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胡蝶の舞・胡蝶の舞錦・マルニエリアナの育て方

このページではカランコエ属の胡蝶の舞、斑入り、マルニエリアナの育て方を基礎から丁寧に解説しています。マルニエリアナと胡蝶の舞はよく似た性質で育て方も似ているのでページ内で一緒に紹介しています。

胡蝶の舞(コチョウノマイ)の写真

胡蝶の舞

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胡蝶の舞の写真
胡蝶の舞冬の胡蝶の舞(2020.1) 胡蝶の舞夏の胡蝶の舞(2019.7) 胡蝶の舞の花芽胡蝶の舞の花芽(2020.10)
胡蝶の舞錦(斑入り種)の写真
胡蝶の舞錦胡蝶の舞錦(2020.2) 胡蝶の舞錦きれいに斑が入っている 夏の胡蝶の舞錦夏の胡蝶の舞錦(2019.9)
マルニエリアナの写真
マルニエリアナマルニエリアナ(2020.1)

基本情報

■ベンケイソウ科
■カランコエ属(Kalanchoe)

■学名:Kalanchoe fedtschenkoi(胡蝶の舞)
■学名:Kalanchoe fedtschenkoi variegated(胡蝶の舞錦)
■学名:Kalanchoe marnieriana(マルニエリアナ)

原産地:マダガスカル
生育型:夏型
大きさ:高さ50cm程度、幅15cm程度
耐暑性:強い
耐寒性:弱い
越冬最低気温:5℃(書籍値)
温度:実測値5℃~40℃程度 
※水やりを控えた場合の目安値で、状況によりこれより狭くなることがある


育てやすさ:育てやすい
管理場所:春秋-日なた、夏-半日陰か50%遮光、冬-日なた 5℃以下は室内か温室
殖やし方:挿し木(挿し穂)〇・葉挿し△
成長スピード:早い


※4段階評価
育てやすい–普通–やや難しい–難しい
成長が早い–普通–遅い–とても遅い
耐寒性と耐暑性が、強い-やや強い-やや弱い-弱い

胡蝶の舞の特徴

属
育て方で色々な姿を楽しめる
平たい葉が連なるように上に上に伸びていく「胡蝶の舞」。育て方(水の量や置く場所など)によって、色々な変化を楽しめる。しっかり日に当てて育てると夏も緑色の葉が銅灰色に紅葉し、葉の並びが密になりきゅっと締まったようになる。半日陰で育てると緑色のまま葉も普通の植物のように開いて育つ。同じ植物と思えないような変わりぶり。雨ざらしで育てても強い日光を浴びせても枯れない強さももつ。一方斑入り種である「胡蝶の舞錦」は少し性質が弱く、夏の直射日光にあてると葉が丸まってしまう。胡蝶の舞錦は秋から冬に葉のふちが美しいピンク色に紅葉する。

典型的な夏型の多肉植物
胡蝶の舞はカランコエという属の植物で、夏に生育する典型的な夏型の多肉植物。夏の暑さには強いが冬の寒さには弱く5℃を下回ると生育をやめ3℃を枯れ込んでしまうことがある。冬の寒さに気をつけていれば初心者でも育てやすい種類である。また夜の時間がある程度必要な短日植物の胡蝶の舞は、花芽をつけさせるのが少しばかり難しい。つぼみが無事できれば、ベルのような花が咲いて楽しめる。

育て方のコツは

  1. 冬の寒さが苦手なので余裕を持って5度以下の時は室内に取り込む
  2. 胡蝶の舞は夏の日差しに強いが、斑入り種は少し弱いので遮光する
  3. 水は土がカラカラに乾いてから、たっぷり与える
  4. 過湿に弱いので特に梅雨時や雨が多い季節は雨ざらしにしない

