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育苗ヒーターマットの効果を比較!多肉植物へのおすすめも紹介

市販の植物用ヒーターマットは本当に温かくなるのか、どのくらい加温できるのかを実験し効果を検証。多肉植物への用途でおすすめできるものや選び方、購入時の注意点などを詳しく解説しています。

植物用ヒーターマットとは

植物用 育苗ヒーターマット比較

植物用(園芸用)ヒーターマットとは、鉢やポット・育苗箱などの温度を上げて、発芽を促進したり生育を促進したり、寒さ対策をしたりするための植物用のホットカーペットのようなものです。

ビニール製のマット内に電熱線が内蔵されており、その製品既定のワット数でマット上のものを加熱する効果があります。

多肉植物は寒さに弱いものや、低温だと発芽しない種の種類や根が出にくいものがあり、そのような種類を温めるのに最適です。

本当に温かくなる?

Marundaヒーターマットの温度実験結果

ヒートマットの上に置いた鉢の暖かさの実験結果

詳細は実験結果で紹介しますが、鉢や育苗容器が本当に温かくなります。どれだけ温めることができるのかは、室温と比較して10℃上昇させるもの、20℃上昇させるものなど、製品や室温によって異なります。

そこでこのサイトではヒーターマットを複数購入し、加熱力を実際に実験しました。各72時間加熱を続けて自動計測記録できる温度計で測り、しっかり温度が上がることを確かめることができました。

サーモスタット機能付きマットとは

Hyindoor 10″x20.75″ ヒートマット サーモスタット付き 園芸ヒーター 発芽マット

これが温度センサーで鉢の土などに差し込む

サーモスタットとは加温・冷却を制御することで対象物の温度を一定に保つための装置のことを指します。

サーモスタット機能付きヒーターは、マットの現在温度を検知するセンサーが付属しており、そのセンサーをマットの上に置いた鉢の土などに差し込んで、設定温度を下回ったら加熱し、設定温度に達したら自動的に加熱を止める機能があります。

例えば土の温度を25℃に保ちたいとするとします。サーモスタット機能が付いていないものは常に一定の電力で加熱するので室温に左右されて土の温度も上下してしまいます。しかしサーモスタット機能付きのマットであれば、室温が上下しても25℃一定に保温することが可能になります。

使い方は?

Namotek 園芸 育苗ヒーターマットのレビュー

到着時、ヒートマットは丸まっている

使い方はとても簡単です。

ヒーターマットが到着したら最初は箱の中で丸まっていますが、電源コードを挿して加熱すると5分ほどで柔らかくなり、平らにのばすことができるようになります。

そうしたら温めたい鉢や土の入ったポット、育苗箱、腰水容器などをマットの上に置いて引き続き加熱します。

製品や使用環境にもよりますが、1~2時間程度で規定温度に達し、そのまま加温を続けます。

ヒーターマットと聞くと触れないぐらい熱い印象を受けますが、想像より温度を上げる力は弱く(強いと植物が煮えてしまいます)、もう少し温度を上げたい場合はマットの下に断熱材を敷くことができます。そうすることで保温力が若干上がります。

またヒーターマットにはサーモスタット機能があり、温度調節が可能な製品もあります。その場合は、温度を設定し温度計測針(プローブ、感温針)を対象物に挿して加熱を開始、一定温度を保つことも可能です。

また、ヒーターマットは防水性があるものが多く、防水性が謳われているものは水やり時に本体が濡れたり、鉢底から水がしみ出しても壊れないようになっています。とはいえ電器製品です。水中で使うことはできず、また戸外では使用できません。(室内専用です)

どんな植物に使える?

多肉植物・サボテン・コーデックスなどに限らず、一般の植物や野菜などにも使えます。

製品ページでの例では、

  • ハーブ
  • 野菜

などの発芽・生育・開花・結実などが想定されているようです。

どこで売っている?

ヒーターマットは現状、ネットを中心に販売されています。

ニトリ、カインズ、アイリスオーヤマ(アイリスプラザ)、などホームセンターや通販サイトではペット用やヒト用のホットカーペットは販売されているようですが、植物用・園芸用のものは探した限りでは見当たりませんでした。

またネット通販はヤフーショッピングや楽天市場、アマゾンなどで販売されていますが、中国製のものが多く、日本製のものは国華園のものしか見当たりませんでした。

そのため現状では一番取り扱いが多いAmazonか、また合うものが見つけられれば楽天市場やヤフーショッピング、またフリマが使える方はメルカリなどでも入手することが可能です。

電気代はいくらぐらい?

