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ハートカズラ/セロペキア属(Ceropegia)の特徴と種類・育て方

セロペキア(ハートカズラ)の写真

ハートカズラハートカズラ ハートカズラハートカズラ(冬)

セロペキア属(Ceropegia)の特徴

チョウチクトウ科
セロペキア属(Ceropegia)
育てやすさ:
生育型:春秋型
成長速度:
殖やし方:葉挿し× 挿し穂〇 株分け〇 ムカゴ〇
原産地:南アフリカ


※育てやすさ(4段階評価)
◎育てやすい–〇普通–△やや難しい–×難しい

※成長速度(4段階評価)
◎早い–〇普通–△遅い–×とても遅い

※以前はガガイモ科とされていたが、現在ではキョウチクトウ科セロペキア属となっている。

セロペキア(ハートカズラ)はこんな植物
一言でいうと:アフリカ、オーストラリア、カナリア諸島で自生している多肉植物。原種では200種類が知られておりその多くが「つる性」で這うように成長する。日本ではハートカズラ錦の「レディーハート」と普通のハートカズラが主に出回っている。

特徴:一見普通のツタのように見えるが、葉はとても分厚く厚紙のような硬いさわり心地がある。ハートカズラはとてもかわいい斑入り種で深緑の葉に白~ピンクの斑が入る。夏には釣り鐘のような花が良く咲き、その姿が葉になじまず面白い。トップの写真になっているハートカズラなどの一部は「ムカゴ」を作ってそこから繁殖することも出来る。

育て方:セロペキア属は日本では主に春と秋に生育する「春秋型」として栽培する。夏の暑さや高温多湿には比較的強いが、寒さには弱い。5℃以下で葉が傷むので冬は室内で管理する。また夏も強光(直射日光)で葉焼けするので遮光したほうがきれいに育つ。

年間栽培カレンダー

水やり 生育期の4~5月、9~11月は土が乾いたら7~10日に1回ほど鉢内が充分湿るくらい水をやる
6月から水やり回数を10日に1回以下にする
7~8月は月に2回程度の水やりをする
12~2月は月に1回程度(室内で育てるなら生育期と同じ量の水やり回数が必要)
※うっかり多めに水をやってしまってもすぐ枯れることはない
置き場所 4~6月は屋外の日なたに
6~9月は日差しが強すぎるため屋外で50%遮光か明るい日陰に
10~11月は屋外の日なたに
12~2月は基本屋外の日なたに
ただ5℃以下になる間は日の当たる室内に取り込む
年間を通して雨ざらしにしない
植え替え 4~6月、9~10月が適期
殖やす 4~5月、9~10月に挿し芽
肥料 ほとんどいらないが、4~6月、9~11月に月1回2000倍の液肥を与えても良い
開花 6~9月に提灯形の花を咲かせる

主な種類名

ハートカズラ (ハートカズラ) : Ceropegia woodii
Ceropegia africana
Ceropegia ampliata アンプリアタ
Ceropegia antennifera
Ceropegia arabica
Ceropegia arenaria
Ceropegia aridicola
Ceropegia aristolochoides
Ceropegia armandii アルマンディー
Ceropegia ballyana
Ceropegia barbarta
バーケレイ
コンラティー
ディモルファ
ディコトマ
フスカ
イノルナータ
リネアリス
ムルチフローラ
ニロチカ
パビラータ
プルプラッセンス
ラディカンス
ロビンシアナ
ルピコラ
サンデルソニー
シモエアエ
以下200種ほど

育て方のポイント

水やり

生育期の4~6月、9~11月は土が乾いたら7日に1回ほど鉢内が充分湿るくらい水をやる。鉢底から水が流れ出ても構わない。梅雨時は雨が多いので6月から水やり回数を10日に1回以下に減らす。そして7~8月は月に2回程度の水やりに減らす。鉢底からジャージャー水が出るほどやらないほうがよい。冬の12~2月は寒さのため休眠期になる。根が水を吸わなくなるのでほとんど水が要らなくなる。しかし全くやらないと枯れてしまう。そのため月に1回程度土の表面が濡れる程度にさらっと水やりをする。セロペキアは冬の寒さに弱いのでほとんどの場合、日本では室内で管理することになる。その場合、室内で育てるなら室温が15℃以上の春秋状態となるので休眠せず、生育期と同じ量の水やり回数が必要。真夏30℃を超える時期は無理に水やりすると蒸れて腐るので暑い日が続いている間は無理にやらない。少し涼しい日を見つけて夕方に水やりする。冬外で育てている間はあまり寒くない日の朝に水をやる。冬の間は徒長を防ぐため水やりを控える。室内育ちなら10日に1回くらいの水やりで全然問題ない。その場合葉がシワッとなることもあるが、少しくらい葉がしわしわのふにゃふにゃになっても枯れることはない。水やりを再開すると2日くらいですっかり元に戻る。

