このページでは、冬型コーデックスの季節ごとの育て方とその月の気象(温度など)を解説しています。
気象データは気象庁の「過去の気象データ検索」から取得し、Excelで処理してから記載させていただいています。また太陽光の入射角度のみCASIOの計算サイトから取得しています。
目次
冬コーデックスの種類(属)
グループ8 主な種類 | ||
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画像引用元:Wikipedia | ||
冬型のコーデックス類(オトンナ、チレコドン、ディオスコレアの一部(亀甲竜)、モンソニア(サルコカウロン)、ペラルゴニウム、一部のユーフォルビア、アボニア、フォークイエリア、ケラリア(セラリア)、ブーフォンの一部)など | ||
※ページタイトルは冬型コーデックスと表記していますが、季節によっては春秋型にも当てはまる場合があります。
おおまかな育て方
属ごとの紹介ページ
気象について
- ※1.「最低気温」はその月の最低気温の平均の9年平均です。(2012~2020年)。毎年その月は1日の気温が平均的にこの温度まで下がります。
- ※2.「9年最低気温」は過去9年に実際にあったその月の9年間の観測史上の最低気温です。(2012~2020年)。数年に一度ですが、ここまで下がることがあります。
- ※3.「最高気温」「9年最高気温」についても同様です。
春(3~5月)の育て方
3月の育て方 | ||
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気象と環境 | 東京 (関東) |
| 福岡 (暖地) |
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宮城 (寒冷地) |
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生育状況 | 徐々に暖かい日が増え、日差しも一気に強くなってきます。冬型は適切な保温で元気に生長しモンソニアやペラルゴニウムは開花します。夏型はまだ休眠中ですが、早いものでは蕾みができることがあります。 | |
置き場所 | 昼の気温が暖かくなり、それぞれの種類の最低越冬温度を超えるようになったら、戸外での栽培に切り替えます。ただ夜温が下がる場合は、夜のみ室内への取り込みが必要です。 | |
日当たり(遮光) | 遮光は必要なく室内でも戸外でも直射日光下で栽培します。ただし急に室外へ出すと日焼けするので、徐々に慣らしましょう。 | |
水やり | 用土がしっかり乾くのを確認したらたっぷりの水を与えます。基本的に気温が上がると吸い上げが悪くなるので、そうなったら量を減らしましょう。 | |
作業 | 増やす | 15℃以上の室内で種まきができます。また挿し木や株分けなどが1~2月より順調に行えます。 |
植え替え | 行いません。 | |
肥料 | 土が乾くようであれば生育しているので、緩効性肥料や液肥などを与えます。 | |
病害虫対策 | 暖かくなってくるとカイガラムシが発生したりごく暖かいとアブラムシがつくことがあります。殺虫剤での駆除が必要です。 |
4月の育て方 | ||
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気象と環境 | 東京 (関東) |
| 福岡 (暖地) |
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宮城 (寒冷地) |
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生育状況 | 日中は気温が高くなり日差しも強くなります。しかし夜間はまだまだ涼しくなり冬型コーデックスも生育を続けています。夏型コーデックスは休眠から覚めて新芽が動き始めます。またコーデックス代表のパキポディウム属は黄色い花を咲かせます。 | |
置き場所 | 戸外の雨よけがある日当たりの良い所に置きます。風通しがよい所で涼しく過ごさせましょう。 | |
日当たり(遮光) | 不要です。日光に良く当てましょう。 | |
水やり | まだまだ生育しています。土が乾いたらたっぷり与えます。 | |
作業 | 増やす | 種まきは時期的にできませんが、挿し木や株分けなどはぎりぎり行えます。なるべく早く終わらせましょう。 |
植え替え | 行いません。 | |
肥料 | まだ生育して入れば液肥を与えますが、既に暑さの兆しがあれば与えないほうが安全です。 | |
病害虫対策 | カイガラムシやアブラムシの発生時期です。殺虫剤を散布しておきましょう。 |
5月の育て方 | ||
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気象と環境 | 東京 (関東) |
| 福岡 (暖地) |
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宮城 (寒冷地) |
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生育状況 | 5月にもなると日に日に日光が強くなっていきます。夏型・春秋型のコーデックスは生育旺盛です。パキポディウムは花盛りで黄色い花を咲かせます。冬型コーデックスは休眠期に入り生育が止まります。 | |
