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多肉植物の土は再利用(使い回し)していい?リサイクル方法も解説

多肉植物を植えるのに使った土は再利用してもよいのでしょうか?使い回しの時の注意点や、実際のリサイクル方法についても解説しています。

基本は再利用(使い回し)する

多肉植物を植えていた土は基本的には再利用することができます。

多肉植物を長く栽培していると、次第に鉢の中が根で一杯になり(根詰まり)、それと同時に土が古く劣化しカチカチに固まってしまいます。そこで種類によりますが、1年~数年に1回、植え替えが必要になります。

劣化した土は、土が持っている有機物や微生物、植物に必要な微量元素が使われて土の力が失われ、また水やりを繰り返すうちに細かくなり通気性も悪くなっています。

それであれば、足りない微量要素を補ったり、小さい粒(みじん)だけ取り除くことで土は再利用することができます。

例外のケース

リサイクルした土を使えないケースや、再利用自体ができない土もあります。

種まきや増やすとき

まず種まきや葉挿し、挿し木など増やすときは、土は新品のものを使うことが推奨されています。

これは種まきの過程でカビが生えたり、挿し木するカット苗の断面から雑菌が入ってしまったりするためです。このような時は、市販の用土を新しく購入し、清潔な土で種まきなどをするようにしてください。

病気で枯れた株

病気にかかって枯れた株が植わっていた土は再利用しないほうが安全です。

植物の病気の8割はカビ(糸状菌)が原因で起こるとされていますが、このカビの胞子は土の表面にも存在しており、梅雨時などかびの増殖しやすい条件が揃ったとき再度発病してしまいます。

そのため、うどんこ病、さび病、立ち枯れ病、灰色かび病、軟腐病などの病気が出てしまった土は処分するようにしてください。

害虫がいた土

根ジラミ、根コブセンチュウなどの根につく害虫が発生した株の土も再度利用しないほうがよいです。

根ジラミや根コブセンチュウは1mm以下のものもあり、小さくて手では全部取りきることができませんし、殺菌剤や日光消毒などでくまなく殺虫できるかは不明です。

新しく植えるほかの多肉植物に移動してしまわないように、この場合も処分するようにしてください。

買ってきた鉢に入っていた土

買ってきた多肉植物の鉢の土も場合によっては再利用ができません。

園芸店などで買ってきた苗には、意外と根ジラミがよくついています。またカビ病の胞子が含まれているかもしれません。そして土が粗悪だった、ほとんど砂でできていたなど、自宅の栽培環境に入れたくないケースがあります。

このような場合も仕方がありませんので、処分するようにします。

リサイクルして使う方法

鉢から抜いて乾かす


鉢から根と土が塊になった所(根鉢)を抜き出します。濡れている場合は新聞しや発泡スチロールトレイなどに並べて乾かします。湿りすぎだと手にべちゃべちゃ土が付き、またカラカラに乾いていると根の点検ができないので、少し湿っているぐらいまで乾かします。

根ジラミがいないかチェック


土を少しずつ落としていき、慎重に根の周りの土を落とします。ここで白いごく小さな点々にみえるもの(根ジラミ=サボテン根コナカイガラムシの可能性が高い)が付いていたら、その株の土は全部処分します。

根がコブのようになっている所がないかも点検し、もしあれば同様に処分します。

根の残骸を取り除く

根ジラミなどがいなければ根の土を全部落とし、落とした土から根の残骸(切れ端)を取り除きます。

新聞紙に広げ数日乾かす


ほぐして新聞紙に広げ、そのまま直射日光に当てて数日間乾かします。今度は保管するため、カビなどが生えないようカラカラに乾かします。

ふるいにかける

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カラカラに乾いたら大きめ(目の粗い)のふるいにかけて、取り切れなかった根の残骸などを除去します。後は紙袋などに入れて保管します。この段階では次にどの多肉植物に使うか決まっていないので、特段肥料などは入れたりしません。使う時に、その種類に合わせて元肥を入れたり、足りない成分を補うようにします。

再利用できない土の処分方法

再利用できない土は処分するしかありません。

しかし土は可燃物ではないので、燃えるゴミで捨てることはできません。土の処分は自治体によって異なり、不燃物として出す地域や、引き取らない自治体もあります。