置き場

セロペキアは基本的に外での栽培が必要だが、日本の高温多湿下では、7~9月は遮光が必要になる。また原産地は雨が少ない所なので日本で育てる場合は雨ざらしにしないほうがよい。そして風通しが良いことが大切。具体的には4~6月は屋外の日なたで日光をよく当てる。7~9月は日差しが強すぎるため屋外で50%遮光するか、明るい日陰に置く。「明るい日陰」は木陰のような所をイメージするとよい。夏の間は直射日光に当てると葉焼けしてきれいな白色が茶色になってしまうのでしっかり遮光することが大切。遮光しても充分散乱光で日が足りる。セロペキアは多肉植物では珍しく耐陰性もあり、屋外の日陰に置いても徒長することは少なくそこそこに成長する。しかし夏の間は風通しに注意し、暑いからといって閉めきった室内に置いておくと根腐れしてしまう。外に置いておく場合は風通しについては充分よいので意識しなくてよい。(もちろんビニール温室などではビニールは常にオープンにしておく)。秋が来て10~11月は再び屋外の日なたでよく日光を当てる。12~2月は基本屋外の日なたに置く。しかし寒さに弱いので5℃を下回るようになったら室内に取り込み、窓越しに直射日光を浴びせる。ハートカズラにいたっては1週間直射日光に当て、1週間は玄関など暗いところに置くといった日陰でも育てることは出来る。また室内は暖房が効いていると思うが、ハートカズラに限らず多肉植物を置く部屋はなるべく強い暖房はかけたくない。暖房器具はとても乾燥した空気を出すので、多肉の体の水分が失われたり、暖かすぎて徒長(ひょろひょろになる)することがある。日光が足りているか、強すぎるか判らない場合は、葉の色で簡単に判断できる。葉がピンク色を帯びていればちょうど良い日差し。葉が茶色くチリチリしていたら強すぎる。葉にピンク色が見当たらずつるの先が黄緑色になり上を向いている場合は日当たりが足りない。

耐暑性と最高気温・夏越しの方法

直射日光では30℃を耐えられるか耐えられないかというところ。日陰では、40℃くらいは耐えられる。夏に外で育てるなら新聞紙などで完全に遮光することが必要。最近は猛暑が続き気温が38℃を超えることも珍しくない。しかし日よけさえしていれば、40℃くらいなら大丈夫。具体的な日よけの仕方は、ビニール温室の場合ビニールを全開放し、ビニールを上に持ち上げて後ろに倒し前面が完全に開くようにする。そして温室の一番上にクーラーの室外機用の日よけカバーをかける。夏は深くまで日は差さないので前面は一段ずつ新聞紙を開いたものをはさみ下の段の日よけとする。西日が傾く9月~10月は温室の西側にも新聞紙をいれて直射日光が絶対に植物にかかることがないよう気をつける。ビニール温室ではない場合、何らかの方法で直射日光が1時間でも当たらないように確実に覆いを掛ける。また遮光シートを使うのもよいが、遮光シートは黒っぽいいろのものが多く保温性があるのでその中に熱気が溜まらないように気をつける。また水切り(断水・水を控える)を徹底する。

越冬最低温度と冬越し方法

セロペキアは寒さに弱くせいぜい5℃まで。日本は暖地でも冬の夜は5℃を下回るので基本室内で栽培、となる。どうしても室内には置いておけないという場合でも、夜5~6時間以上凍る温度なら明らかに室内にいれたほうがよい。気温は太陽が出る直前の6:00頃が一番下がるので天気予報を毎日チェックする。多肉植物は冬室内で育てる場合、日光不足での徒長対策が大変だが、耐陰性にすぐれるセロペキアは少々日に当てなくても枯れたり徒長したりはしない。半分観葉植物のような存在かもしれない。もし外で育てるというならば、寒い日は不織布のシートをかけてあげたり、(暖房器具はなくても)ビニール温室に入れて寒気を防ぐだけでも葉の傷みがマシになる。プチプチ(エアキャップ)をビニール温室の周りに巻いても良い。室内はなるべく15℃を超えないくらいに、また湿度が40%を切らないようにしたい。乾燥した暖房の風が直接当たるのは避けたい。寒冷地では夜になると窓際がとても寒くなり結露することもあるので、部屋の内側に温室を移動させるなど工夫が必要になる。