電気代はその製品の消費電力によります。

製品の仕様やマットのサイズによって変わりますが、家庭園芸用のものでは概ね10W~50W程度のものが多いようです。またサイズが大きいものでは100W以上の消費電力の製品もあるようです。

育苗マットは植物育成ライトと異なり、一日中付けっぱなしにすることが多いと思います。その場合の電気代はおよそ以下の表の通りになります。

消費電力 1時間当たり 24時間 30日間
10W 0.3円 7.2円 216円
20W 0.6円 14.4円 432円
30W 0.9円 21.6円 648円
40W 1.2円 28.8円 864円
50W 1.5円 36.0円 1,080円

例えば消費電力20Wの製品を24時間、1ヶ月間(30日)付けたとすると432円となります。(電気代を1kWh 30円で計算)

デメリットやマットでできないことは?

注意点

ヒーターマットでできること、できないことがあります。

まずサーモスタット機能のない通常のマットのみの製品では、「20℃にしたい」など一定温度を保つことができません。常にその製品既定の一定の電力を消費し、室温によって変動し例えば室温が10℃なら育苗箱の中は20℃に、室温が20℃なら35℃になる、など室温に左右されてしまいます。

これは温度を一定に保ちたい方にとって、デメリットになると思います。

一方、温度調節機能(サーモスタット機能)があるものでは、土や鉢に付属の温度計を差し込み自動的に測定する機能があり、測定温度に応じて一定の温度を保つことができます。そのため、土の温度を20℃に保ちたいなどの自由な設定が可能です。

またタイマー機能がある製品では6時間後に切る、12時間後に切る、タイマーをかけないなどを選ぶことができます。

ペットに使える?

植物用のヒーターマットはペットには使うことができません。

製品の注意点にも書いてあるのですが、園芸用のヒーターマットは植物育成専用のものでその他の用途には使うことができません。

通常のヒーターマットは温度調節機能がなく、寒いときは冷たすぎ暖かい時期には加熱しすぎる心配があります。またコードやマットなどをかじる癖のある猫などに使用すると破損し火事などの危険があります。

ペットなど動物に使用するのであれば、ペット専用のホットマットを入手するようにしましょう。

多肉植物への使い方の例

Hyindoor 10″x20.75″ ヒートマット サーモスタット付き 園芸ヒーター 発芽マット

①実生(種まき)・発芽用

ヒーターマットは寒い時期の多肉植物・サボテン・コーデックス・アガベなどの実生(種まき)に便利です。

多肉植物やサボテン、コーデックス、アガベなどには比較的高い温度がないと発芽しない種類があります。
例ではエケベリアが25℃程度、サボテンが25~35℃、夏型コーデックスは25~30℃、アガベは20~25℃の環境で発芽します。そのため通常は暖かい時期に種まきをします。

しかし3~4月など初春や10月以降の晩秋に種を蒔きたいことがあります。その場合にヒートマットが役立ちます。例えばプラス10℃程度の育苗マットがあれば、室温が15℃で25℃程度に上げることができますので、実生できる時期が広がります。

②コーデックスの発根管理に

園芸ヒーターマットは未発根のコーデックスの発根管理にも便利です。

未だに現地球(マダガスカルなど現地に自生している塊根植物を掘り上げて輸入したもの)が日本で出回っています。そのような株は日本に輸入されるとき、検疫で根を切り落とされます。

日本で引き続き育てるには、新しく根を出させる発根管理が必要で、パキポディウムなど夏型コーデックスはある程度の温度を必要とします。また冬型コーデックスでも寒冷地の室内は寒すぎ、加温が必要なことがあります。

その場合、鉢に土を入れヒーターマットの上に置いておくことで、土の温度が上がり発根を促進することができます。

③冬の室内の寒さ対策に

育苗マットは冬の室内の寒さ対策にも活躍します。

寒冷地では真冬、室内でもかなり冷え込みます。当然多肉植物は室内や温室に避難させていると思いますが、寒い部屋では必要な温度が保てない場合があります。かといって暖房を入れると乾燥しすぎや温めすぎで多肉植物を傷める心配があります。

