アマゾンで購入できる「HOMUTE 600W 植物成長ライト(植物育成ライト)IRとUVを含むフルスペクトルLED植物育成用ライト」を購入して多肉植物に使ってみました。明るさやノイズの有無、メリット・デメリットなども解説しています。
目次
詳細なスペック(機能)は?
HOMUTE 600W 植物成長ライトIRとUVを含むフルスペクトルLED植物育成用ライト | |
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Amazonでの画像 | |
実際の写真 | |
実勢価格 | 3,600円程度 |
スペック(機能) | |
パワー(明るさ相当) | 600W |
実測の光の強さ ※1 |
20cm下 26,000 lx 30cm下 15,000 lx 60cm下 4,500 lx 100cm下 2,000 lx |
実測消費電力 | 53W |
電気代 | 月381円(1日8時間の場合) |
光の種類 | フルスペクトル+赤外線・紫外線 |
調光 | なし |
タイマー | なし |
アームの長さ(高さ) | – |
設置方法 | つり下げ |
コードの長さ | 1.5m |
使用感 | |
使いやすさ | やや使いやすい |
照射範囲 | 広い |
明るさ | 明るい |
光の色 | 白~ややオレンジがかった色 |
発熱 | 少しあり |
安定性 | 設置する場所を選ぶ |
静音性 | ノイズなし |
総合評価 | ★★★★ 4.0点 |
詳細 | 比較ページへ Amazon |
※1 スマホ簡易計測ではなく、照度計での実測値です。
HOMUTE 600W 植物成長ライト | |
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購入レビュー
これがパネル本体です。四隅が硬質のプラスチック緩衝材で保護されています。
LEDライトはSMDLED(チップ型のLED素子)で225個のLEDが搭載されています。
電源は100V~277V(50Hz/60Hz)に対応しています。また定格消費電力は50Wです。
実際にワットチェッカー(電力チェッカー)で測ってみたところ53Wでした。(おそらく地域が西日本=60Hz地域のためだと思います。)
付属の吊り下げワイヤー(写真左)を四隅に取り付けます。写真右は長さ調節可能な吊り下げ用ロープです。
機能・感想を詳しく解説
明るさ・光の色
実測の光の強さ ※1 | |
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20cm下 | 26,000 lx |
30cm下 | 15,000 lx |
60cm下 | 4,500 lx |
100cm下 | 2,000 lx |
明るさは上の表のようになっています。(※1 スマホでの簡易計測ではなく、照度計での実測値です。)
光の波長はフルスペクトルで添付の説明書によれば、暖かい光、青色光、赤色光、紫外線、赤外線を含み、太陽光に似せてあります。また具体的な数字は書いてありませんが、高PPFの記載があります。
パワーは600Wという説明がありますが、これは600W相当の明るさという意味で、消費電力が600Wもあるわけではありません。実際の消費電力は50W~53Wと白熱球1個以下の低消費量です。
光の色は白いですが、蛍光灯と比べるとややオレンジ色が入った色で、室内に置いても違和感のない範囲です。
吊り下げ式でロープの長さを調節することで必要な距離に合わせて設置することができます。
説明書によれば、発芽期は60cm~75cmの距離に吊り下げ、開花期は45~60cm、結果時期は30~50cm離して設置するとありますが、多肉植物は開花や結実がメインではないため、種類によって調節する必要があると思います。
たとえば、ハオルシアなど弱い光を求める種類は1m離す、夏型塊根植物やその他強い光を好む種類は近めに、エケベリアやグラプトペタルム、クラッスラ、アガベ、サボテンは様子をみながら距離を決めていく必要があると思います。
機能と使いやすさ
機能はいたってシンプルで、電源オンオフボタンのみです。調光機能やタイマー機能などはありません。電源に挿し、ランプを吊り下げて決めた時間にボタンを切り替えます。
タイマー機能が必要であれば、一般家電向けのコンセントタイマーを挟むとよいでしょう。
使い方は簡単で吊り下げて長さを調節すればよいのですが、吊り下げる所がない場合はフックなどを設置する必要がありそうです。この設置場所さえあればとても使いやすいライトだと思います。
安定性や発熱など
このライトは吊り下げタイプで、四隅から金属製のワイヤーを通してつり下げます。吊り具が少し硬い(バネが強い)ので、ペンチなど工具を使った方がよいかと思います。
つり下げる長さは付属の黒い布製のロープで調節できます。
点灯中は本体が少し熱くなりますが、触れないほどではありません。発光面から20cm程度の距離に手をかざしてみると、ほんのり暖かさが感じられます。パネルは夏は発熱しますが、冬は点灯中でも普通に触れる温度です。
多肉植物から30cm程度離せば問題ないと思います。
また防水性はなく、雨に濡れる戸外や湿気のひどいところでは使えませんので注意が必要です。
