市販されている7つの多肉植物・サボテン培養土を実際に購入して内容を調査してみました。使用したところ、水もちや水はけ、その土の特徴などさまざまなことが分かりましたので、表にして紹介しています。
目次
市販の多肉植物用土を比較
まず、結果は表の掲載順で載せています。名前が似ているので、土袋の写真を目印にしてみてください。いずれもクリックで拡大します。
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
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アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
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メジャーとの比較
写真は横幅がおよそ20cmになるように調節しています。
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
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アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
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プレステラ105にいれて比較
プレステラ105とは、縦横幅9.2cmのプラスチック鉢です。多肉植物によく使われるため、粒の大きさを参考にしてみてください。
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
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アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
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総合評価とおすすめ度
おすすめ度は5段階評価(★が多いほどおすすめ)となっています。
総合評価は4段階評価(×、△、〇、◎)とさせていただいています。今回×のものはありませんでした。
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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◎ (★★★★★) | △ (★★) | 〇~◎ (★★★★) |
花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
△ (★★) | 〇~◎ (★★★★★) | 〇 (★★★) |
アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
△ (★★) |
1L当たりの価格
価格(コスパ)は5段階評価(★が多いほど割安)です。
また円~とは、複数の商品(リットル数)があった場合、一番安い袋で計算した価格です。
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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98円~(★★★★★) | 112円~(★★★★★) | 112円~(★★★★★) |
花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
306円~(★★) | 143円~(★★★) | 89円~(★★★★★) |
アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
178円~(★★) |
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詳細を比較
土の重さ(1L当たり)
土は乾燥時に1Lあたり400g~600gのものが標準的といわれています。
今回、調査した土では、乾燥した状態で届いた土と湿った状態で届いた土がありました。湿った状態でとどいた土は、アイリスオーヤマの土とサンアンドホープの土です。どちらも600gを超えています。しかし乾燥させたところ、大幅に軽くなったため、今回400g~600g以内にに収まっていました。(どれも標準的な重さでした。)
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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やや軽い~ちょうどよい (479g) | 軽め (438g) | ちょうど良い (558g) |
花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
軽め (411g) | ちょうど良い (500g) | やや重い (691g) →乾燥時496g |
アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
重い (818g) →乾燥時553g |
水やり後の重さ(+)
プレステラ105という容器に土を入れて鉢底から流れ出るまで水を与えた場合、何グラムになったか、また何グラムの水を吸収したかを調査しました。括弧内は吸収した水のグラム数です。
吸水した土の重さと吸水量は、土によってかなり差が出ました。多いものは200gを超え、少ないものは100g半ばと130gの差が出ています。
多肉植物では排水性がよいことが重視されますが、その反面適度な水持ち(吸水力)も必要とします。20~30gしか水を吸わなかったものは吸水力が不足していて、多肉植物にとっても使いづらい土となっています。
一方、吸水しすぎるのも問題で、適度なものが望ましいです。
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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232g (+83g) | 156g (+32g) | 274g (+93g) |
花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
148g (+20g) | 233g (+82g) | 284g (+74g) |
アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
264g (+25g) |
水はけ・通気性のよさ
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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良い | 普通 | 中~良い |
花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
あまりよくない | 良い | 中 |
アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
良い |
粒の大きさ
土の粒には、一般的に小さい順から細粒、小粒、中粒、大粒に分けて販売されています。
土のサイズは植える植物の大きさや鉢の大きさによって使い分け、通常大きな鉢・植物ほど大きな粒を使います。(また鉢底には大きな粒を敷いて鉢底石とすることがあります。)
今回は多肉植物用の土だったということもあり、細粒~小粒のものが多かったです。
また、粒はできるだけサイズが揃っているほうがよく、小さな多肉植物(直径12cm鉢以下の)にとっては細粒~小粒のものが適しています。
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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全体的に細かい | 細粒~小粒 | 小粒で揃っている |
花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
細粒~小粒 | 小粒で揃っている | 小粒~中粒混合 |
アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
小粒~中粒の大きさで揃っている |
保水量(保水性)
保水性は先ほどの吸水量の実験と同じもので、グラム数を言語化したものです。
今回の土は40g以下か80g以上と吸水性が2方向に分かれてしまいました。そのため吸水性が弱いものと良いものの2通りになっています。
ここで保水性が弱いものは、水をやっても土に水分が吸収されにくく多肉植物に水が行きにくいので、避けて置いた方がよいと考えられます。
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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多め(よい) | 少ない(弱い) | 多め(良い) |
花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
少ない(弱い) | 多め(良い) | 多め(良い) |
アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
少ない(弱い) |
土の乾きやすさ
土の乾きやすさは鉢底から流れ出るまで水を与えて、その後3日、5日、7日後に与えた水分のうち何グラムが乾いたか調査したものです。
土には水やり直後に保水されるものの比較的早く乾くもの、乾きにくいもの、鉢底から流れ出やすいものなど様々な種類があります。
そこで直後の重さと1週間後の重さを比較し、どのくらい蒸発・流れ出たかを表にしています。
ここで乾いたグラムが元を超えているものは、土に元々入っていた水分まで乾いたことを意味しています。
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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やや乾きづらい(83g中54g乾く) | しっかり乾く(32g中36g乾く) | 乾きづらい(93g中56g乾く) |
花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
しっかり乾く(20g中40g乾く) | しっかり乾く(82g中82g乾く) | しっかり乾く(74g中94g乾く) |
アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
しっかり乾く(25g中60g乾く) |
素材の数
土は様々な素材でできています。そして素材によって酸性土や水はけ、保水力など特徴が異なるため、できるだけ3種類以上の土を混ぜ合わせて使うことが推奨されています。
そこで、ここでは1、2種類の素材を使っているものを少ない、3種類以上使っているものを良いとしています。
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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良い(4種類以上) | 良い(6種類以上) | 少ない(1種類) |
花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
