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アドロミスクス属(Adromischus)の特徴と種類・育て方

アドロミスクス属の写真

神想曲神想曲 天錦章天錦章 松虫松虫
緑の卵緑の卵 雪御所雪御所 アドロミスクス トリギヌストリギヌス
フィリカウリスフィリカウリス シルバーフォーム カリオフィラケウスカリオフィラケウス ハレソウェンシスハレソウェンシス
アドロミスクス レッドスポットフィリカウリス レッドスポット アドロミスクス ヘレイヘレイ(グリーンドリアン)
アドロミスクスの花アドロミスクスの花 アドロミスクスの花拡大写真

アドロミスクス属(Adromischus)の特徴

ベンケイソウ科
アドロミスクス属(Adromischus)
生育型 春秋型
育てやすさ 育てやすい
成長速度 遅い
増やし方 葉挿し〇、挿し木〇、株分け〇
原産地 南部アフリカ

※4段階評価
育てやすい–普通–やや難しい–難しい
成長が早い–普通–遅い–とても遅い

アドロミスクスはこんな多肉植物
特徴
アドロミスクスは南部アフリカに60種ほどが生息している多肉植物で、名前はギリシャ語の「厚い幹」から生まれました。もともとは乾燥した砂漠に生えていて10℃から25℃程度の気温でよく生育するので、日本では春秋型に分類されています。日本では7~8月と12~2月は寒さと暑さで休眠します。さらに葉や花の特徴の違いや育ち方によってセクション1~セクション5に分類されています。

初見では少しグロテスクな姿
初めてアドロミスクスをみると、葉のでこぼこや少しグロテスクな色合いに何か毒がありそうな姿に感じてしまいます。しかし図鑑をずっと眺め、いざ育ててみると不思議なことに抵抗感がなくなっていきます。そして模様や色は育て方によって変えられるので次第にはまってしまいます。アドロミスクスは葉がよく落ちますが簡単に葉挿しができるので繁殖を楽しめる。さらには花が咲いて種まきからも株を育てられる楽しみもあります。

育て方
アドロミスクスは丈夫で育てやすい種類ですが、葉が取れやすいという特徴がありうっかり葉をもいでしまうことがよくあります。また成長が遅く1枚の葉が出るまで何ヶ月もかかるものもあります。そのため折角生えた葉を落とさないよう取り扱いに注意する必要があります。また鉢が風でこすれるだけでも葉が落ちるので、間隔をとって置いた方がよいでしょう。育て方は決して難しくないですが、やや直射日光に弱く夏は遮光が必須です。また蒸し暑さで茎ごと腐ることがあるため、真夏は水をほとんど与えず月に1回軽く与える程度にして休眠させて過ごさせるのが安心です。ただ水を控えるとますます葉が落ちやすくなる点には気をつけましょう。

育て方のコツ

  • 夏と冬は休眠気味なので水やりを月1回程度に控える
  • 生育期は日に当てると模様や色がしっかり出る
  • 生育がゆっくりで水やりや必要な日光量も他の多肉植物より少なめ
  • 夏は50%遮光(半日陰)に置いてできるだけ涼しく過ごさせる

年間栽培カレンダー

生育型 春秋型
生育期 3~5月と9~11月
休眠期 7~8月と1~2月
緩慢な時期 6月と12月頃
水やり
  • 3~5月と9~11月は生育期なので土が乾いたら鉢底から水が出るまで水やりする
  • 6月、12月は月2回程度少なめに
  • 7~8月と12~2月は休眠期なので月1回程度少なめに
置き場所
  • 年間を通して風通しをよく雨の当たらない所に置く
  • 3~4月と10~12月は直射日光下に置く
  • 5~9月は明るい日陰(50%遮光)戸外に
  • 1~2月は直射日光下に置くが、3℃以下は室内の窓辺などに取り込む
植え替え
  • 生育期の3~5月と9月~11月に(できれば春に)
増やす
  • 生育期の3~5月と9月~11月に主に挿し木、葉挿しは年中できる
肥料
  • 緩効性肥料か生育期の3~5月と9月~11月に月2回の液肥を与える
開花
  • 6~9月頃、長い花茎に小さな花をつける

