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プレイオスピロス属(帝玉)の特徴と種類・育て方

プレイオスピロス属の写真

帝玉帝玉 令和の桃子令和の桃子
鳳卵鳳卵(出典:Wikipedia 帝玉帝玉(出典:Wikipedia 青巒青巒(出典:Wikipedia
鳳卵鳳卵(出典:Wikipedia

プレイオスピロス属(Pleiospilos)基本情報

ツルナ科
プレイオスピロス属(Pleiospilos)
生育型 冬型
育てやすさ やや難しい
成長速度 やや遅い
殖やし方 種まき(実生)
原産地 南アフリカ

※4段階評価
育てやすい–普通–やや難しい–難しい
成長が早い–普通–遅い–とても遅い

プレイオスピロス属はこんな多肉植物
特徴
メセン類の中でも見かけることが多いプレイオスピロス属は花ものメセン、玉形メセンの代表種でもあります。日本では帝玉と紫帝玉が普及していますが、自生地の南アフリカでは30種類程度が知られています。どれも帝玉の表面のようにごつごつしていて硬くザラザラしていています。帝玉は黄色っぽいオレンジ色の花を咲かせますが、紫帝玉とさらに紫色の強い紅帝玉はピンクの強い花を咲かせます。その他の種類も冬に1対の葉の間から花茎をのばし、黄色やオレンジ色、ピンクなど派手な花を咲かせます。花は株の大きさに比較しても大きく、花が本体を覆ってしまうことがあります。昼間に開花し夜になると閉じるタイプの花で数日間繰り返します。この間に受粉していれば結実し大量の種を採ることができます。

大型のメセン類
成長がゆっくりなので種まきから帝玉の場合5cmくらいの玉になるまで数年かかりますが、うまくいくと子株をだし分頭します。といってもリトープスやコノフィツムより成長速度は早いです。5cmは帝玉の場合で、「鳳卵」は直径10cm以上、青巒は直径10cm、巨鳳玉が12cmの巨大株になります。プレイオスピロス属はメセン類の中でも大型種が多いです。

育て方
育て方は多肉植物の中では難しいですが、メセン類の中では比較的簡単です。プレイオスピロス属は、リトープスやコノフィッツムなどと同じく日本の夏の蒸し暑さに弱く溶けたり、カビたり、腐りやすいです。初夏から夏にかけての夏越しが一苦労でこの時期枯らしてしまうことが多いです。葉を大きく成長させるには、春秋の生育期にしっかり日光に当て水やりをすることが大切で、この時期日陰などで育てていると花付きも悪く、葉が太らず生育が止まってしまいます。

育て方のコツ

  • 日によく当てることで早く株を大きくするために重要
  • 種まきの初期から日差しを必要とし直射日光下でないと徒長しやすい
  • 生育期は1週間に1回程度たっぷり水をやる
  • 夏にカビやすいので風通しをよく、水やりを控える

年間栽培カレンダー

生育型 冬型
生育期 10~4月
休眠期 7~8月
緩慢な時期 1~2月
水やり
  • 3~4月、9~10月は月2回程度充分に与える
  • 5月から量と回数を減らす
  • 6~8月は休眠するため水をやらない
  • 11~2月はやや休眠気味なので月1回程度に抑える
置き場所
  • 3~5月、10~11月は戸外の日なたに置き直射日光に当てる
  • 6~9月は戸外の半日陰か50%程度遮光をして直射日光に当てない
  • 11~2月は基本は戸外の日なただが、3℃以下になる場合室内か温室の日なたに置く
  • 年間を通して雨ざらしにしない
植え替え
  • 9~11月が最適
殖やす
  • 9~10月に種まきができる
肥料
  • 主に9~10月にハイポネックス(液肥)を与えるか、種まき時にマグアンプK(粒肥)を土に混ぜ込む
開花
  • 種まきから数年経つと冬に花芽をつけオレンジ系の花を咲かせる

主な種類名

帝玉 (テイギョク) Pleiospilos nelii ‘Teigyoku’
紫帝玉(ムラサキテイギョク) Pleiospilos nelii Rubra
紅帝玉(ベニテイギョク) Pleiospilos nelii ‘Royal Flash’
青鸞 (セイラン) Pleiospilos simulans
鳳卵(ホウラン) Pleiospilos bolusii
陽光(ヨウコウ) Pleiospilos compactus ssp.canus
巨鳳(キョホウ) Pleiospilos compactus ‘Magnipunctatus’
明玉(メイギョク) Pleiospilos hilmari
エンビィ Pleiospilos ‘Envy’
令和の桃子 (レイワノモモコ) Pleiospilos ‘Reiwa-momoko’

