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多肉植物への簡易ビニール温室の使い方・効果と選び方

多肉植物で簡易ビニール温室を使う方法と効果、特徴、選び方、おすすめの簡易ビニール温室などについて詳しく解説しています。

簡易ビニール温室とは

簡易ビニール温室とは、暖房設備のない移動可能な小型のビニール温室のことです。パイプと網が金属でできており、組み立ててその上にビニールカバーを掛けて使います。

農家のビニールハウスとは異なり薄いビニールが使われており、保温性はほぼありません。また温度調節機能はついていません。つまり棚(ラック)にビニールカバーをかぶせたようなものです。

寒さ対策に効果があるのか

簡易ビニール温室には、保温効果と加温設備がないため、寒さ対策には使えません。ただ、寒風や霜をよける効果はあり、温度的には大丈夫だが寒風にやられている、雪がかかって困るという場合は効果的です。

夏でも使えるのか

夏は日が当たると庫内が非常に高温になります。そこで内部の温度を測ると軽く50℃を超えてしまいます。それでは夏には使うことができないのでしょうか?答えは夏でも使えるとなります。50℃を超えるのは日なたに置いた場合で、日陰に置いたり遮光ネットを張ったりすることで、内部の温度は40℃程度に落とすことができます。

管理人も真夏に簡易ビニール温室に入れっぱなしですが、それで枯れたというケースは少ないです。

使う目的(メリット)


使う目的は様々です。雨よけ、風よけ、寒風対策、雪・霜対策、マンションなどでの地面からの熱よけ、害虫よけ、などの目的の他に防虫ネットや遮光ネットを併用して、防虫対策や日よけ対策に使う場合もあります。また、段数分鉢を置く面積が増えるため、大量の鉢の収納のためにも使うことができます。

雨よけ

まず雨よけ効果です。簡易ビニール温室は前部が開閉できるようになっており、チャックで閉じることができるようになっています。もちろん側面と上部にもビニールが被さっています。そのため完全に雨を避けることができます。風で雨が吹き込む心配もありません。多肉植物は雨ざらしにできないものが多いため、その点とても役立ちます。

風よけ(寒風対策)

次が風よけ効果です。ファスナーを閉めて窓を閉めきってしまえば風はほとんど入らず、外で寒風が吹きさらしても中は無敵です。そのため温度は大丈夫だが寒風でやられるという場合に使えます。また強風の日には窓を閉めることで、鉢が倒れるのを防ぐことができます。

雪・霜対策

窓を閉めることで雪や霜よけの対策ができます。0℃以上の温度があっても雪が降り積もるとダメになってしまう多肉植物があります。その場合、簡易ビニール温室のビニールカバーは役立ちます。

地面の熱よけ

簡易ビニール温室は段数があり、鉢を直接地面に置くのを防ぐことができます。そのためベランダなど地面のコンクリートが高温になるところでも、簡易ビニール温室を置くことで地面から離れたところに置けるので輻射熱にやられるリスクが減ります。簡易ビニール温室以外にも棚を使えば良いですが、ある程度面積があり、4段までにも置けるため、効率よく地面を使うことができます。

害虫よけ

地面に直置きするとナメクジやアリなどが簡単に侵入して花や葉を食害してしまうことがあります。その場合、簡易ビニール温室は高さがあるので、地這い型の害虫よけに効果があります。(しかしそれでもポール伝いに登ってくる害虫もいます…)

日よけ

簡易ビニール温室はそれだけでは日よけ機能を持ちませんが、遮光ネットと併用することで、簡単に日よけすることができます。別に用意した遮光ネットを簡易ビニール温室の天井部、側面、前面などに掛けることで遮光し、強い直射日光と高温を同時に防ぐことができます。

遮光ネットは遮光率が様々あり、季節によって使い分けることで、柔軟な日照の管理ができます。また、ハオルシアなど強い日光が苦手な種類用に、簡易ビニール温室の1段を強めに遮光することで、1段ごとに別々なレベルの遮光環境を作り出すことも可能です。

鉢の収納

多肉植物を育てているとどうしても鉢の数が増えてきます。それを地面に並べているとたくさんのスペースを取り、マンションや狭い庭などでは殖やせなくなってしまいます。そこで3~4段ある簡易ビニール温室を使うことで、大量の鉢をコンパクトに収納することができて便利です。

できないこと(デメリット)


できない事柄もあります。まず保温機能がありません。その他夏は内部が高温になる、台風で倒れる、マンションの強風で倒れる、ビニールが汚れて日が当たりにくくなる、太陽の南中高度が高い時期(6月を中心として5~7月)は各段の奥まで日が当たらないことなどが挙げられます。