ノイズとちらつきについて
気になる騒音(ノイズ)ですが、全くありませんでした。商品によっては高周波数の頭痛のする音がでるものがありますが、この商品に関しては大丈夫です。(20代後半の管理人が確認)
またアマゾンのレビューであったちらつきに関しては、ほとんど確認できませんでした。(高速ですばやくパネルを動かした時、少し感じるかなという程度でした。)
ただこのライト下で写真を撮影すると、濃い干渉縞のような縞模様がでます。写真が正常に撮れません。そのため成長記録などの写真撮影が必要な方には向いていないと思います。
このような明暗の模様がでます
(参考)他社GREENSINDOOR 600W相当での写真
消費電力と電気代の試算
実測の消費電力は53Wです。
1段階 | 53W |
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調光機能がないため、消費電力は50~53W(50Hz/60Hz地域で異なります)のみです。
段階 | 消費電力 | 1日 | 1ヶ月 |
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1段階 | 53W | 12.7円 | 381円 |
※3 1kWh 30円で試算しています。調光が無いため、消費電力はこの表1通りとなります。
最大消費電力が53Wなので、1日8時間付けると1日12.7円、1ヶ月(30日間)381円です。
他のパネル型ライトとの比較
現在購入済みのGREENSINDOORの600W相当、および400W相当との比較表は以下の通りとなります。
Homute 600W相当(この商品) | Greensindoor 600W相当 | Greensindoor 400W相当 | |
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波長 | フルスペクトル+紫外線+赤外線 | フルスペクトル (380~760nm) +紫外線と赤外線を含む |
赤と青のみ (460-465nm、620-740nm) |
明るさ | 600W相当 | 600W相当 | 400W相当 |
30cm下での明るさ | 15,000 lx | 19,000 lx | 10,300 lx |
消費電力 | 53W | 66W | 36W |
色 | 白っぽい | 白っぽい | 赤っぽい |
コードの長さ | 150cm | 165cm | 47cm |
価格 | 3,680円 | 5,300円 | 3,600円 |
販売 | Amazon このページ |
Amazon レビュー |
Amazon レビュー |
メリットとデメリットまとめ
- 手頃価格ながらもしっかりとした明るさがある(30cm下で15,000ルクス)
- フルスペクトルで太陽光に類似させてある
- パネル型でまんべんなく隅々まで照らせる
- 消費電力は50Wと白熱球の1個分程度で節電できる
- 光の強さの調節やタイマー機能がない
- 吊り下げ式なので設置場所にやや工夫が必要
- 光が強いので近い距離では葉焼けに注意が必要
- このライト下で写真を撮ると、濃い縞模様が浮き上がる(撮影に不向き)
多肉植物の栽培に向いているか?
簡易ビニール温室に設置するなら1段に1枚が充分に照らせます。30cm下で1万5000ルクスの明るさがあるので、エケベリアやサボテンなども徒長せずにしっかり光合成できそうです。
フルスペクトルで紫外線(1LED)、赤外線(1LED)も含み、より太陽光下での栽培に近づけることができそうです。
デメリットは特に見当たりませんでしたが、あげるとすればやや明るさが暗めという点(他社GREENSINDOOR製の600Wのパネルと400Wパネルの中間ぐらいの明るさ)でしょうか。GREENSINDOORの600W相当のほうがHomuteの600W相当より明るいです。それは消費電力66Wと53Wの差からも明らかだと思います。
より広い範囲を照らすには、GREENSINDOORの600Wのほうがよいと思いますが、使用する多肉植物の種類によっては光が強すぎることがあるので、少しマイルドにしたい場合、こちらのHomute製ライトがよい選択肢になるかと思います。
多肉植物への使用例
パネル式のLEDライトはどこかに吊す必要がありますが、今回は簡易ビニール温室のビニールを剥がしたものを室内に設置し、上段から吊り下げてみました。
吊り具が少し長すぎるため、ビニール紐を使って四隅をくくり以下のようにしました。
簡易ビニール温室の最上部に布ガムテープで園芸用の支柱を固定し、それに先ほどのビニール紐を通して吊り下げました。ここで電源コードがぶらぶらしているとLEDパネルが傾くので、電源コードを適当な位置にガムテープでゆるく固定します。
簡易ビニール温室の最上段目の金網を外し、上から2段目に多肉植物を置きます。
この位置で、多肉植物の上端の照度を測ったところ、およそ6,100ルクスありました。
なお、多肉植物を最上段に置いたり、ロープで長さを調節すれば、多肉植物、サボテン、エアプランツ、コーデックスなど使いたい種類に合わせた明るさに変更できます。