置き場所 | 雨の当たらない戸外で栽培します。できるだけ涼しい所が理想で、午前中だけ日が当たり午後は日陰になる所が最適です。 | |
日当たり(遮光) | 朝だけ日が当たり、西日の差さないところが理想です。 | |
水やり | 葉が黄色っぽくなったり土が乾かなくなってきたら休眠期に向かっている合図です。水やりをだんだんと減らしていきます。 | |
作業 | 増やす | 行いません。 |
植え替え | 行いません。 | |
肥料 | 与えません。 | |
病害虫対策 | カイガラムシやアブラムシの発生時期です。またサボテン根ジラミが発生しやすいので適宜殺虫剤を散布しましょう。 |
夏(6~8月)の育て方
6月の育て方 | ||
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気象と環境 | 東京 (関東) |
| 福岡 (暖地) |
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宮城 (寒冷地) |
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生育状況 | 梅雨に入り雨天や曇りの日が多くなります。気温は上がるので冬型コーデックスは休眠に入り落葉種は葉を落とします。夏型は新芽の展開が活発になり、アボニアやドルステニアなどは花も咲かせます。 | |
置き場所 | 雨よけがある風通しのよい戸外に置きます。半日陰で管理し直射日光には当てないようにします。 | |
日当たり(遮光) | 半日陰に置くか50%程度の遮光を行います。 | |
水やり | 基本的には全く水をやらない断水を行います。しかし小型種や種まきの小さな実生苗などは水切れに弱いので、適宜水を与えます。 | |
作業 | 増やす | 行いません。 |
植え替え | 行いません。 | |
肥料 | 与えません | |
病害虫対策 | カイガラムシやアブラムシの発生時期です。またサボテン根ジラミが発生しやすいので適宜殺虫剤を散布します。 |
7月の育て方 | ||
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気象と環境 | 東京 (関東) |
| 福岡 (暖地) |
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宮城 (寒冷地) |
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生育状況 | 梅雨が明けて厳しい暑さの中がやってきます。夏型は一番活発な時期でつるを伸ばしたり葉を茂らせたり太い塊根を充実させたりしますが、それほど高温を好まない種類はやや生育が鈍ります。冬型は完全に休眠に入っています。 | |
置き場所 | 戸外の雨の当たらない風通しの良い所に置きます。なるべく涼しい所に置くのがポイントです。 | |
日当たり(遮光) | 半日陰に置くか50%程度の遮光ネットをかけます。 | |
水やり | 基本的に全く水を与えない断水を行います。ただ小型種や種まき後の実生株は乾燥に弱いため、涼しい時間に少量の水を与えます。 | |
作業 | 増やす | 行いません。 |
植え替え | 行いません | |
肥料 | 与えません。 | |
病害虫対策 | 高温乾燥時はハダニが発生します。ハダニは水が苦手なので水のスプレーをするか、専用の殺虫剤をまきます。 |
8月の育て方 | ||
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気象と環境 | 東京 (関東) |
| 福岡 (暖地) |
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宮城 (寒冷地) |
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生育状況 | 猛暑で暑さも日差しも厳しい時期です。アデニウムやパキポディウムなど高温性のものは最盛期を迎え、幹を充実させます。春秋型や冬型など高温をそれほど好まないものは休眠しています。 | |
置き場所 | できる限り涼しい所で管理しましょう。風がよく当たり雨の当たらない所が基本です。 | |
日当たり(遮光) | 直射日光にさらさず半日陰(明るい日陰)か50%程度の遮光ネットを張ります。 | |
水やり | 基本的に全く水を与えない断水を行います。ただ小型種や種まき後の実生株は乾燥に弱いため、涼しい時間に少量の水を与えます。 | |
作業 | 増やす | 行いません。 |
植え替え | そろそろ植え替えの時期になります。 | |
肥料 | 与えません。 | |
病害虫対策 | 高温乾燥時はハダニが発生します。ハダニは水が苦手なので水のスプレーをするか、専用の殺虫剤をまきます。 |
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秋(9~11月)の育て方
9月の育て方 | ||
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気象と環境 | 東京 (関東) |
| 福岡 (暖地) |