良い(3種類以上) | 良い(3種類以上) | 良い(3種類以上) |
アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
少ない(2種類) |
みじんの量
みじんとは、土の粒子が極度に細粒化して(小麦粉のように吹いたら飛ぶ)粉状になってしまった土のことをいいます。これは土の通気性や水はけを悪くするため、みじんは少ないほうがよいとされています。
多肉植物にも同様のことが言え、みじんの少ないものが良い土となります。ただ多肉植物の土は細粒から小粒のものが多く、また川砂、鹿沼土、赤玉土などが使われることが多いため、みじんが多くなりがちになっています。
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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やや多い | ややあり | 中程度あり |
花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
ややあり | ほぼ無し | ややあり |
アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
なし |
水の抜け方
水の抜け方は水を鉢底から流れ出るまで与えた時、鉢底から流れ出る出方です。
水を与えた時、鉢底から勢いよく水が流れることで、鉢に溜まった古い空気と水が押し出され、根に新鮮な空気と水が届きます。そのため、ざばーっと抜ける土が良い土です。
そのため、水が染みこみにくかったり、鉢の表面の土が浮いてしまう土はさけたほうがよいです。
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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やや抜けにくい | 水やり後、鉢底から抜けづらく土が浮く | 良い(ざっーと抜ける) |
花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
染みこまずに水が溜まってしまう | 良い(ざーっと抜ける) | 良い(ざーっと抜ける) |
アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
そのまま抜ける |
水の濁り
土を使い始めるとき、最初水が濁る場合があります。これは土にみじんが含まれていることを表しています。その場合は、初回の水やり時にしっかり濁りがなくなるまで水を注ぎ続けることが必要です。
今回調査した土ではほとんどにごりは見られませんでした。
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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無し | 無し | 無し |
花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
無し | あり | 無し |
アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
無し |
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メリット・デメリット
それぞれの土の紹介ページに載せている、メリットとデメリットをこちらでまとめています。項目が多すぎてどれにしたらよいか分からない場合は、デメリットの所を参考にして絞っていくとよいかもしれません。
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花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | |
メリット |
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デメリット |
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詳細ページ |
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プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | |
メリット |
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デメリット |
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詳細ページ |
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ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 | |
メリット |
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デメリット |
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詳細ページ |
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花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | |
メリット |
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デメリット |
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詳細ページ |
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プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | |
メリット |
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デメリット |
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詳細ページ |
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サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 | |
メリット |
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デメリット |
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詳細ページ |
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アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | |
メリット |
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デメリット |
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詳細ページ |
多肉植物用土おすすめランキング
今回7つの土を調べてみましたが、どの土にもメリット・デメリットがあり特別なおすすめはありませんでした。ただしこの中では花ごころさぼてん多肉植物の土が一番良かったです。またこれは絶対避けたほうがよいというものもありませんでした。(△のものは避けた方が無難です…)
(再掲)
花ごころ さぼてん 多肉植物の土 | プロトリーフ サボテン・多肉植物の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 |
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◎ (★★★★★) | △ (★★) | 〇~◎ (★★★★) |
詳細ページ Amazon |
詳細ページ Amazon |
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花ごころ 多肉植物&ミニ観葉の土 | プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | サンアンドホープ サボテン多肉植物の土 |
△ (★★) | 〇~◎ (★★★★★) | 〇 (★★★) |
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詳細ページ Amazon |
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アイリスオーヤマ 多肉植物用 ゴールデン粒状培養土 | ||
△ (★★) | ||
詳細ページ Amazon |
特別なおすすめの土はありませんが、そう言われても市販派の方は困ってしまいます。そこでベターだと思われた土を3つ紹介します。
- プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土
- ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土
- 花ごころ さぼてん 多肉植物の土
プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 | ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土 | 花ごころ さぼてん 多肉植物の土 |
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0.6L=209円 3.5L=560円 8.4L=1,209円 |
1L=338円 3L=336円 5L=1,451円 |
2L=258円 5L=529円 12L=1,185円 |
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この3つは水はけ、水持ち、土の重さ、水の乾き具合など総合的にみて失敗がないのではないかと感じました。この中でも「花ごころさぼてん多肉植物の土」か「プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土」が一番無難なのではないかと感じます。
市販用土を混ぜることも
また、これ以外の土でも混ぜ合わせることで、お互いの性質を中和できて使いやすい土に改良することも可能です。
たとえば
- 「プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土」と「花ごころ さぼてん 多肉植物の土」
- 「ハイポネックス サボテン・多肉・観葉植物の土」と「プロトリーフ サボテン・多肉植物の土」
を1対1で混ぜ合わせるなどです。
土選びは多肉植物を育てる上でも、本当に大切な要素です。
市販の土で手軽に多肉植物の栽培を始めたいと思っている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
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