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アガベ属(Agave)の特徴と種類・育て方

アガベ属の写真

アガベ 笹の雪 (ササノユキ)笹の雪(出典:Wikipedia) アガベ 笹の雪 (ササノユキ)笹の雪(出典:Wikipedia) アガベ 吹上 (フキアゲ)吹上(フキアゲ)(出典:Wikipedia)
アガベ アティニュアータアティニュアータ(出典:Wikipedia) アガベ 雷神 (ライジン)雷神(出典:Wikipedia) アガベ 乱れ雪 (ミダレユキ)乱れ雪(出典:Wikipedia)
アガベの開花アガベの開花(出典:Wikipedia) アガベの開花アガベの開花(出典:Wikipedia)

アガベ属(Agave)の特徴

リュウゼツラン科
アガベ属
生育型 夏型
育てやすさ 普通
成長速度
殖やし方 株分け、縦割り、種まき(実生)
原産地 南部アフリカ、マダガスカル、南北アメリカ

※4段階評価
育てやすい–普通–やや難しい–難しい
成長が早い–普通–遅い–とても遅い

アガベはこんな植物
メキシコや中南米で270種類ほど自生しているアガベは、小型種は数センチ~大型種は5mまで様々な大きさがある。花が咲くと株が枯れるタイプの多肉植物で開花には種まきから数十年かかる。葉の先にトゲがあり、斑の入り方も様々で愛好家はトゲや斑の入り方を楽しむ。

種類によって多少耐寒性や耐暑性が弱いものがあるものの、全体的には強健で初心者にも育てやすいグループ。日光が好むので一年を通して日当たりの良い所で栽培する。一方、太根タイプで極度の乾燥に弱く、根をカラカラにさせないように注意する。植え替え時なども根を切らないように手早く行う必要がある。

育て方のコツ

  1. 他の多肉植物より日光を好むので一年を通して日当たりをよくする
  2. 根が繊細なので植え替え時などは傷つけないよう気をつける
  3. 冬は0~5℃以下で室内に取り込む
  4. 0℃以下の時や休眠期は水を与えない
  5. 年間を通して雨ざらしにしないようにする

年間栽培カレンダー

「生育期」は夏を中心に春から秋までで、具体的には5~9月頃を指す。
冬(12~2月)は休眠期、初冬、初春はやや生育が鈍る。
季節はおおむね、春は3~5月、夏は6~9月、秋は10~11月、冬は12~2月をさしている。

生育期 5~9月
休眠期 12~2月
緩慢な時期 3~4、10~11月
水やり
  • 4~11月は土が乾いたら鉢底から流れるまで(1週間に1回程度)
  • 12~3月は断水するか表面を濡らす程度を月に1回程度
置き場所
  • 年間を通して雨の当たらない風通しのよい所に
  • 4~6月は直射日光の当たる屋外
  • 7~8月は小型のものや斑入りのみ明るい日陰(50%遮光)で他は日の当たる屋外
  • 9~11月は直射日光のあたる屋外
  • 12~3月は雨の当たらない日当たりのよい屋外、0℃以下では窓辺や温室など
植え替え
  • 3~9月頃が適期
殖やす
  • 5~6月に挿し木、株分け
肥料
  • 植え付け時に緩効性肥料、月頃に月1回液肥を与える
開花
  • 種まきから15年以上経つと花を咲かせ一生を終える

主な種類名

笹の雪 (ササノユキ) Agave victoriae-reginae
アティニュアータ Agave attenuata
ナンバーワン Agave titanota ‘No.1’
プミラ Agave pumila
ベネズエラ Agave desmettiana
ホリダ Agave horrida
王妃甲殻 Agave isthmensis f.variegata
輝山 (キザン) Agave victoriae-reginae ‘Kizan’
屈原の舞扇 (クツゲンノマイオウギ) Agave ‘Kutugen no maiougi’
五色万代 Agave lophantha f. variegata
吹上 (フキアゲ) Agave stricta
姫笹雪 (ヒメササユキ) Agave victoriae-reginae ‘Compacta’
姫乱れ雪錦 Agave parviflora f. variegated
氷山 (ヒョウザン) Agave victoriae-reginae ‘Hyo-zan’
雷神 (ライジン) Agave potatorum
乱れ雪 (ミダレユキ) Agave filifera
翡翠殿 (ヒスイデン) Agave squarrosa
吉祥冠(キッショウカン) Agave potatorum ‘Kisshoukan’
休眠期とは?
多肉植物の日本での栽培は自生地の環境と異なる。そのため日本の寒さや暑さに耐えられなくなると生育が鈍ったり成長が止まったりする。その時期のことを「休眠」という。時期は種類によって異なり、夏に休眠するタイプと冬に休眠するタイプがある。休眠期は生育が鈍るので肥料や水やりを控え、挿し木や株分けなど株へ負担をかける作業を控える。