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宮城 (寒冷地) |
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生育状況 | まだまだ日中は暑いですが、夜温は徐々に下がってきています。夏型コーデックスは成長がやや緩慢になってきますが、春秋型や冬型コーデックスは少しずつ動き出します。とはいってもまだまだ生育の盛りではありません。 | |
置き場所 | 春秋型は直射日光のあたる戸外に移動できますが、冬型は引き続き涼しい半日陰で栽培します。 | |
日当たり(遮光) | 春秋型は不要になりますが、急に直射日光に当てないようにしましょう。冬型は生育を始めるまで半日陰か50%遮光します。 | |
水やり | 涼しくなって生育を再開し始めたら、徐々に少量の水を与え始めます。といっても近年の9月は非常に気温が高いため、下旬以降にしたほうが良いでしょう。 | |
作業 | 増やす | 冬型の種まき時になります。安全を見て下旬まで待ちましょう。また夜がしっかり涼しくなったら株分けやさし芽もできます。 |
植え替え | 植え替えの適期です。生育に向けて根詰まりした株を植え替えてあげましょう。 | |
肥料 | 春秋型は生育が確認できたら置き肥や液肥で施肥します。植え替え時に緩効性肥料を土に混ぜ込む方法もあります。冬型はもう少し待ちましょう。 | |
病害虫対策 | 根ジラミ、ハダニ、コナカイガラムシ、アブラムシなどを引き続き注意します。ハダニは普通の殺虫剤が効かないので殺ダニ剤を使います。 |
10月の育て方 | ||
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気象と環境 | 東京 (関東) |
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福岡 (暖地) |
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宮城 (寒冷地) |
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生育状況 | 10月はどのグループのコーデックスもそれなりに生育する時期です。夏型は緩慢になり、アデニウムやパキポディウムは葉が枯れて黄色くなってきます。逆に春秋型や冬型は生育が旺盛になり葉を出したりします。 | |
置き場所 | 日当たりのよい戸外で雨の当たらないところに置きましょう。風通しをよくすることも大切です。 | |
日当たり(遮光) | 遮光は不要ですが、急に半日陰からかんかん照りの日なたに出すと葉焼けしますので気をつけましょう。 | |
水やり | 用土が乾いたらたっぷりの水を与えましょう。生育しているかをチェックして水を与えることが大切で、それが根腐れの予防になります。 | |
作業 | 増やす | 種まきや挿し木の季節です。ただ気温が下がりすぎたり寒冷地だったりする場合は、気温を見計らいなるべく中旬までに終えましょう。 |
植え替え | 植え替えの適期です。 | |
肥料 | よく水分を吸って旺盛に生育している株には、置き肥や液肥などを行います。 | |
病害虫対策 | 根ジラミ、ハダニ、コナカイガラムシ、アブラムシなどを引き続き注意します。ハダニは普通の殺虫剤が効かないので殺ダニ剤を使います。 |
11月の育て方 | ||
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気象と環境 | 東京 (関東) |
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福岡 (暖地) |
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宮城 (寒冷地) |
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生育状況 | 気温がどんどん下がってきます。夏型種のパキポディウムやアデニウムは黄色くなった葉が落葉し、いよいよ休眠期に入っていきます。春秋型は生育鈍り気味、冬型種は生育旺盛になります。パキポディウムなどは葉が落ちる前に日差しを充分に受け、塊根を太らせます。 | |
置き場所 | それぞれの最低越冬温度を確認し、最低越冬温度に近づいてきたら室内の窓辺に取り込むようにします。冬型といっても5℃や0℃に耐えられるものは少ないです。室内では通風をはかりましょう。 | |
日当たり(遮光) | できるだけ光合成できるよう、直射日光があたる窓辺などに置きます。 | |
水やり | 室内などで育てていれば適度な温度で土も良く乾きます。鉢の中まで乾いたらたっぷり与えましょう。 | |
作業 | 増やす | 15℃~20℃の温度を保つことで種まきができます。また株分けや仕立て直し、挿し木なども可能です。 |
植え替え | 植え替えの適期です。 | |
肥料 | 置き肥や液肥、緩効性肥料などを与えます。 | |
病害虫対策 | 室内に取り込むと暖房の乾燥からハダニが発生しやすくなります。一年を通してみると11月は害虫の少ない季節です。 |
冬(12~2月)の育て方
12月の育て方 | ||
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気象と環境 | 東京 (関東) |