保温機能がない

簡易ビニール温室は「温室」という言葉が入っていますが、保温機能はほとんどありません。それは一重で1mm以下の薄いビニール(PVC:ポリ塩化ビニール)でできていることからも簡単に推測できます。また暖房設備を中に入れられないことから、加温もできません。そのため日没後しばらくして外気温と同じ温度になってしまいます。

夏は内部が高温になる

夏は窓を開けていないと内部が高温になってしまいます。そのため窓を全部開放してできるだけ空気の通りを良くします。また窓を全開しても側面や上部にビニールがあることから、温度はやや高くなります。そこで遮光ネットなどをうまく利用し、いかに庫内の温度を下げるかがポイントになります。

台風や強風で倒れる

強風対策をしていない場合、台風や通常の強風で簡易ビニール温室は倒れます。ビニールをかぶせるため前から風が当たることで、持ち上がるように後ろに倒れてしまうことが多いようです。そのため最下段におもりをいれる、紐で固定するなど倒れないように工夫する必要があります。

ビニールカバーが汚れる

使い続けているとビニールカバーは土埃や雨、カビなどでだんだんと汚れて曇っていきます。そして遮光していないのにだんだんと中が暗くなっていきます。そのためビニールは1年に1回掃除するか、または2年に1回程度取り替える必要があります。

奥まで日が当たらない

5~7月(4~8月)など太陽の南中高度が高くなってくると、日差しが簡易ビニール温室の奥まで届かなくなってきます。結果奥の方は半日陰になり、そこに置いた多肉植物は日光不足になって徒長してきます。そのため、強い日差しを必要とする種類は前に置き、比較的日陰に強いものは奥に設置するなど、置き場所に工夫が必要になります。

簡易ビニール温室の使い方

基本的な使い方

温度計・湿度計の設置


まず温度計・湿度計を設置しましょう。できれば最高気温と最低気温が測れるものが安心です。庫内の温度が何度になっているのかは、夏越しや冬越しの上でとても大切な情報です。可能であれば、一定時間ごとに温度を自動で記録してくれるUSB温度計ロガーを設置できると、きめ細かい対応ができます。

窓の開け閉め

雨が降る時は窓を閉めます。このときファスナーはちゃんと閉めましょう。ファスナーを閉めていないと強風で窓があおられ、それが多肉植物を直撃することがあります。しかし途中で晴れてきたり温度が上がってきたら窓を開けます。開けるときはきっちりあけて途中で勝手に閉まらないように、洗濯ばさみなどで止めておきます。

弱い台風の時は窓を閉める

猛烈な台風が来たときは、簡易ビニール温室自体が飛ぶのを防ぐため室内に入れなければなりませんが、それほど強くない台風や強風の場合は、窓をきっちり閉めることで、中に入れている多肉植物を守ることができます。その際最上段の多肉植物はガタガタと揺れて倒れることはありますが、震動のためで、風からある程度守ることが可能です。

冬の夜間は窓を閉める

春・夏・秋は夜も昼も窓を全開にして使います。庫内の温度が上がりすぎるのを防ぎ、通風を確保するためです。冬のみ夜間窓を閉め、気温によっては昼間も窓を閉めます。

倒さないためのコツ


マンションの高層階では風が強く、簡易ビニール温室をそのまま設置していると、強風ですぐに倒れます。1階の庭においていても強い風が吹けば倒れるくらいですので、何らかの倒さないための対策が必要になります。

考えられるのが、最下段におもりを入れることです。おもりはレンガや水を入れたペットボトル、石など様々考えられます。それらを入れておくことで、倒れる確率をかなり下げることができます。

しかし簡易ビニール温室には耐荷重があります。1段6kg程度なので入れすぎは棚を壊す原因になりますので気をつけましょう。

防虫ネットを張る

防虫ネット
簡易ビニール温室に防虫ネットを張ることで、害虫の侵入をかなり防ぐことができます。防虫ネットは別売のフリーカットサイズのものを自分で張る必要がありますが、うまく張れば効果はかなり高いです。

たとえばシンセイ防虫ネット1.8m×5mのような1mm目合のネットを張ればアブラムシでさえ、進入することが困難です。害虫が入ってこなければ、殺虫剤の散布も不要なので、農薬フリーでの栽培も可能です。

遮光ネットを張る

遮光ネット
簡易ビニール温室には遮光ネットを張って日よけが簡単にできるというメリットがあります。遮光ネットとは、日よけをするためのシートのことで、太陽光を22%程度遮光するものから70%遮光するものまで遮光率が様々あります。

それらを適切に設置することで、夏の強い日差しを避けられる他、ハオルチアのような強い光が苦手な種類を栽培する環境を作ることができます。

かごにいれて整理する


多肉植物の量が増えてくると、簡易ビニール温室も空きが少なくなってきます。そこで様々な形の鉢を効率よく収納するため、鉢をプラスチックのかごにいれてかごで管理する方法があります。