その場合、簡易ビニール温室を室内に設置し、鉢やポットの下にヒーターマットを敷くことで、室温が0℃~5℃でもぎりぎり10℃程度に上げることができます。

※雨濡れでの漏電などの危険性があり、戸外の寒さ対策では使用できません。室内用として使うようにしてください。

ヒーターマットの種類

マットのみ

Marundaヒーターマットの温度実験結果

サーモスタットなしの製品の温度グラフ例

サーモスタット機能のない、加熱マットのみのヒートマットは電源コードをコンセントに挿したら、ずっと同じワット数(定格消費電力)で加熱します。

たとえば20Wなら室温が何度でも20Wで加熱し続けます。結果マットの温度は、室温プラス既定の温度たとえば+10℃~15℃など室温により変動します。寒い時期はマットの温度も低くなりますし、暖かい時期になればマットの温度も高めになります。

実験結果から、10℃以下の低い気温ではプラス効果は小さめ、室温が高いとプラス効果は大きめの傾向がみられました。

注意点
注意点は、夜間など室温が下がるときはマットの温度も下がってしまうことです。昼間20℃以上をキープしていても、夜間知らぬ間に15℃程度になってしまうこともありえます。温度管理が重要な種類は、夜間も温度計測して必要温度に上がっているかチェックする必要があります。

サーモスタット機能あり

Hyindoor製サーモスタット付きヒーターマットの温度グラフ

サーモスタットありの製品のグラフ例

サーモスタット機能付きのマットは自動で温度調節を行うため、室温にかかわらず一定温度をキープします。

設定温度に従い、室温が低いときは強い加熱をし、室温が高いときは弱い加熱をします。消費電力も変動し、室温と目標温度が近い場合は0Wの期間が長くなります。

注意点
サーモスタット機能付きのヒーターマットを使う時の注意点は、温めたい所に温度計測プローブ(感温部の温度計測針)をしっかり差し込むことです。ここで温度を計測し、温度調節を行うため、設置しておかないと適切な加熱ができません。

また、サーモスタット付きといえども完璧に正確な温度を保温することは難しいです。ある程度のぶれや室温と目標温度との差が大きい時は加熱力が足りず、温度が上がりきらないことがあります。

育苗器付き

商品の中には育苗器付きのヒーターマットもあります。

育苗器付きのものは設置する下部のトレイ、種まきポット、そしてプラスチックカバーがセットになっており、育苗器内の熱が逃げにくいようになっています。これは主に種まきに使うもので、セル状になった種まきポットに土を入れ、種を蒔いて上からジョウロで水を与えるようになっています。

とはいえ、育苗器のサイズやセルトレイの大きさなどが自分の目的に合うかどうかが問題です。サイズが合わない場合は、自分で百均やホームセンターなどでサイズをみて購入し、それをヒートマットの上に乗せることになると思います。

選ぶ時の注意点

日本で使えるか仕様を確認

Hyindoor 10"x20.75" ヒートマット 園芸発芽マット 育苗マット 通常版

海外向けのパッケージ例

まず日本で使える商品かを確かめましょう。

ホットヒーターマットは海外製のものが多く、電圧などが日本でそのまま使えるのかチェックが必要です。

購入時は商品ページに対応電圧や、対応周波数(ヘルツ)が書いてあるので、それを確認してください。

管理人がAmazonで入手した4つの育苗マットが海外製(中国製)でしたが、EU仕様(230V)、USアメリカ仕様(120V)、日本仕様(100V)などに分かれていて、入手したものは全部日本専用のものでした。(このページの最後に紹介しているものは全て日本仕様です)

電圧はこれでよいのですが、日本では東日本と西日本で周波数が50Hzと60Hzに分かれてしまっています。そのためお住まいの地域の周波数に適合しているかも、併せて確認しましょう。

50/60Hz対応周波数について
多くの製品は50/60Hz対応です。しかし中には50Hz、あるいは60Hzのみのものもあります。どうしてもそのマットを使いたい場合、周波数を間違えるとどうなるのでしょうか?