殖やし方

セロペキアは挿し芽ができる。葉挿しは難しくがんばっても最後は枯れてしまう。。挿し木(挿し芽)の場合は生育期にあたる4~6月、9~10月が適期。他の季節にできないかというと全くできないわけではないが、暑さ寒さで根が出ないなどトラブルが起きやすい。また他の多肉植物と比べてセロペキアの挿し芽は難易度が高い。ムカゴを埋め込み繁殖させるのはとても簡単だが・・・

挿し芽の方法:

親株から10cmくらいのつるの先を切り取り、一番下についている1対の葉を優しくむしり取る。そして細かい土を用意し、一番下の葉をもいだところを土に置き細かい土をかける。そして1週間程度そのままにする。8日目から霧吹きでむしりとった葉の付け根にかけた土のところだけに水を拭きかける。3週間目にはいったら鉢全体に霧吹きを多めにかける。4週間以上するとむしり取った葉の付け根から新しい根が出ているはずだ。それは確認せずに1.5ヶ月くらいは霧吹きでの水やりを続ける。その間常に表面の土がしっとりしている程度に霧吹きを続ける。1.5ヶ月経つと完全に根が出ているはず。そこで本当に植えたい鉢に植え直して親株と同じタイミングの水やりを開始する。

株分けの方法:

ムカゴができている場合、ムカゴとその茎を取り外し、新しい用土に植えるだけで簡単に殖やすことでがてきる。株分けしたい場合もムカゴを探して株分けするば簡単にできる。

植え替え:

植え替え:植え替えも挿し木と同じように生育期の4~6月、9~10月に行う。植え替え10日以上前から水やりを控え土を乾燥させる。株を掘り出して死んでいる根などを整理し一回り大きな鉢に植え替える。毎年の植え替えは面倒だからと小さい鉢から一気に大きな鉢に植え替えてはいけない。そうすると根が張っていない鉢底に水や老廃物がたまって根腐れなどを起こしやすくなってしまう。

肥料

セロペキアは全般に肥料は基本的には要らない。しかし肥料を与えると生育が良くなることがある。初心者にはおすすめできないが、中級者以上で肥料をやる場合は4~6月、9~10月に月1回程度2000倍の液肥(ハイポネックスなど)を与える。基本的に休眠期には肥料はやらない。ただやりすぎないように。やり過ぎると葉と葉の間隔が延びて間延びしたり、秋に紅葉が見られなくなってしまうなどの副作用が出る。肥料が切れているのか分からない、などの場合は無理にやらなくてもいい。固形肥料は水やり回数が少ないセロペキア、多肉植物全般に使いづらいので液肥のほうがおすすめ。

土は他の多肉植物と同じように排水性の良いものを選ぶ。市販の多肉植物の土でも良い。普通の「花や野菜の土」だと赤玉土や軽石をたくさんいれて保肥性を下げ排水性を上げる必要がある。自分でいちから作っても良い。ブレンド例は、
(例1)赤玉土3:鹿沼土3:ピートモスか腐葉土2 その他、軽石・川砂・パーライトなど。
(例2)赤玉土6:腐葉土2:パーライト2
1種類の土ではなくできれば5種類以上の土を入れるのが理想。

開花

ハートカズラは育てていると自然に花を咲かせる。花は吊り提灯のような感じでサイズは2cmくらいの濃い紫色の花を咲かせる。提灯のようにつるの先にいくつもぶら下げる。見応えがないと一般の図鑑には書かれているが、他の多肉植物では見られないようにかわいい姿。ぜひ6~8月にはセロペキアの花を見てみよう。花を咲かせると株が死んでしまう多肉植物もあるが、セロペキアはそんなことはないので、切り取ったりしなくて大丈夫。

病害虫

他の多肉植物に比べあまり病害虫は心配ない。しかし庭で栽培しているとそこから病気をもらったり、虫が飛んできたりすることがある。高温多湿の時期はカイガラムシがつきやすい。ゾウムシが茎にしがみついて植物の体液を吸い弱らせてしまうこともある。そんな場合は夜に懐中電灯をもって見回り見つけ次第虫を捕獲するか、ベニカXファインスプレーなどの浸透移行性の殺虫剤を撒いておくとよい。病気はあまり心配ないがうどんこ病などカビ性の病気に罹ったらベンレートやオルトランなどを撒く。

育て方のコツ

葉がポロポロ落ちてしまう→根がはびこって一杯になる根詰まりを起こしているかもしれない。一回り大きい鉢に植え替えが必要。
つるが根元で切れてしまう→つるが伸びて葉の量が多くなり重くなっている、または強い風が吹く環境に置いているなどが考えられる。自生地ではつるは這うものなのでハンギングなどには向いていない。なので長くなりすぎたら切って挿し芽にしてあげたほうがよい。

失敗してしまう人へ

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