全てで同じ鉢を使っている場合は、専用の鉢トレーが販売されていてそれを使うこともできるのですが、現実的には様々な大きさの鉢を収納するので、カゴのほうが使い勝手がよくなります。

地震対策をする


大きな地震では効果がありませんが、小さな地震で鉢が滑り落ちるのを防ぐためには、鉢をかごにいれて、かごを滑り止めマットで固定するとよいです。滑り止めマットは簡易ビニール温室の段とかごの間に置き、カゴはその上に置くだけで固定はされないので、水やり時や手入れをする際は、カゴを簡単に取り出せるので便利です。

足の高さ調節をする

よほど平地でない限り、簡易ビニール温室は傾いていずれ転倒してしまいます。簡易ビニール温室の骨組みは金属でできていますが、それを接合するジョイント部にはプラスチックが使われているため、だんだんとひしゃげてきます。そのため平たくないところに設置する場合は、足の高さの調節が必要です。

といっても足の高さを調節するのに都合の良い部品は、なかなかありません。

そこで管理人の場合は、割り箸と布ガムテープで5mm単位の足調節シートを作り、それを何枚か重ねて入れるようにしています。作り方は簡単で、割り箸を4等分して6本ずつを束ねて布ガムテープでぐるぐる巻いてそれを1枚とします。数枚重ねれば、割り箸の厚み単位で微調節することが可能です。

ビニールカバーの交換


ビニールカバーは消耗品です。ビニールカバーは汚れだけでなくファスナー部が壊れたり、ファスナー近くが破れたりしてくるので買い換えは必至です。

だいたい1年過ぎる頃から素材がパリパリしてきてファスナー部の近くのビニールが外れてくるので、透明テープで留めたりして補修を重ねますが、破れや汚れがひどくなり、拭いても暗さが改善できなくなったら買い換え時です。

どんなにがんばっても2年以上は使い続けられないので、必ず替えカバーが販売されている簡易ビニール温室を選びましょう。

市販されている種類と選ぶ時の注意点

購入時のポイントは、サイズ、高さ、収納したい鉢の数です。

小型のものから大型のものまで販売されています。注意点は小さいものほど内部の温度変化が激しいことです。これは多肉植物にとっては過酷な環境になりますので、住宅事情が許す限り大きなもののほうが望ましいです。

またマンションの高層階など風が強い所では、あえて4段ではなく3段以下のものにし、転倒リスクを減らすことも考えられます。

そして中に入れたい鉢の数×段数で必要な簡易ビニール温室の数を推定します。およそですが、2.5号鉢(7.5cm口径のポット)で1段分に10個収納できるので、4段だと10鉢×2かご×4段で80鉢収納できることになります。

おすすめのビニール温室

ネット通販やホームセンターでは色々な簡易ビニール温室が販売されています。しかしそれを全部買って試すことはできませんし、耐久性となると数年使ってみないと分からない事柄です。

そこで、管理人が2019年6月から2年半以上使い続けていて、耐久性があり、ビニールの交換も可能で使いやすい簡易ビニール温室を紹介します。

それは武田コーポレーションの4段簡易ビニール温室です。

以下で詳しくレビューしていますので、ここではざっくり解説します。
武田コーポレーションのビニール温室4段(OST2-04BK)を購入!組み立てレビュー

仕組みと価格
武田コーポレーションの4段ビニール温室は骨組みが金属でできていて、接合部にプラスチックが使われ、多肉植物を置けるところが4段あり、最上段に背の高い多肉植物を置けるようになっています。網は外すことができ、またビニールカバーは使い捨てで交換用も1000円程度で販売されています。

最初に購入するときの本体+ビニールカバーセットは3,000~4,000円程度で購入でき、カバーは2年に1回交換します。

使っている感想
長く(現時点で2年6ヶ月)使っていますが、適切に足の高さ調節することで、途中で傾いたりひしゃげたりすることなく、塗装のハゲなどもなく問題なく使用できています。ポイントは本体もビニールカバーも高品質だということです。ビニールカバーは消耗品ですが、他社より劣化が遅く、1年でパリパリになりだめになることはありません。ファスナー部分も最後の時期まで壊れずにいます。

組み立てについて
また組み立て式なので、組み立て時は気温(室温)が15℃以上あるほうが、プラスチック部分が柔らかく組み立てやすいです。組み立てる時は、平たいところで組み立て、1段ごとに水平に組み立てられているかチェックしながら積み重ねていきましょう。少しでも曲がっているとそこから全体に歪みが広がるので、最初の組み立てはとても大切です。

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