやるならどちらをとるかと聞かれれば、圧倒的に赤玉土単体を選びます。
消毒と殺菌剤について
土や種の消毒に関しては、2023年秋は土は消毒はしませんでしたが新品のものを使い、鉢も新品を使いました。また消毒については表土にオーソサイド(殺菌剤)のスプレーは行うものの、かつてのように腰水に殺菌剤は入れませんでした。
土は鉢のふちまで完全に満たし、ラベルや割り箸などを使ってすりきり一杯にならしています。その後、腰水容器に水を張り鉢を浸して表土まで水が上がってきたら、オーソサイドスプレーをスプレーしました。
以前は腰水にもベンレートなどの希釈液を入れていましたがあまり意味がないと感じ、現在は普通の水道水を使っています。
種の蒔き方
種子は自作の種子蒔き紙を使って16粒、20粒、25粒のいずれかのパターンで蒔きました。種子蒔き紙はパンチで穴をあけて等間隔に種を蒔けるようにしたもので、穴に一粒ずつ先を濡らした爪楊枝で土に乗せていきます。
種子が貴重なのでどさっと指でつまんでばらまくことはできず、一つでも多くの苗を生かすために、面倒ですが1つずつ蒔いていきます。
蒔いた後は再度オーソサイドスプレーをして、土の間に種子が収まるようにしました。
種を蒔いた後の管理
置き場所について(遮光率や温度)
置き場所は屋外の遮光環境下です。種を蒔いて発芽が始まるまでは室内に安置していましたが、ポツポツ発芽が始まった9/12に外に出しました。9/12からの遮光環境はシルバーの60%遮光ネット1枚に、白の22%遮光ネットを2枚重ねた状態です。
9/26からは段階的に様子見をしながらシルバーのネット1枚のみにしました。
10/3からはシルバーのネットを剥ぎ、22%遮光ネットを2枚の環境にしました。少し徒長気味で焦っており、かなり強気でリスクのある変更でした。この環境は11/2まで続き、11/16に22%遮光ネット1枚へ、11/24にやっと無遮光の環境にすることができました。
※ただしこれは2023年の場合で、年によって天気や気温の様子をみながら調節する必要があります。ちなみに2023年秋は残暑が厳しく暑く、晴れの日が多い年でした。
腰水管理と水やり
水やりの管理についてはデータが取れておらず、正確な日付などが不明なのですが、ざっくりとは以下のような感じでした。
まず種まきした8月、9月は完全な腰水管理で、常時1cm程度の水を張っていました。10~11月は腰水容器の底が若干湿っている状態で、12月以降は腰水容器は乾燥させ、10日に1回程度水を張って底面吸水していました。
蒔いて1年目は脱皮の時期が親株より早く、1月からはかなり乾かし気味にしていきました。2~3月は表土も乾燥させあまり水をやらず、脱皮が終わった4月からは常に乾かし、10日に1回ほど表土から2cm程度が湿るぐらいの少ない水やりをしていました。
2024年5月現在も4月と同じ管理をしています。
根埋め(飛び出してくる根を埋める)
発芽直後は問題ないのですが、発芽して3週間~1ヶ月ほど経つと一定割合で、根が地上に出てきてしまう個体が出ます。また同様になぜか逆さまに発芽して芽が下、根が真上に向いてひっくり返ったようになってしまうものも出ます。大体まいた種の3割ぐらいがこうなってしまいます。
これらはそのままにしていると干からびていずれ枯れてしまうので、なんとかしないといけません。
ここで登場するのが爪楊枝です。爪楊枝で土に小さな穴を空けて爪楊枝の先を使ってそこに根を埋めてあげるようにします。
これを管理人は勝手に「根埋め作業」と呼んでいます。根埋めは非常に細かい作業で少しでも手がぶれると極小さな芽を潰してしまいかねません。それに1回埋めたら終わりではなく、また根がびよーんと伸びてひっくり返ってしまうこともよくあります。
そうしたらまた根埋め作業です。種まきから3ヶ月ぐらいはこの作業が続きます。この時期を過ぎると自然と根を張っていくようです。
藻はぎ(藻や苔をひたすら剥ぐ)
腰水管理をしていると表土までびちゃびちゃの状態が続きますが、そこには緑色のものがびっしり生えてきます。青藻や青ごけです。表土が緑色になる藻と根を生やして柔らかい緑色のものが生える青ごけと2種類あるように思います。
新品の赤玉土単体を表土にしていても生えてきて、放置していると表土全部を覆っていくようになります。水分が多く、太陽光が当たる部分、施肥した箇所に多く生えてきます。
藻や苔はカビと違ってすぐに苗にダメージは与えないのですが、やはり剥がさないといけません。この作業を藻剥ぎと呼んでいます。先が曲がっている写真のようなピンセットで土ごと剥いでいきます。この時リトープスの苗も一緒に剥いでしまわないように細心の注意を払います。
しかもこれも根埋めと同じで取っても取っても生えてくるのでその都度何度も行います。腰水管理している間、合計5~6回ぐらいでしょうか?