これさえ守ればとりあえず枯らさないで育てられる。

年間栽培カレンダー

水やり 4~6月、9~11月は生育期で1週間に1回鉢底から流れ出るまでたっぷり与える。
7~8月は根腐れなどの対策として2週に1回程度に抑える。
12月~2月頃は休眠期で少量の水を月1回だけか、または断水する。室内の場合は月2回程度鉢が半分濡れるぐらいに
置き場所 4~6月、9~11月の生育期は日当たりのよい所に置く
7~8月は日差しも強いため50%遮光するか明るい半日陰に置く
12~3月は寒さに弱く5℃を下回ったら温室や室内に取り込む、5℃以上の日は戸外の日なたに。花を楽しみたい場合は10℃を切らない方がよい
植え替え 4~6月、9~11月の生育期が適期
殖やす 4~10月の長い期間、繁殖(挿し芽)ができる
肥料 4~6月と9~11月に月1回程度の薄い液肥
開花 12~3月頃に赤オレンジ色のベル状の花を咲かせる
休眠期とは?
多肉植物は自生地の環境と異なる日本で育てる時、日本の暑さ寒さで生育が鈍ったり寒さで成長が止まったりする。その時期のことを「休眠」という。休眠期は生育が鈍るので根が水を吸収しなくなり、土の水が乾きづらくなる。いつまでも土が湿っていると根腐れや蒸れを起こす。そのため休眠期には水やりを控え、挿し木や株分けなど株へ負担をかける作業を控える。

胡蝶の舞やマルニエリアナなどは夏を中心に春から秋にかけて生育し、冬の寒さで休眠するので、冬は水やりを減らしたり株分けなどの作業を控えておく

斑入り種と普通の種類は育て方が違うの?
斑入り種と普通の種類は性質が異なり、弱い。別の種類として扱った方がよいかもしれない。斑入り種は葉緑素が少ない分、性質が弱く育て方も難しい。耐寒性や耐暑性が下がり、特に強い直射日光を嫌うようになる。普通どおりに育てると葉が焼けて黒くなる、葉がポロポロ落ちる、株が枯れる、溶けるといったトラブルが起きる。そのため日陰で育てたり、室内に取り込んだりと育て方を工夫する必要がある。胡蝶の舞錦の場合、斑が少なくなる傾向があるのできれいに保ちたい、斑入りを楽しみたいという場合は7~9月は遮光が必要

育て方のポイント

水やり

水やり胡蝶の舞(胡蝶の舞錦)、マルニエリアナは水やりに神経質ではなくどちらかというと雨ざらしにしても大丈夫な種類で水やりに厳格な決まりなどはないとはいえ目安は必要なので量は水やり後3日で表面が乾く程度、タイミングは鉢の水分が完全に乾燥してから与える。梅雨など雨降りが続く時期は雨よけがあるところに移動するのが好ましい。

具体的な頻度は4~6月、9~11月は生育期で1週間に1回ほどたっぷり与える。7~8月は生育期であるものの暑さで根が煮えたり蒸れたりしないように2週間に1回ぐらいにとどめる。量も鉢底から流れ出るほどはやらない。生育が止まる12月~2月頃は少量の水を月1回だけか、または断水する。室内に取り込んでいる場合は徒長に気をつけて2週に1回程度にする

冬と夏は水やり時間のタイミングに注意夏は涼しくなった夕方に、冬はこれから暖かくなる朝にやる。5度以下になるときや35度を超えるように時は無理に水やりはしない。水をやる時は葉にかけるのではなく、根元に注ぐようにする。

置き場

置き場4~6月、9~11月の生育期は日当たりのよい所に置く。多少の雨はかかっても大丈夫。5~8月はヒョロヒョロしすぎる(徒長)心配があるので、他の多肉植物よりは遮光は控えめにする。さすがに7~8月は日差しが強いためきれいに育てるには50%遮光するか明るい半日陰に置く。胡蝶の舞錦は直射日光に弱いので6~9月は50%遮光するか明るい日陰に置く。12~3月は寒さに弱く5℃を下回ったら温室や室内に取り込む、5℃以上の日は戸外の日なたに。花を楽しみたい場合は10℃を切らない方がよい。カランコエは多肉植物の中では一番寒さに弱いので冬越しは注意が必要。冬も夏も充分通気のある環境で育てる。