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育て方のポイント

水やり

水やり
季節ごとの水やり
3~4月、9~10月は月4回程度充分に与えます。5月に気温が上がってきたら水やりの回数と量を減らします。6~8月は休眠するため水を与えません。11~2月はやや休眠気味なので月1回程度に抑えます。プレイオスピロスの根はごぼう根(太い根がまっすぐ下に伸びていく)ので表面だけ濡らしても水が行き渡りません。そのため春秋の水やり量は鉢底から流れ出るまでたっぷり与えます。冬は表面をさらっと湿らせるくらいにとどめます。

プレイオスピロスの育て方で一番難しいのがこの水やりです。水をやるタイミングや水やり後の置き場所、温度などをマスターするまで何年もかかる可能性があります。

水やりのコツ
こつは春秋は充分やること、夏は全く水をやらないこと、冬は寒い日に水やりをしないことなどです。夏(6~9月)に水をやらないと枯れてしまうのではないかと心配になりますが、多肉質の葉に充分水が溜められているので全く問題ありません。冬は3℃程度まで耐えられますが、水やりするのは比較的暖かい日の午前中にすませ、凍結しないよう注意しましょう。水やり後1週間程度は凍結しやすくなっているので、3℃を切るようであれば室内にいれたほうがよいでしょう。

置き場

置き場
10~11月は生育期なので戸外の日なたに置き直射日光に当てます。日差しが弱くなっているのでなるべく長時間日に当てるようにしましょう。また3~4月も生育がよいので同様にしっかり日に当てます。5月からは遮光を開始、6~9月は暑さで休眠しているので、戸外の半日陰が50%程度遮光をして直射日光に当てないようにします。11~2月は基本は戸外の日なたに置きますが、3℃以下になる場合室内か温室の日なたに置きます。年間を通して雨ざらしにしないようにしましょう。特に生育期は日をよく当てないと、葉が成長せず花も咲かないのでしっかり日照時間を取ります。帝玉に関しては実生直後の小苗も日に当てないと徒長するほど日光を必要としますので、9月下旬の種まき後でも遮光は不要のようです。

耐暑性と最高気温・夏越しの方法

夏越し暑さにはそれほど弱くないものの多湿にはとても弱い部類で、通気と断水をしっかり行います。また真夏に直射日光が当たると溶けることがあるので、明るい日陰か50%程度遮光シートなどをかけます。幾分遮光しており、土の水気がカラカラで通気のよい所に置いていれば、実測値40℃程度は耐えられます。

越冬最低温度と冬越し方法

冬越し
最低越冬温度
越冬最低気温は3℃程度で0℃以下では凍結して枯れてしまう心配があります。特に水やり後1週間程度は凍りやすく、3℃以下になる場合は室内に取り込んだ方が安全です。九州から近畿地方、関東以南であれば0℃になることは少ないのでほとんどの日外で育てられます。寒冷地では必ず室内か温室に取り込みましょう。プレイオスピロスはメセン類で冬型なので、寒さに強いと思いがちですが「冬型」とは5℃~15℃でよく生育するグループなので、5℃程度保った方がよく生育します。

水やりをする日は比較的暖かい日を選び、暖かい午前中~昼頃までに済ませるようにしましょう。夜与えると低温障害を起こしやすくなります。

室内への取り込み時
室内に取り込む場合は、できる限り長時間日の当たるところに置きましょう。どのグループでも室内への取り込み時の日照不足は課題ですが、プレイオスピロス属の場合特に重要です。水やりを少なめに育てていると1℃程度は耐えられるようになるので、もし室内で日の当たる所がなければ戸外におく選択もでてきます。(マイナスにならない地域)。室内では暖房がなるべくきいていない10℃程度の涼しい部屋を選びましょう。

殖やし方(種まき)

殖やし方プレイオスピロスは挿し木ができずまた子株も出にくいので、ほとんどの場合種まきで殖やすことになります。

種まきする場合は、春に採れた種を冷蔵庫の野菜室に1週間から10日ほど冷やして(寝かせるという)、9月下旬ごろ暑さが緩んできたら蒔きます。春に採れた種はそのまま秋まで冷蔵庫の野菜室に入れて置きましょう。冷蔵庫の寒さにあてることで発芽準備が整い、発芽がうまくいくようになります。プレイオスピロスの種まきは普通の植物の種まきの方法と異なるので、別に詳しく解説しています。以下のページを参考にしてみてください。

プレイオスピロス(帝玉)の実生の方法と実践(2019年版)
帝玉・紫帝玉の播種(2021年版実践記録のみ)