何度も土ごと剥いでいくのでだんだん土が減ってきます。そうしたら細粒硬質赤玉土を再度足してリトープスが倒れないようにします。
2023秋もだいたい根埋めと藻剥ぎを同時に行っていました。8/27に播種、10月初め頃に発芽のピーク、最初の藻剥ぎは11/2、ここから2週間間隔ぐらいで繰り返し、最後の藻剥ぎを12/31に行ったと思いましたが、腰水を終了しても土はすぐにはカラカラに乾かせないので、また生えてきて2024/2/6にまた藻剥ぎをした履歴が残っていました。
藻の抑制(オーソサイドスプレー)
このような藻や苔はなるべく生えないようにしたいものです。
ここで役立つのが殺菌剤のオーソサイドです。通常は種まき後の立ち枯れ病などを防いだり、種子を消毒したりするのに使われますが、藻や苔への抑制効果もあります。
オーソサイドは粉状なので800倍に薄めたものをスプレーでくまなく土に吹きかけていきます。初回は種まき後にしっかりスプレーしてください。しかしその効果はやがて薄くなっていきます。
そのため追加でどんどんスプレーします。ただ最初は苗が小さく倒れるので行えず、スプレーしても苗が倒れなくなる頃から行います。※ベンレートは藻や苔の抑制効果はないのでご注意ください。
ただオーソサイドは効果はあるものの、除草剤のようなシャープな効き目はないので、先ほどのように2週間間隔の藻剥ぎはやはり必要です。本当に藻剥ぎと根埋めは大変ですね!
カビ取り
藻や苔以外にも油断できないのが白カビ・黒カビです。これはある程度種まきから時間が経った11月頃から出てきます。表土にうっすら白いものが生えてきたら即、土と一緒に剥がさないといけません。これは早期発見が大切で、手遅れになると苗がダメになりますし、あっという間に他の鉢にも移ります。
このような土に生えるカビは植物のカビ病とは異なり、殺菌剤が効きません。そのため有効な方法は唯一、土ごと剥がすか、手遅れになったら新しい用土への植え替えです。
カビは通気のよい所に置いていればかなり発生を抑制できますが、冬に0℃以下になって室内に取り込む時や遮光ネットを張っていて通気が悪くなった時などに生えやすいです。
マグアンプ水の注入(施肥)
多肉植物には肥料がいらないといわれることが多く、実際野菜や草花のような施肥は行わなくても育ってしまいます。しかし種まきした小さな苗は異なります。いくら日に当てて水をちゃんとやっても、肥料がないとほとんど大きくなりません。
そこで積極的に肥料を与えていきます。実生小苗への肥料のやり方は色々あり、緩効性化成肥料をパラパラとまく、薄めた液肥を与える、人によっては土の中(表土ではなく鉢底~中間部など)に緩効性肥料を混ぜておく、などの様々な方法があります。
管理人はこれまで色々な肥料のやり方を試してきましたが、最近はマグアンプ水の注入という方法で落ち着いてきました。
マグアンプ水とは勝手な造語で、100mlのぬるま湯にマグアンプK小粒を1.0g溶かして4~7日間置いたものです。これを百均で売っている化粧品を移すための細い注射器で苗の周辺に垂らしていきます。※なおこの方法はマグアンプの正しい使い方ではなく我流の方法なのでやってみる際はご了承の上お願いします。
マグアンプ水は芽が出て2週間ほど経った頃、かなり初期から行っています。芽の出る前の種やその周辺に散布すると発芽率がかなり落ちますので必ずしっかり発芽してから行うようにしてください。