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福岡 (暖地) |
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宮城 (寒冷地) |
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生育状況 | 寒さが厳しくなり日照時間も日差しも一番弱くなります。夏型は休眠し冬型は盛んに生長し開花する種類もあります。夏型、冬型関わらずできるだけ日照を確保することが大切です。 | |
置き場所 | それぞれの最低越冬温度を確認し室内の窓辺に取り込むようにします。冬型といっても5℃や0℃に耐えられるものは少ないです。室内では通風をはかりましょう。また時々鉢を逆側に回転させましょう。 | |
日当たり(遮光) | できるだけ光合成できるよう、直射日光があたる窓辺などに置きます。 | |
水やり | 適温を守っていると水の乾きも早いです。しっかり土が乾いてからたっぷり与えましょう。水やりは暖かい朝から昼ごろに。 | |
作業 | 増やす | 15℃~20℃の保温で種まきができます。挿し木や株分けなど繁殖作業も適期です。 |
植え替え | 行いません。 | |
肥料 | 緩効性肥料や置き肥、液肥などを与えて生育を促します。 | |
病害虫対策 | 室内に取り込むと暖房の乾燥からハダニが発生しやすくなります。一年を通してみると12月は害虫の少ない季節です。 |
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1月の育て方 | ||
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気象と環境 | 東京 (関東) |
| 福岡 (暖地) |
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宮城 (寒冷地) |
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生育状況 | 一番寒さが厳しい時期となり、パキポディウムやアデニウムなどの夏型は休眠しています。一方涼しい気候が好みのオトンナやチレコドンなどの冬型は室内の窓辺でよく生育しています。花を咲かせるものもあります。それぞれの最低越冬温度を保つことが生き延びる上で大切です。 | |
置き場所 | それぞれの最低越冬温度を確認し室内の窓辺に取り込みます。冬型といっても特別寒さに強いわけではありません。室内では通風をはかりましょう。暖房を直接当てないようにします。 | |
日当たり(遮光) | できるだけ光合成できるよう、直射日光があたる窓辺などに置きます。 | |
水やり | 至適気温を保っているとすくすく生育し水分の乾きも早いです。しっかり鉢が乾いたのを確認してからたっぷり水を与えましょう。 | |
作業 | 増やす | 暖かい室内(15~20℃)では種まきができす。10℃以上できれば15℃程度保てれば挿し木や株分けも可能ですが、できれば1~2月は避けて秋から12月まであるいは3月以降に行うようにします。 |
植え替え | 行いません。 | |
肥料 | 生育しているようであれば液肥か置き肥、緩効性肥料を与えます。 | |
病害虫対策 | 室内に取り込むと暖房の乾燥からハダニが発生しやすくなります。一年を通してみると害虫の少ない季節です。 |
2月の育て方 | ||
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気象と環境 | 東京 (関東) |
| 福岡 (暖地) |
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宮城 (寒冷地) |
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生育状況 | 夏型コーデックスは寒さのため完全に休眠しています。冬型は温度を保っていれば生育盛んです。2月は急に日差しが強くなるため、窓辺での高温になりすぎに気をつけます。それぞれの最低越冬温度を保つことが生き延びる上で大切です。 | |
置き場所 | 冬型だから寒さに強い訳ではありません。最低越冬温度を守りつつ室内の窓辺に取り込みます。夜間の窓辺は寒くなるので室内の中央に移動させます。暖房が直接あたらない所に置きましょう。 | |
日当たり(遮光) | 一番日照時間も少なく日差しも弱い時期です。昼間窓際のガラス越しでよいので、よく日に当てましょう。 | |
水やり | 土が乾いたらたっぷり水を与えます。用土の乾きが悪い場合は気温の低すぎが考えられます。無理して与えないようにしましょう。 | |
作業 | 増やす | 暖かい室内(15~20℃)では種まきができす。10℃以上できれば15℃程度保てれば挿し木や株分けも可能ですが、できれば1~2月は避けて秋から12月まであるいは3月以降に行うようにします。 |
植え替え | 行いません。 | |
肥料 | 生育しているようであれば液肥か置き肥、緩効性肥料を与えます。 | |
病害虫対策 | 室内に取り込むと暖房の乾燥からハダニが発生しやすくなります。一年を通してみると害虫の少ない季節です。 |