NHK出版の「多肉植物ハオルチア NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビNEO (NHK出版新書)」について、目次や内容、役に立つか、おすすめ度などを実際に読んでレビューしています。
目次
基礎情報
多肉植物ハオルチア NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビNEO | |
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価格 | 単行本 1,650円 Kindle 749円 |
発売日 | 2019/11/14 |
著者 | 鶴岡秀明 |
出版社 | NHK出版 |
ページ数 | 111ページ |
紹介品種数 | 約90種 |
対象者 | 入門・初級~中級 |
サイズ | 21×15cm |
厚み | 10mm |
ISBN-13 | 9784140402863 |
ASIN | B08KPDDB1H |
販売店 | Amazon 楽天 |
概略 | ハオルチアに特化した育て方の基礎から応用までと図鑑機能のある書籍で、ハオルチアの栽培ならこれ1冊でカバーできます。 |
目次の全項目
- 本書の使い方
ハオルチアの魅力(P5~P10)
- ハオルチアってどんな植物?
- 鑑賞上のポイントが豊富
- ハオルチアの自生地と栽培環境
ハオルチア図鑑(P11~P45)
- 軟葉系普及種
- 軟葉系希少種
- 硬葉系普及種
- 硬葉系希少種
- 斑入り種
- ハオルチアの年間作業・管理暦
- 栽培を始める前に
12か月栽培ナビ(P49~P95)
- 1月
- 2月
- 3月
- 葉ざし
- 4月
- 交配
- タネまき
- 鉢上げ
- 5月
- 6月
- 7月
- 夏越しのポイント
- 8月
- 9月
- 植え替え
- 株分け
- 根ざし
- 10月
- 11月
- 12月
コラム(P84~P91)
- 鉢合わせを楽しむ
- ハオルチアの自生地を訪ねる
育て方のポイント(P96~P102)
- 栽培環境を作る
- 柔らかい光を長く当てる~置き場の基本
- 使用する用土
- 肥料について
ハオルチアQ&A 栽培で困ったときに(P103~P111)
- トルンカータの葉が伸びた
- 一番下の葉が枯れた
- 葉が赤茶けてきた
- なかなか大きくならない
- 硬葉系は日ざしに強い?
- 硬葉系は交配が難しい?
- 根元がぐらつく
- 根が1本しかない
- 万象の窓の模様が薄くなった
- 窓だけ地上に出して育てたい
- 根が傷んで甘い香りがする
- 主要な害虫と病気
内容紹介
この本ではハオルチアに特化して、
- 図鑑
- 12か月間の栽培方法
- 基礎知識
の3つに分けて詳しく解説しています。
初めてハオルチア(ハオルシア)を栽培する方に向けて丁寧に書かれています。しかし初心者の方だけのための本ではなく、中級者向けの例えばタネのとり方や交配といったマニアックな内容まで触れています。
それだけでなく、ハオルチアはどのようなポイントを楽しんだらよいのかなど鑑賞のポイントや、最近の分類が新しくなったこと、自生地で生えているハオルチアの写真、日本との気候の違い、年間栽培カレンダー、良くある質問と答え(Q&A)なども広く掲載されています。
図鑑機能
図鑑ページではP11~45までに34ページにわたって、軟葉系・硬葉系別に普及種と希少種、斑入り種について美しい写真を掲載しており、それぞれの種類の自生地や栽培のしやすさ、本体の直径サイズ、そして栽培する上でのコツなどが数行にコンパクトにまとめられています。
たとえば、トルンカータ(オブツーサ)の項目を見てみると、東ケープ州に自生し育てやすく入門種に最適で、大きさは4~10cm程度の小型種、水が足りなかったり光が強すぎると赤みがかってくるなどの注意点が書かれていました。
12ヶ月栽培ナビ
12ヶ月栽培ナビはこの本のメインコンテンツともいえる内容で、1月から12月までのその月の詳しい育て方を解説しています。ページ数はP49~95で約45ページに渡ってしっかりと内容を割いています。
項目はハオルチアがどのような状態なのか、今月にできる作業内容(植え替えや葉挿しなど)、注意すべき病害虫、置き場所や目安にするべき遮光率、水やりの量や頻度、肥料はやる必要があるのかなどが詳しく書かれています。
また12ヶ月栽培ナビには随所に見開き1ページで植え替え方法や交配の方法、夏越しのポイントなど具体的な方法を写真入りで解説するページが挿入されています。
基礎知識編
本の最後には育て方のポイントという項目があり、栽培環境の作り方や日よけのやり方、水と光と風通しのバランスの取り方など、ハオルチアを育てる上での基本中の基本について触れており、ベストな土の配合なども参照できます。
また基礎知識に続いて、ハオルシア栽培でつまずきやすいポイントとその解説方法についてQ&A形式での解説があり参考になります。
メリットとデメリット
ここが良いところ!
- ハオルチアに特化した本なので、これ1冊でハオルチアの栽培方法がマスターできる
- 何月に何をすればよいのか、時期ごとの具体的な育て方や作業が分かる
- 作業方法が写真入りで解説されているので、その通りにやれば失敗が少ない
- 図鑑機能では有名な種類が網羅されており、載っている写真も理想的な姿で栽培の目標になる
- 遮光率について毎月詳しく書かれているので、日よけの目安がよく分かる
ここが残念
- Q&Aの所の写真をカラーでいれてくれたらもっと分かりやすかった
- 病害虫対策をもっと詳しく載せてほしかった
おすすめできる方・できない方
この本ではハオルチア初心者の方が、一から栽培の方法をマスターするのに必要な情報がコンパクトにまとまっています。ハオルチアだけを栽培するならこの本1冊ですみます。
また交配方法など中上級者向けの内容も入っているので、ハオルシアの栽培方法は知っているけれどもっと詳しく知りたいという方にも読み応えがあると思います。
図鑑機能もあり、万象や玉扇といった種類、軟葉系、硬葉系、斑入り種などが一つずつ丁寧に紹介されているので、種類を知る上でも参考になります。また、理想的な姿の写真が多いので、見ているだけでも癒やされます。
ハオルチア専門の本なので、エケベリアやメセン類、コーデックスといった種類の解説は一切ありません。またこの病害虫にはこの薬がよいといった具体的な殺虫剤などの名前は載っていないので、病害虫対策をしたい方は他に本を買う必要がありそうです。
おすすめ度・評価まとめ
多肉植物ハオルチア NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビNEO | |
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価格 | 単行本 1,650円 Kindle 749円 |
総合おすすめ度 | ★★★★ 4.5点 |
基礎解説の詳しさ | ★★★★ 4.5点 |
図鑑機能(品種数や写真) | ★★★★ 4.0点 |
価格 | ★★★ 3点 |
販売店 | Amazon 楽天 |