主な種類名

永楽 Adromischus cristatus
エスカップ Adromischus ‘Escap’
カリオフィラケウス Adromischus caryophyllaceus
クーペリー Adromischus cooperi
御所錦 Adromischus machlatus
シュルドチアヌス Adromischus schuldtianus
神想曲 Adromischus cristatus var. clavifolius
天錦章 Adromischus cooperi
天章 Adromischus cristatus
トリギヌス Adromischus trigynus
ハレソウェンシス Adromischus halesowensis
フィリカウリス Adromischus filicaulis
フィリカウリス・レッドスポット Adromischus filicaulis redspot
松虫 Adromischus hemisphaericus
緑の卵 Adromischus mammillaris
マミラリス・シルバーフォーム Adromischus mammillaris ‘Silver form’
銀の卵 Adromischus marianiae ‘Slveolatus’
雪御所 Adromischus leucophyllus
マリアンナエ Adromischus marianiae
レッドボール Adromischus marianiae var. herrei ‘Redball’
アンチドルカツム Adromischus marianiae ‘Antidorcatum’
ブライアンメイキン Adromischus marianiae ‘Bryan makin’
ゲイエリ Adromischus marianiae ‘Geyeri’
ヘレイ Adromischus marianiae ‘Herrei’
グリーンボール Adromischus marianiae ‘Greenball’
イマクラツス Adromischus marianiae ‘Immaculatus’
クブセンシス Adromischus marianiae ‘Kubusensis’
宇玉殿 Adromischus marianiae ‘Little spheroid’
ムルチカラー Adromischus marianiae ‘Multicolor’

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育て方のポイント

水やり

水やり時期別の水やり
3~5月と9月~11月は生育期なので土が乾いたら鉢底から水が出るまで与えます。7~8月と1~2月は休眠期なので月1回程度に減らします(完全な断水はしません。葉に少ししわがよる程度です)。境目の時期である6月と12月は月2回鉢の中が湿るぐらいの少なめの水やりをします。高温多湿に弱いので日本の梅雨は苦手です。梅雨時は土が乾きにくくなるのでその年の梅雨の状況を見つつ2週間に1回程度にします。冬は室内に取り込んでいる時も、徒長を防ぐため水やりは月1回くらいで大丈夫です。

水やりの目安
上の水やりの方法はあくまで目安です。育てている地域やその年の気候、天候などによって柔軟に合わせていきましょう。基本的には鉢の土が完全に乾いたらたっぷりの水を与えます。鉢の中が乾いているかどうかは、鉢を持ち上げて軽くなっていたり、底石が白く乾いていたり、少し指で土を掘ってみてカサカサしていたり、などで知ることができます。乾燥具合が弱い場合は、無理に与えないでOKです。

水やりの仕方
暑い時期は夕方の涼しい時間に行いましょう。葉に水がかかって日光が当たると葉焼けを起こしてしまうほか、根が煮えてしまう心配があります。また寒い時期は暖かい午前中などに行いましょう。夜に与えると寒さで株を傷めてしまうおそれがあります。

置き場

置き場
基本的な置き場所
年間を通して風通しの良いところ、かつ雨の当たらないところに置くのが基本です。アドロミスクスは割と蒸れて腐りやすいので、風通しはかなり大切です。そのため雨ざらしも避けた方が安心です。冬に室内に入れる場合でも通気が滞らないように注意します。

具体的な置き場所
3~4月と10~12月は雨の当たらない日なたで直射日光を当てます。5~9月は日差しが強すぎるので、明るい日陰で雨が当たらない外に移します。寒冷紗や遮光ネットなどで50%遮光にしてもよいでしょう。1~2月は日なたで雨が当たらない外に置きます。耐寒性はやや弱いので3℃以下になったら室内か温室に取り込みます。

アドロミスクスは日をあまり当てなくても徒長しにくいので、大事をとって日陰に置きやすいですが、そうすると紅葉が冷めて模様も薄くなるので、やはり10月から4月の間はなるべく直射日光に当てて育てましょう。

耐暑性と最高気温・夏越しの方法

夏越し耐暑性はそれほど強くありませんが特に弱くもありません。また強い日差しに弱いので50%程度遮光した明るい日陰に置きます。できるだけ涼しい所に置いて育てることをおすすめします。気温は日陰の温度のことで、直射日光が当たる所では真夏55℃を超えます。そのような環境に置いてしまうと、あっさり溶けて枯れてしまうことがあります。しかし日よけをしていれば(つまり半日陰におくか遮光していれば)40℃程度は普通に耐えます。そのためあまり神経質にならなくても大丈夫です。かえって室内の暗い所で冷房などかけると軟弱な株になりますので、夏は日よけして水をごく控えれば戸外で充分に育ちます。

越冬最低温度と冬越し方法

冬越し
最低越冬温度は3℃程度です。アドロミスクスは多肉植物としては寒さには比較的強いですが、3℃を切らないように気をつけましょう。0℃にさらして凍結させたり霜に当てたり、冬の夜に寒風に当てると枯れるまではいかなくても、株がかなりダメージを受けます。場合によっては凍って枯れます。そのため寒冷地やその他の地域でも寒波が来る場合は、室内にいれたほうがよいでしょう。室内ではできるだけ直射日光が当たる窓辺などに置きましょう。一日4時間は日があたらないと徒長してしまいます。室内だと土の乾きは早いですが、日光不足で徒長しやすくなっているので、水やりは月1回か2回程度にしておきましょう。