結論は「電気を熱に変える家電は安全に使える」です。詳しくは以下のサイトを見ていただきたいのですが、モーターを使用していない家電は多少消費電力が増減しますが、故障などの心配はなく使うことができます。

また園芸用ホットヒーターのように消費電力が低い家電は、20Wが22Wになる程度でさほど心配なく使えると考えられます。心配な場合は、お住まいの地域のヘルツ帯に適合している製品の中から選ぶようにするとよいでしょう。

周波数が変わると電気製品が使えない?│でんきガイド│東京電力エナジーパートナー
東京電力エナジーパートナー(EP)の「周波&#2596...

加熱効果と消費電力

消費電力は加温効果と相関性があり、温度を上げる力が強い製品またサイズの大きな製品は総じて消費電力も高くなります。

そのため消費電力から加熱力を推測することができます。管理人が実験した保温マットも、ワット数が多いものが温度が高かったです。

防水性の有無

多肉植物・サボテン等の実生(種まき)では腰水管理(底面吸水、水を張った容器にタネを蒔いた鉢を浸ける)するものがあります。その場合、水をこぼしてしまったり、育苗箱の中で結露した水滴が滴り落ちたりすることがよくあります。

安全のため、防水性がしっかりしているものが望ましいです。

防水性にはIPXX(Xに数字が入ります)という表記がありますが、この右の数字が防水性を表しています。数字の高いものが防水性が高いので、購入時に確認するようにしましょう。

マットのサイズや形

マットはバリエーション(製品の種類)が色々あり、

  • 53×25.5cm(10×20.75インチ)のもの
  • 51×51cm(20×20インチ)のもの
  • 122×53cmのもの
  • サーモスタット機能付き
  • タイマー付き
  • 電源オンオフスイッチ付き

などがあります。

51×51cmのものは正方形で、53×25.5のものはそのほぼ半分程度の横長の形になります。

室内に設置した簡易ビニール温室の棚に乗せる場合、サイズがイマイチ合わないことがあるので、置きたい場所の縦横の長さを測って、置き方をシミュレーションしてから購入したほうがよいですね。

おすすめの植物用ヒーターマット

※以下は全て青い線が温めた鉢の水温を、赤い線が同時に計測した室温を表しています。

Namotek製マット

Namotek 園芸発芽マット育苗器 ヒーターマット植物加熱用
Namotek 園芸 育苗ヒーターマットのレビュー
実際の写真
室温10~15℃でのマットの温度の変化Namotek育苗マットの加温実験
実勢価格 ※2 53×25.5cm:2,380円程度
製品 育苗ポット付き:3,880円
2枚セット:3,980円
スペック(機能)
温度上昇(メーカースペック)※1 室温+10~25℃
実測の上昇温度 室温10~15℃で+10℃
室温20℃で+10℃程度
上昇速度 1~2時間で最高温度に到達※3
実測消費電力 22W
電源 AC100V(50Hz/60Hz)用
日本で使えるか 使える(日本向け仕様)
電気代 月491円(24時間稼働の場合)
電源ON/OFFスイッチ なし
サーモスタット機能 なし
タイマー機能 なし
コードの長さ 1.8m
使いやすさ 使いやすい
静音性 静か
総合評価 ★★★★ 4.5点
詳細 詳細ページ
Amazon

※1 室温により上昇幅が変わります。
※2 実勢価格は変動します。
※3 管理人の実験環境下での速度

コメント
保温機能
保温機能は良好で室温が10~15℃の時、3日間平均で室温+約10℃程度(3日間平均プラス9.2℃)を保ちました。発熱の時間的なムラはほとんどなく常に10℃を加温、夜もプラス10℃を保つことを確認済みです。現在は1月で室温が低いため、暖かくなってから再度保温機能を計測予定です。またマットの部位による熱の偏りはなく、全面が温かくなりました。

その他の機能
この製品は電源オンオフスイッチやサーモスタット機能はついていません。防水性はしっかりしており「IP67」で水やりの時など水がかかっても安全に使えます。

使いやすさ
マットは2mm程度と薄くて軽く、最初は丸まっていますが、加熱すると5分程度で平らにのびます。ごわつかず、表面がほぼ完全に平らになり熱の伝わりもよく、コードも太すぎないのでとても使いやすいです。

総合的な評価
総合的には、保温力と防水性がしっかりしており、マットがやわらかく水平に伸ばせてとても使いやすいです。また1枚で53×25.5cmの範囲をカバーし2,000円台前半で買えてコストパフォーマンスもよくおすすめできる製品だと思います。