耐暑性と最高気温・夏越しの方法

夏越し多肉植物の中では直射日光には強いほうだが30~50%程度遮光するときれいに育つく斑入り種はしっかり50%遮光しないといけない。また高温には強いものの湿気には弱いので梅雨~夏は通気のよい所で育てる。できれば夏は室内に置くと蒸れて枯れやすいので戸外で50%遮光ネットをかけるか、半日陰に置く。風通しと土の乾燥、遮光の3つをしておけば40~50℃程度を耐える。

越冬最低温度と冬越し方法

冬越し基本的には本などにもかいてあるように冬に弱く越冬最低気温の推奨値は5℃以上(できれば7~10℃以上推奨)で、多肉植物の中では真っ先に寒さにやられるタイプ。凍結させたり霜が降りたり寒風が当たったりすると枯れる。休眠しているので水やりは暖かい日に月1回程度少量、関東以北の寒冷地では室内への取り込みが必須になる。暖地でも寒い冬はあり、簡易ビニール温室はあまり効果がないので注意。

殖やし方

殖やし方4~10月の長い期間、繁殖(挿し芽、種類により葉挿し)、株分けができる行う。胡蝶の舞は根の出る速さは早め。7~8月はやや遅くなることがあるが、基本的にはあちこちから太くまっすぐな針のような根を生やし葉をつんだ部分からは気根(空気中の根)がたくさん出る。胡蝶の舞(錦)は繁殖がとても簡単な種類。

挿し木(挿し芽)の方法:

挿し木は生育期に親株から10cm程度茎をカットし、4~5日程度空の瓶などに立てかけておく。それから乾いた土に挿し、発根するまでは直射日光の当たらない室内で管理する。発根(1cm程度)したら水やりを始める。気温によるが発根するまで5日~2週間程度。カットした親株からは2ヶ月後ぐらいに2対の新芽が出ることが多い。斑入り種は挿し芽で斑が少なくなったり逆に真っ白な葉が出てきたりなど、予想外の株が育つことがある。

葉挿しの方法:

胡蝶の舞は葉挿しに難あり。葉をもぎとり乾燥したところに置いておくと葉の先々から何個も新芽と根を出す。しかしこの子株はそのままでは最終的に育たず、いずれ枯れてしまう。いくつも成長点があるらしく、1枚の葉を切っても芽が出てくるが、やはり育たない。葉から子株がいくつも出るため子だくさん、マザーリーフなどともよばれる。

株分けの方法:

胡蝶の舞はあちこちから根を出すため株分けがしやすい。混み合ってきたら鉢から抜いて、根を少しつけて別の容器に植え付けると子株ができあがる。植え付けてから3~4日後から水やりを始める。株分け前は10日以上水やりを控えて土をカラカラにしておく。

植え替え:

植え替えも株分けと同様に生育期の4~10月に行う。事前に水やりを1週間ほど控えて土を乾燥させておく。休眠期の冬に植え替えると株にダメージを与えるので控える。胡蝶の舞は特に生育が旺盛なタイプで、1年に1回の植え替えではすぐに鉢が根で一杯(根詰まり)になってしまうため植え替えはとても大切。根詰まりすると葉が小さくなってくる。加えて植え替えには込み入った株元の整理や肥料の追加と古い根の整理、土を新しくする、サボテンコナカイガラムシなどの害虫の駆除、といった役目がある。根を切らないように鉢を掘り起こして古い根を取り除き、肥料不足になった土を新しい土と取り替える。

土他の多肉植物ほど土を選ばないが、やはり水はけのよいもので肥料分が少ないものがよい。多肉植物用の土を買ってきてもよいし、自分でオリジナルの土を作ってもよい。作る場合はくん炭やピートモス、ボラ土、赤玉土、鹿沼土(いずれも小粒)を混ぜ合わせる。土は種類によって性質が異なり、バランスよく配合するためには最低3種類以上の土を混ぜ合わせたほうがよい。胡蝶の舞などは根の張りはあまり心配しなくてよいので多少大粒の土でも大丈夫。ただし雨ざらしで育てる場合は水はけは大切で、さっと乾かない土(野菜や花の土など)を使うと徒長したり紅葉したりしなくなってしまう。