増やし方

殖やし方アドロミスクスでは挿し木(さし芽)の他、葉挿しが簡単にできます。また花がよく咲き種も採れるため、種まきでも殖やすことができます。また大きくなったら株分けができます。

アドロミスクスは葉挿しが一番簡単です。葉がポロポロ取れやすい品種が多く、葉が土に落ち勝手に葉挿しになっている場合もよくあります。葉挿しは成功率が高い多肉植物と低いものがありますが、アドロミスクスは成功率が高く簡単です。方法は落ちている葉をそのままトレイに並べておいたり、葉の付け根が取れるように丁寧にもいだ葉を土に乗せておくだけです。ただアドロミスクスはもともと成長がゆっくりなので葉から育てるにはかなりの時間がかかります。およそ1枚の葉から切り分けられる子株に育つまで最低半年から完成まで1年かかります。

繁殖は生育期の3~5月と9月~11月にできるほか葉挿しに限っては年中可能です。株分けや挿し木での繁殖は真冬や真夏は休眠期で失敗しがちなので避けましょう。

植え替え

アドロミスクスは成長がゆっくりなのでそれほど頻繁な植え替えは必要ありません。しかしいつまでも小さな鉢で育てていると成長も限られるので1年か2年に1回程度、植え替えを行うと生育が良くなります。ただ葉が落ちやすいので植え替えが億劫になりがちですが、その場合は2年間植え替えをしなくてもそれなりには成長します。

土と鉢

土
土は市販の多肉植物用の培養土でも構いませんし、自分でブレンドしてもOKです。特に土にこだわらないタイプのグループです。

市販の培養土はホームセンターなどに普通に販売されているものやアマゾンで購入するものでも構いません。ただサボテン用の土などあまりにも目の粗いものは適さず、小粒程度のものがおすすめです。自分で配合する場合は、赤玉土をメインにボラ土や鹿沼土、腐葉土、バーミキュライトなど複数の土を混ぜます。

肥料

肥料肥料はあまりいりませんが、与えると生育が良くなります。施肥する場合は生育期の3~5月と9月~11月頃に月2回程度水やり代わりに液肥を与えるほか、植え替え時に土に緩効性肥料を混ぜ込んでも構いません。有機肥料はカビが出やすいので化成肥料がおすすめです。また有機肥料を使いたいという場合は必ず熟成済みのものを選ぶようにしましょう。

病害虫

病害虫
強健種が多く、あまり病害虫の心配はありません。気をつける点は日頃の水やりが多すぎて根腐れすることです。水やりしすぎで株が軟弱になり腐敗やカビ病が発生することもあります。砂漠地帯の植物なので乾燥気味を心がけましょう。冬は水やりして夜、外に出しっぱなしにすると凍結して枯れてしまうこともあります。また開花すると花から甘い蜜がでるのでアリがたかることがありますので、開花中は高い所に置いておいた方が良いでしょう。

開花

5月~9月頃に30cm程度の長い花茎を伸ばし、小さな5枚の花びらの花を付けたりします。花の咲く順番は株元側から順に先っぽに咲いていきます。花期は長く最初に咲いた花が種になるころ花茎の先の花が咲いています。

花が咲くとその株は枯死することがあります。株を残したい場合は花の茎をつみとりましょう。参考までに…管理人のアドロミスクスは毎年代わる代わるいくつかの種類が花を咲かせますが、株は枯死せず生育を続けるので、花後の枯死についてはあまり心配いらないと思われます。

によくあるトラブル

  • 成長が遅い・・・アドロミスクスは全体的に成長が遅く、一年に数枚の葉を出します。種類によって天錦章や神想曲などは早いですが、グリーンドリアン(ヘレイ)、御所錦などは遅いので気長に育ててきましょう。
  • 葉が落ちる・・・アドロミスクスは多肉植物の中でも葉が落ちやすいほうで、知らぬ間に葉が落ちてしまう種類が多いです。こればかりはアドロミスクスの特徴なので仕方ないでしょう。水を切るとますます葉が落ちやすくなりますので、夏や冬には特に取り扱いに気をつけます。
  • 花茎が枯れた・・・花茎やつぼみは充実した株だけに出ますが、折角でた花茎も途中で枯れてしまうことが多いです。生育期はよく日に当てなるべく株を充実させましょう。
  • 模様が薄くなったり葉の間隔が広くなる・・・日光不足が原因です。茎がひょろひょろしてしまうと元に戻すことはできないので、夏でも日陰ではなく半日陰程度で管理しましょう。

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