2023秋実生では、種まきからほぼ1ヶ月経った9/24に最初に与えていました。この時は半分ほどが発芽した状態だったため、芽の出たものの周辺だけに滴下しました。その後は10/30に全体的に与え、11/16と11/25に小さい苗にのみ滴下、年があけ2024/2/15に全体的に再度滴下、最近では4/12に全ての苗に与えました。
1回の与える量は苗サイズによります。最初の1回目は1苗に1~2滴、少し成長したら1苗に3滴ほど、年が明けて1苗当たり0.5ml、などだんだんに増やしていました。
ただ多すぎないように注意が必要で、与えすぎると徒長、身割れ、軟弱な株に育つなどの弊害が出ます。管理人は2019年の初めてのリトープスの種まきで肥料が必要と知らずに与えず失敗、2年目与えすぎて失敗、ようやくコツが掴めてきたのはこの2年ほどです。
またマグアンプK小粒を直接パラパラしないのは効果が強すぎてその周囲に藻やカビが生えてしまうためで、ごく薄いマグアンプ水を使って細かいコントロールができるようにしたいためです。またハイポネックスなどの液肥を使わないのは肥料の比率でチッソ分が多く徒長しやすいためです。また培養土の底に緩効性肥料を混ぜ込んでおく、というのは根張りの弱い実生苗にはあまり効果がないと感じるためあまり行っていません。
ネジラミ対策(農薬灌注・散布)
リトープスやコノフィツムはなぜか他の多肉植物(エケベリアなど)に比べて各段にネジラミの被害に遇いやすいです。新品の土や鉢を使っても、どこからか入り込むことが何度もあったので、苗の小さいうちからネジラミ対策が必須だと感じています。
しかしネジラミに効果があると書かれている農薬はないようで、対策しようがない感じがしましたが、土をきれいにすることでは限界があるので、農薬に頼るしかないと感じています。
ネジラミはサボテンネコナカイガラムシというようにカイガラムシの一種だと考えれば、使える農薬はかなりあります。オルトラン、ベニカスプレーシリーズなどです。
しかしここで困るのが、リトープスやコノフィツムは表面がつるつるしていて農薬がしっかり植物体に付かない点です。ダイン(展着剤)も混ぜてみましたがそれでもかけむらができます。
そのため高価ですがよく薬液がくっつくスプレータイプのベニカXファインスプレーを散布し、更にオルトラン(アセフェート)の500倍液を土に灌注する2段構えにしました。
初めての農薬散布は2023/8/27の播種から8ヶ月ほど経ち、脱皮を終えて安定期に入った4月でした。またこのような農薬は植物体内への浸透移行性をもち、成虫には効きますが卵には効かないはずなので、今後は3~4ヶ月おきにしっかり農薬を散布していきたいと思います。
統計データ
種類別の発芽日数や発芽率など
発芽は同じ採取年、同じリトープス属内、コノフィツム内でも種類(品種)によってかなり異なりました。
発芽日数
まず8/15に蒔いたミックス種子は1ヶ月後の9/15頃までには生えそろいました。8/27に蒔いた種類別のほうは、およそ1ヶ月後の10/3時点で発芽率5%~91%の開きが出ました。
1ヶ月後発芽率が一番高かったのは大津絵系で80~90%発芽、アンナローサや菊章玉、ボルキーなども70%程度発芽、レッドオリーブ、バッカス、ルブロロゼウス、紅大内玉などは30~40%、グリーンソープストーンやアルビニカ、フレッドレッドホーン、青磁玉などは5%~20%程度と低かったです。
またコノフィツムも種類ごとに1ヶ月後発芽率に大差がつきました。フィシフォルメがおよそ40日で発芽が揃い、ペルシダムミックス、アフラツム、マウガニーは発芽が終わるのに60日ほどかかりました。そのためフィシフォルメとの苗のサイズの差がつきました。