MARUNDA製マット

MARUNDA ヒートマット 園芸発芽マット 植物ヒーターマット 育苗器
Marunda園芸用ヒーターマット レビュー実際の写真
室温10~15℃でのマットの温度の変化Marundaヒーターマットの温度実験結果
実勢価格 ※2 53×25.5cm:2,360円程度
製品 2枚セット:4,180円
スペック(機能)
温度上昇(メーカースペック)※1 室温+10℃~20℃
実測の上昇温度 室温10~15℃で+9℃
室温20℃で+9℃程度
実測消費電力 20.5W
電源 AC100V(50Hz/60Hz)用
電気代 月443円(24時間稼働の場合)
電源ON/OFFスイッチ なし
サーモスタット機能 なし
タイマー機能 なし
コードの長さ 1.8m
使いやすさ 使いやすい
静音性 静か
総合評価 ★★★★ 4点
詳細 詳細ページ
Amazon

※1 室温により上昇幅が変わります。
※2 実勢価格は変動します。

コメント
保温機能
保温性能はNamotek製とほぼ同じで、夜間も含め72時間の平均で室温プラス8.7℃でした。これはNamotek製の9.2℃と比べて0.5℃低いですが、使用上はほとんど変わりないと考えてよさそうです。現在は1月で室温が低いため、暖かくなってから再度保温機能を計測予定です。またマットの部位による熱の偏りはなく、全面が温かくなりました。

その他の機能
この製品は電源のオンオフスイッチやタイマー機能、温度調節機能などはついていません。しかし防水性はしっかりしており「IP67」で水やりの時など水がかかっても安全に使えます。

使いやすさ
このマットもNamotek製と同じで使いやすく、ほぼ水平に伸ばせるので軽い鉢を置いてもぐらつきません。また使わない時は温かいうちに丸めてコンパクトに収納できます。コードの長さもちょうど良いです。

総合的な評価
総合的には使いやすく保温力と防水性がしっかりしています。ごわつかないので鉢を置きやすく、水濡れなども安心です。53×25.5cmの範囲をカバーし2,000円台前半で買えてコストパフォーマンスもよくおすすめですが、Namotek製より0.5℃加温力が低かったため★4.0とさせていただきました。

Hyindoor製サーモスタット付き

Hyindoor 10″x20.75″ ヒートマット サーモスタット付き 園芸ヒーター 発芽マット
Hyindoor 10″x20.75″ ヒートマット サーモスタット付き 園芸ヒーター 発芽マット実際の写真
25℃設定時(レベル2)のマットの温度の変化グラフHyindoorサーモ付きレベル2 72時間
実勢価格 ※2 53×25.4cm:3,699円程度
製品 20×10インチ(TK-SHMD)※このページの商品
20×20インチ(TK-SHLD)
48×20インチ(TK-SHKD)
スペック(機能)
温度上昇(メーカースペック)※1 レベル1~6まで設定しその温度を維持します。
レベル1:20℃
レベル2:25℃
レベル3:30℃
レベル4:35℃
レベル5:40℃
レベル6:45℃
の6段階に設定可能です。
実測の上昇温度(維持温度) レベル1:23℃程度
レベル2:25.5℃程度
レベル3:27~30℃程度
レベル4:計測待ち
レベル5:計測待ち
レベル6:計測待ち
実測消費電力 0~32W
電源 AC100~120V(50Hz/60Hz)用 ※6
電気代 月648円(常時30W消費し24時間稼働した場合)※9
電源ON/OFFスイッチ あり
サーモスタット機能 あり
タイマー機能 あり(4・8・12・16・20・24時間、およびタイマーなしの設定が可能です)※8
コードの長さ 1.8m
使いやすさ マット本体が硬く波打ってやや使いづらい、コントローラは使いやすい
静音性 静か
総合評価 ★★★ 3.5点
詳細 詳細ページ
Amazon

※2 実勢価格は変動します。
※6 JP/USバージョンは100~120Vで、60Hzにも対応しています。(付属説明書より)
※8 ただしタイマー機能は著しく不正確で設定の半分ほどでタイマーが切れます。例えば8時間の設定をすると3時間50分で切れます。
※9 設定温度に従って自動的にオンオフを繰り返すため、消費電力は常に30Wなのではありません。加温しない時間は0Wとなります。そのため最大の価格となります。

