プラスチック鉢のメリットとデメリット
多肉植物の栽培では、プラスチック製の鉢(プラ鉢)がよく使われる。プラ鉢は軽くて割れにくく、多肉植物の棚にしまいやすく、形やカラーも色々あり、その品種に合ったものを選ぶことができる。
一方デメリットはというと、陶器の鉢より通気性が劣る、鉢底の形によっては水はけが悪いなどがあげられる。ここでは、水はけや通気性など多肉植物にあうプラ鉢の選び方やおすすめの鉢、注意点などを確認しよう。
おすすめのプラスチック鉢
プラ鉢を選ぶときは、水はけが良い鉢底穴が空いているものを選ぼう。
また色によって土の温度が変わるため保温が必要かどうか、また植えたい多肉植物の根張りが横か縦かなどをチェックしよう。といっても最初はどんな鉢がよいのか分からない。
そこで多肉植物全般に使えるおすすめの鉢をピックアップしてみた。
プレステラ



プレステラはアップルウェアー(株)の製品で、スリット鉢の一種。鉢底に8個のスリット(細い穴)があいていて、スリットとスリットの間には仕切りがある。スリット鉢と同じだが、それほど深くはない。(深いバージョンも出回っているが公式サイトには載っていない)
サイズは90型と105型がある。カラーは黒、緑、茶の4つがあり、用途に応じて使い分けることができる。実際の大きさは以下のようになっている。※白も出回っているが公式サイトには載っていない。
型 | 幅(上部) | 高さ | 容量 |
---|---|---|---|
プレステラ90型 | 7.8cm | 7.4cm | 0.25L |
プレステラ105型 | 9.2cm | 8.1cm | 0.35L |
多肉植物は普通の植物のように根を深くは張らないので大抵の鉢は大きすぎになってしまう。プレステラはサイズ的に普通の植物には小さすぎだが、土がたくさん要らない多肉植物には向いている。また根が健全にまっすぐ伸びるスリット構造なので、根の生育が大切な多肉植物向きのプラ鉢だといえる。
専用のケース(システムトレーといわれる鉢を並べるかごのようなもの)もあり、たくさん鉢があっても管理しやすい。
ナーセリーポット
こちらもアップルウェアー社の硬質ポットで、スリット構造ではない普通の形の鉢。鉢底は凹凸があり12個の排水穴があって水はけがよい。
公式サイトによるとサイズは5種類ある(サイズは下記詳細)が、小さいサイズの記載がない。園芸店などに多く出回っている、カクトロコさんの多肉植物は2.5型(口径7.5cm)でナーセリーポットにそっくりなのだが、なぜか一般販売はなく、どこで買えるのか不明である。
型 | 口径 | 高さ | 容量 |
---|---|---|---|
A-130型 | 13.0cm | 11.3cm | 0.7L |
A-160型 | 16.0cm | 14.2cm | 1.5L |
A-190型 | 19.0cm | 17.0cm | 2.7L |
A-230型 | 23.0cm | 23.0cm | 6.0L |
A-265型 | 26.5cm | 27.5cm | 8.5L |
2.5号ポット | 7.5cm | cm | L |
下の方のサイズはかなり大きいので多肉植物向きではない。多肉植物は2号鉢(口径6cm)、2.5号鉢(口径7.5cm)、3号鉢(口径9cm)あたりを使うことが多いと思う。
スリット鉢
鉢という小さなスペースの中で、植物の根を健全に伸ばすために設計されたのが「スリット鉢」。スリット鉢は円形ではなく八角形の形をしていて根がまっすぐのびるようになっている。
また高さが違う隙間が8本程度空いていて、スリットとスリットの間には小さな仕切りがあり、これが根の回りを防いでいる。根の回りを止めるとそれ以上根がのびず、分岐するようになり根が充実する。自然に近い状態で育つ鉢といえる。
ポリポット
プラスチック鉢より簡易的なのがビニールでできているポリポット。植物の苗を買うとついてくるやわらかい黒いポットがそれで、一応鉢底穴はあるが鉢底が平面なので、そのまま置くと排水ができない。材質がやわらかいので持ち上げると形が変わってしまい多肉植物にはあまり向いていない。
しかし安さは抜群で、同じサイズの普通の鉢が1個30~50円するところ、1個2~3円(100枚200円~300円)で買える。
しかし多肉植物は天候や気温に合わせて鉢の位置を移動させることが多いので、できれば硬質のプラスチック鉢のほうが便利ではある。
コメント