(例)赤玉土3:鹿沼土3:ピートモスか腐葉土3:軽石2
(例)赤玉土5:パーライト3:腐葉土2 +川砂 など

軽石を鉢底にしくと水はけがよくなる。

胡蝶の舞は通気が悪いプラスチック鉢、通気のよい駄温鉢などどちらも植えられる。プラ鉢なら水やりの頻度が少なくて済むし、大きめの陶器の鉢に植えれば生育がよくがっしりした株になる。この場合プラ鉢より水やり頻度は多くする。また大きすぎる鉢は水の乾きが悪く蒸れやすいので、その苗にちょうどいい大きさの鉢を選ぶ。胡蝶の舞などの場合は、小さい苗のうちは頻繁な植え替えで一回り大きな鉢に移し替えてゆく。

肥料

肥料
基本的には普通の植物よりごく少量でよい。やらないでも育つが早く大きくしたい場合は4~6月、9~10月に施肥する。多肉植物は水やりの回数が少ないので固形肥料が使いづらい。ハイポネックス2000倍液のような薄めた液肥を、月1回程度水やりと同じ分量与える。肥料が多すぎると葉の色が薄くなったり、茎ばかり生長し葉と葉の間が広がってしまったりするので、施肥を迷った場合、初心者のうちはやらなくても大丈夫。

病害虫

病害虫
胡蝶の舞は病害虫がほとんど心配ない丈夫な種類。しかし害虫ではイモムシがややつきやすい。モンシロチョウやアゲハチョウなどから卵を産み付けられ虫食いが発生する。胡蝶の舞は表面に粉が吹いていて殺虫剤がつきづらいので、土に撒いて退治するタイプの殺虫剤(オルトランDXなど)を撒いておくとよい。また根にネジラミ(サボテン根コナカイガラムシ)がついていることがあるので掘り出して根を点検する。病気ではないが胡蝶の舞は根詰まり(生理障害のひとつ)しやすいので植え替えをしっかり行う必要がある。

胡蝶の舞は冬にオレンジや赤色の釣り鐘のような花を咲かせる。しっかり外で育てていれば10月ごろからつぼみがつき始め、冬~春に開花する。1つの花の寿命は2週間くらい。胡蝶の舞は短日植物といい、室内で育てているなど夜でも明るい環境で育てると花芽がつかない。種を採らない場合は、花が咲き終わったらハサミで花がら摘みをする。(種を作るのにエネルギーを使ってしまうので)

胡蝶の舞によくあるトラブル

  • 下葉がポロポロ落ちる・・・育つにつれて下のほうの葉が落ちるのはある程度自然なこと(生理現象)だが、上の方まで葉が落ちる時は根詰まりを疑う。株分けや植え替えが必要になる
  • 寒くなってきたら元気がなく茎が黒くなってきた・・・寒さに弱く5℃を下回ると成長が止まり元気がなくなるのでなるべく室内に取り込む。
  • つぼみがつかない・・・夜の長さが長くなることでつぼみがつく「短日植物」なので夜も明るい環境で育てると花芽がつかなくなってしまう
  • 葉に黒いシミのようなものができた・・・夏の直射日光と暑さが厳しく、昼間に水をやったりするとその部分が焼けて黒いシミのようなものがつくことがある。水やりは夕方に、そして遮光すればきれいに育つ

育て方のコツは

ポイント

  1. 冬の寒さが苦手なので余裕を持って5度以下の時は室内に取り込む
  2. 胡蝶の舞は夏の日差しに強いが、斑入り種は少し弱いので遮光する
  3. 水は土がカラカラに乾いてから、たっぷり与える
  4. 過湿に弱いので特に梅雨時や雨が多い季節は雨ざらしにしない

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