コメント
保温機能
この製品はサーモスタット機能がついており、室温にかかわらず設定した温度をキープすることができます。段階は6レベルで20~45℃が設定可能です。実際に25℃で設定し25.5℃程度を72時間保ちつづけたことを確認済みです。しかし室温15℃程度しかない場合、45℃まで上げることはできません。室温が15℃あれば30℃まで上げることが可能です。

その他の機能
温度設定機能以外に電源オンオフボタンと、タイマー機能が付いています。タイマー機能は4時間刻みに4~24時間の設定、あるいは切りタイマーなしを選択できます。ただこのタイマーはかなり不正確で指定時間の半分程度で切れてしまいます。また防水性はなく戸外で使用することはできません。

使いやすさ
マットがややでこぼこしており、鉢などを乗せづらいです。重めの鉢なら問題無いですが、軽い鉢だと傾く可能性があります。コードの長さや太さは使いやすいです。

総合的な評価
総合的には★3.5とさせていただきました。目当てである温度設定機能はしっかりしていて25℃なら25℃を保持することができます。ただ低い室温では45℃の最高温度まで上げられない点、マットが少しでこぼこで使いづらい点、タイマー機能が不正確な点を考慮して★を減らさせていただきました。サーモ付きのマットは色々ありますが、高価なものも多いです。そんな中3,000円台で購入できコストパフォーマンスがよく、温度管理が必要な多肉植物にはおすすめできると思います。

Hyindoor製サーモなし

Hyindoor 10″x20.75″ ヒートマット 園芸発芽マット 育苗マット
Hyindoor 10"x20.75" ヒートマット 園芸発芽マット 育苗マット 通常版実際の写真
室温14~16℃でのマットの温度の変化のグラフ
実勢価格 ※2 53×25.4cm:2,420円程度
製品 2枚セット:4,380円程度
スペック(機能)
温度上昇(メーカースペック)※1 室温+10℃~15℃
実測の上昇温度 室温平均14.3℃で+平均9.6℃
実測消費電力 18W
電源 AC100~110V(50Hz)用 ※6
電気代 月389円(24時間稼働の場合)
電源ON/OFFスイッチ なし
サーモスタット機能 なし
タイマー機能 なし
コードの長さ 1.8m
使いやすさ マットとコードが使いづらい
静音性 静か
総合評価 ★★ 2.5点
詳細 比較ページへ
Amazon

※1 室温により上昇幅が変わります。
※2 実勢価格は変動します。
※6 実際には60Hz地域でも問題なく使用可能です。

コメント
保温機能
温度調節機能はないものの、保温効果はしっかりしており、室温15℃で25℃をキープ、夜間は室温10℃程度で20℃程度に下がります。平均的に9.6℃のプラス効果があり、Namotek製の室温+9.2℃、MARUNDA製の+8.7℃と遜色ありません。しかしマットの周辺部は電熱線が入っていないところがあり低くなっています。

その他の機能
このマットは電源のオンオフをコンセントの抜き差しで行い、タイマー機能やサーモスタット機能はありません。また防水性に言及はなく、戸外で使用したり大量の水に濡らすのは避けたほうがよいです。

使いやすさ
一つ重大な点があり、マットが非常にでこぼこしており鉢が置きづらいです。温めたら伸びるかと思いきや、24時間以上加熱しても波打っているため使いづらいです。またコードが太く取り扱いにくいです。

総合的な評価
総合的には★2.5とさせていただきました。主な理由はマットの使いづらさで硬くてでこぼこしている点、また防水性が不明な点がデメリットとなりました。価格面でも他のサーモスタット機能なしヒーターマットより10%程度高いため、その点も考慮させていただきました。

加温効果の比較グラフ

室温10~15℃下での加温効果の比較

以下のグラフは室温に何度プラスできたか(マットの温度が何度上がったか)を表しています。

Namotek製
Namotek育苗マットの加温実験
およそ9~10℃プラス効果があった
MARUNDA製
Marundaヒーターマットの温度実験結果
およそ8~9℃プラス効果があった
Hyindoor製サーモなし
Hyindoorサーモなし マットの温度
Hyindoor製サーモありレベル2
Hyindoorサーモ付きレベル2 72時間

室温15~20℃下での加温効果の比較

暖かい季節になってから計測の予定です。