育て方のポイント

アガベは10~25℃で最もよく生育し、日本では春・夏・秋にあたる。耐暑性は強いほうで直射日光にも耐える。耐寒性はやや弱く12~2月の冬は休眠するので、0℃を切ったら室内に取り込む必要がある。

寒さに弱い品種:(5℃以上を保つ)アテニュアータ、ベネズエラ、ホリダ、雷神など
強健種:吹上、笹の雪など

水やり

水やり4~11月の生育期は土が乾いたら1週間に1回程度、鉢底から流れるまでたっぷりと与える。12~3月は休眠期のため5℃以下になったら表面を濡らす程度を月に1回程度与える。0℃以下の場合は全く水をやらない断水をする。

アガベはハオルシアなどと同じ太い根のタイプなので、根が極度な乾燥に弱く、土をカラカラになるまで完全に乾かさないようにする。冬など寒い日が続き水を与えないと枯れてしまうのではと心配になるが、1ヶ月程度水をやらないくらいでは枯れることはないので心配はいらない。むしろ水のやり過ぎに気をつける。

水やりは暑い季節は涼しくなる夕方に、寒い時期は凍結防止に午前から昼の暖かな時間に行う。0℃ぎりぎりの戸外で越冬する場合は特に水やりを控える。

置き場

置き場年間を通して雨の当たらない風通しのよい所で管理する。他の多肉植物と比べて日差しを好むので基本的には年中日なたで育てる。ただ一部の品種、種まき後の小さい苗(小苗)や斑入り種は夏のみ遮光するか明るい日陰に移動する。

具体的に4~6月は直射日光の当たる屋外に、7~8月は実生で育てる小苗や斑入りのみ明るい日陰(50%遮光)に置くがそれ以外は日の当たる屋外に置いて良い。9~11月はどれも再び直射日光のあたる屋外で育てる。12~3月は雨の当たらない日当たりのよい屋外がよいが、0℃以下になる日や寒冷地では窓辺や温室に取り込む。

耐暑性と最高気温・夏越しの方法

夏越し細かくは種類によって異なるが、アガベは全般的には暑さや乾燥に強く、夏でも日なたに置けるぐらいだが、蒸し暑さには弱いので風通しをよくする。特に梅雨時や夏に余分に水やりをすると、なかなか土が乾かず根腐れしてしまう心配がある。

一部の品種や斑入り種、種から育てている途中の苗などは直射日光と暑さに弱いので、夏6~8月は50%程度遮光するか明るい日陰に移動させる。

越冬最低温度と冬越し方法

冬越し越冬最低温度は種類によって異なり、寒さに強い「吹上」や「笹の雪」などは0℃程度を耐える。一方「アテニュアータ」などの弱い品種は5℃、プミラや雷神などは3℃以上を保つ必要がある。最低気温は下回るとすぐ枯れる訳ではないが、株にダメージを与えたり葉が溶けてしまうのを防ぐためできるだけ余裕を持ちたい。

もう一つ大切なのが寒風を避けること。それほどの温度でなくても寒風にさらされるとぐったりなってしまったり、株が傷んだりしてしまう。そのためにはプチプチシートで株を覆ったり、簡易ビニール温室に入れたりするのもある程度効果がある。

昼間もマイナスになる寒冷地では、12~2月頃までずっと室内や温室に取り込む必要があるが、このとき日光不足にならないように気をつける。目安は1日最低4時間直射日光が当たる所に置きたい。暖かすぎる室内や日光不足の部屋で長期間育てるとひょろひょろと弱い株になってしまうので、15℃以上にならないよう高温にも気を配る。大変だが可能であれば暖かい日の昼間だけでも外に出し入れして直射日光に当てたい。

殖やし方

殖やし方アガベは株分けで殖やす。葉挿しはできない。また子株が出ない場合は強制的に子吹きさせる縦割りという方法で殖やすこともできる。繁殖の時期は生育期の5~6月が望ましい。

挿し芽の方法:

葉挿しの方法:

アガベは葉挿しができない。

株分けの方法:

数年育てていると株元から子株が出てくるので、子株の葉が5~6枚になったら親から切り離し株分けとする。その場合カッターなどを消毒してから切り取り、切り口を数日半日陰で乾かしてから土に植え付ける。

アガベは子吹きしにくいので、強制的に子株を出させる「縦割り」という方法をとる場合がある。縦割りは苗の真上から茎に切り込みをいれて小石などを挟む方法で、二つに割った茎から数個から10個の子株が出てくる。5~6月の適期に行った場合、1~2ヶ月で子株が出る。

種まきの方法:

植え替え

アガベの植え替えは生育期の3~9月に行う。特に5~6月は適期で失敗が少ない。寒い時期や休眠期に植え替えると、株にダメージを与えることがあるので避ける。

具体的な方法は、土をほぐしやすくするため植え替え前4~5日は水やりを控える。株を鉢から抜き出したら枯れた葉や傷んで茶色くなった根を取り除く。白い根は生きている根なので切らないように気をつける。他の細根の種類は根を三分の一ほど切り落とすが、アガベの場合はむやみに切ると葉が枯れる原因になるので気をつける。根は乾燥させずすぐに新しい用土に植え付ける。最初の1~2週間は明るい日陰で管理し軽く水をやる。

アガベは根の生育が旺盛なので植え替えはとても大切な作業。植え替え作業には古い根を整理したり、新しい根を伸ばせるようにしたり、土を新しくして肥料を補う効果がある。小さい株は1年に1回、大きい株は1~2年に1回植え替える。

土と鉢

土土は他の多肉植物と同じく水はけがよく通気性のよいものを用意する。市販している多肉植物・サボテンの土を使ったり、自分でブレンドしてもよい。普通の園芸用土は水持ちがよすぎることと肥料が多すぎるためアガベには向かない。

自分で作る場合は、赤玉土や鹿沼土、改良用土(バーミキュライトやピートモス)などを混ぜ合わせて作る。ポイントはなるべく4種類以上の土を使うこと。土には酸性度や通気性などそれぞれ特徴があるので、バランスを整えるためには1種類より複数種類のほうがよい。

(例)赤玉土1:腐葉土1:鹿沼土1
(例)赤玉土3:ピートモス3:ボラ土2:鹿沼土1:川砂1:くん炭1

多肉植物は弱酸性の土を好むことが多いが、アガベは酸性の土を好まないのでpH調整済みの多肉用土を買ってくるか、作る場合は苦土石灰などを混ぜて酸性に傾かないようにする。

鉢はその苗にちょうど良い大きさのものに植える。大きすぎる鉢は植物に対して鉢が大きすぎ、水が滞りやすく根腐れや通気不足の原因になってしまう。

鉢はプラスチック鉢と陶器の鉢があるが、それぞれ性質が大きく違い、水はけ、水やり頻度や株の育ち方に差が出る。陶器の鉢はやや難しいので、初めて育てる場合は管理しやすい小型のプラスチック鉢(プレステラ90など)がおすすめ。

肥料

肥料基本的に多肉植物は肥料が要らないが、成長をよくしたい場合や種まきの小さい苗などは肥料を与えても良い。特に赤玉土など肥料を吸着しやすい土をベースに鉢植えしていると、微量要素が足りなくなったり偏ったりするので肥料として補わないといけない。

肥料を与える場合は生育期の一番盛んな5~6月に月1回液肥を与えるか、植え替え時に小粒の緩効性肥料を土に混ぜ込む。液肥で与える場合は2000倍程度に薄め、1回の水やり代わりにたっぷり与える。元々有機質の少ない土で育つアガベは、それほど肥料を必要としない。むしろ与えすぎで肥料やけや徒長を起こさないようやりすぎに気をつける。

病害虫

病害虫基本的には強いものが多いが、病気ではカビによる黒星病、さび病などにかかることがある。この場合は病変部を切り取るか、対応の殺菌剤(農薬)を散布する。害虫ではカイガラムシやアザミウマなどがつきやすいので気をつける。

アガベは開花するとその株は枯れるタイプで、種まきから数十年かかって花芽をつける。

アガベによくあるトラブル

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  • 他の多肉植物より日光を好むので一年を通して日当たりをよくする
  • 根が繊細なので植え替え時などは傷つけないよう気をつける
  • 冬は0~5℃以下で室内に取り込む
  • 0℃以下の時や休眠期は水を与えない
  • 年間を通して雨ざらしにしないようにする

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