発芽率
またリトープスの最終的な発芽率はグリーンソープストーン、アンナローサが98%、ミックス種子、緑大津絵、バッカス、アルビニカ、フレッドレッドヘッド、フレッドレッドホーン、ボルキー、青磁玉などが90%、ルブロロゼウス、菊章玉などが80%、紅大内玉が70%、レッドオリーブなどが60%でした。紅大内玉やレッドオリーブなど一部を除き、ほとんどが好発芽率だったことが分かります。
コノフィツムはアフラツム、マウガニー、ペルシダム、フィシフォルメなどが80~85%程度とリトープスより安定していました。ただブルゲリのみ60~70%程度と低かったです。幻玉(ディンティランサス)は10%程度しか発芽しませんでした。
半年後の生存率
リトープスは900粒ほど蒔いて2023/11までに660粒ほど発芽し3日おきの観測を終了しました。そしておよそ半年後の2024/4に生存数を調べたところ、生き残ったのは約700苗と40程度増えていました。おそらく11月以降に遅れて発芽していたのだろうと思います。
コノフィツムは550粒ほどまき、2023/11までに350ほどが発芽、2024/4の生存率調査の時点で360程度で、多少の遅れた発芽があったものとみられます。
この間(2023/11~2024/4)は冬で気温が低く、また日照の管理もばっちりだったため、発芽した芽が溶けることはほぼゼロでした。ただ紅大内玉だけはうまくいかず、溶けて減っていました。またあまりにも小さい苗は青藻や青ごけなどの剥がし作業の時、誤って一緒に削り除去してしまったようです。
種類ごとの苗サイズと高さ(徒長)
苗サイズの差
リトープスには大型化する種類と小型にとどまる種類があることを思い知らされました。
まず日輪玉系や紫勲系は大型化し、色変わり種でもそこそこのサイズに育っています。例えばアルビニカは2024/4時点で10mmほどまで成長しています。一方レッドオリーブや雲映玉、紅大内玉、留蝶玉などは5mmにも満たない苗が多いです。
水やりや施肥は同じに育てているのにこの差ができるのは、その種のもつ元々の大きさの違いの現れなのでしょう。種子も日輪玉系や紫勲系は大きいですし、レッドオリーブなど小さい種類は種も小さかったです。
高さの差
また苗サイズ(横のサイズ)は上記の通りですが、高さ(徒長具合)も大差がついています。一番徒長したのはバッカスで紫色が濃いものは徒長が激しく、先祖返りした(色変わりの元の色に戻ったもの)緑色のバッカスはあまり徒長していませんでした。
同様に同じ日照度で管理していてもバッカス以外に、麗虹玉、雲映玉などは徒長が強めでした。(高さ8mm~10mmほど)
一方脱皮後に地面に潜るように背が低くなった種類がありました。日輪玉系や紫勲玉系などです。これらは脱皮後3mm程度のような低さできゅっと締まっていました。
終わりに
正直リトープスの実生初期(特に播種から4ヶ月ほど)は本当に大変でした!(大規模に蒔いたため例年よりかなり大変でした。)
次々に生えてくる藻や青苔のはぎ取り、カビのはぎ取り、根が飛び出してきたりひっくりかえって出てくる芽の対処、遮光率管理、度重なる肥料の注入、水やりの管理、そして発芽数の3日おきの観測…
大変でしたが、しっかり育ってきて脱皮もほぼ完了し、それぞれの種類の模様や色が一番きれいに見える時期になりました。また今年は初めて春蒔きも行いました。今後も油断せず、栽培を続けたいと思います。