植え替え

プレイオスピロスは生育過程に合わせて1年~2年に1回程度の植え替えが必要です。適期は生育期前の9~11月で、植え替え時は前10日ほど水をやらずに鉢の中を乾かしておきます。植え替えを行う際は、太い根が下に向かって伸びているので、切らないように注意深く掘り上げます。その後一回り大きく通常より深めの鉢(プラスチックなどの深鉢)に植え付けます。植え付け後は4~5日程度で水やりを開始します。

種まきから育てた苗
種まきから育てた苗は年に2回程度の植え替えが必要になります。1回目は半年後程度で苗が大きくなり今までの鉢では窮屈になってしまったときです。小さいながらも根は割と鉢底まで伸びているので丁寧に掘り上げます。植え付ける際は3cm程度に根を切り詰めて植えてすぐに水を与えます。水を与えることで新しい根が伸びていきます。2回目の植え替えは種まきから1年後です。だいぶ大きくなっているはずなので再び余裕のある鉢に植え替えます。

土
水はけのよい土に
土は水はけがよくすぐ乾く土が適しています。また原生地では砂や砂利のような地帯に生息しているので、小粒から中粒程度のあまり細かすぎない土が適しています。目安は上から水やりしたとき、すぐにジャーッと鉢底から流れ出るような土です。それであれば自分で作った土でも、市販の多肉植物用の培養土でも構いません。ただ細かすぎるさし芽種まき用土は避けましょう。自分で作る場合は複数の土を混ぜて作りましょう。砂ばかりでは重くて根が張りにくいので、赤玉土をメインにくん炭やピートモス、パーライト、鹿沼土、川砂などを混ぜ合わせます。

肥料

肥料帝玉などのメセン類も肥料が必要です。肥料をやったほうが成長がよくなり成長も早くなります。プレイオスピロスの場合は生育期の9~10月にハイポネックス(液肥)を与えるか、9月の種まき時・植え替え時にマグアンプK(粒肥)などを土に混ぜ込むとよいでしょう。ハイポネックスの場合は1回分の水やり量と同じ量を与えます。マグアンプKなどの固形肥料は細粒状のものを1鉢1つまみ程度土に混ぜ込んでおくとよいでしょう。ただし肥料の与えすぎは徒長(上にのびて軟弱な株になる)の原因になりますので気をつけます。また種まきの場合は、種まきから2ヶ月程度で薄い液肥を与える程度がよいでしょう。種まき時に大量の肥料を与えると緑色のコケが生えてしまう原因になります。

開花

プレイオスピロスは「花ものメセン」の一つで花も鑑賞の対象です。開花時期は種類により異なりますがおおよそ12~3月頃に咲くものと秋咲きのものもあります。代表種である帝玉は2月頃花を咲かせることが多いようです。帝玉は黄色~オレンジ色の花を咲かせ、紫帝玉は濃いピンクの花を咲かせ、その他の種類もピンクや黄色で本体を覆うようなサイズの花を咲かせます。種まきから1年、2年では咲かず、生育がよく株が充実するとつぼみを付けるため、開花株になるまで3年程度はかかるようです。

病害虫

病害虫
病気
かかりやすい病気は特にありません。病気ではありませんが、夏場の水やりの失敗などで根腐れしたりカビが生えたりしないように気をつけましょう。

害虫
特に心配な害虫はありません。園芸店から購入してきた株には根に根ジラミという白い粉のような虫が付いていることがあります。自宅の環境に慣れたら一度掘り起こして、根ジラミがついていないかチェックしておきましょう。

育て方のコツ

  1. 湿気と夏の蒸し暑さがとにかく苦手、6~9月は全く水をやらないこと
  2. 夏に直射日光に当てると溶けるので50%遮光シートをかぶせる
  3. 生育期の春秋はたっぷり水をやり、よく日に当てる。
  4. 生育がゆっくりだが、肥料をやって日によく当てると玉の太りが早くなる

コメント

  1. のんた より:

    令和の桃子や令和の桃太郎は新種じゃなくて薬錦です(リトープス雑種の薬錦、令和のメメもあります)。同じ業者からサボテンの薬錦まで出ています。
    薬剤で強制的に葉緑体を壊して脱色し、ピンクにしているので、通常通り育てようとしても、まず育ちません。
    脱色を免れた葉の栄養でしばらく生き延びますが、新しい葉が出るのは稀で、出たとしても薬剤の抜けた通常の緑の葉が出るだけでピンクにはなりません。

    検証した方のツイートです
    https://twitter.com/kagzlin/status/1360098893455712256?s=21

    • れのみ より:

      コメントありがとうございます。
      それでうまく育たないのですね。
      貴重な情報をありがとうございます!