プレイオスピロス「帝玉」の実生記録-種まきからの育て方を解説!

このページは小さい帝玉の写真をはっきり写すためファイルサイズの大きな写真を載せています。そのため読み込みに時間がかかるかもしれません。あらかじめご了承ください。

帝玉の実生(みしょう)とは?どんなふうに育っていくのか

帝玉を株分けはなく、種から育てること。種まきで育った株も実生といいます。

帝玉は南アフリカの半乾燥地帯である高い山(870~1250mの標高)が原産地の多肉植物です。秋に種まきすると、2~7日で双葉が出始めて、それから1~2ヶ月すると本葉が出てだんだん帝玉の形に似てきます。プレイオスピロスは毎年1回ずつ脱皮しだんだん大きくなります。それはコノフィツムやリトープスなど他のメセン類と似ています。日本の夏は暑すぎるので休眠します。そして気温が下がった秋、再び生育をはじめ1年に一回りずつ大きくなっていきます。※小さい苗のうちは一年に何回も脱皮することがあります。

プレイオスピロスの実生に必要なものとその手順

  1. 種をまく鉢
  2. 鉢をすっぽりいれられる容器
  3. 土の消毒用の鉢
  4. 細かい種まき用の土
  5. カビ防止用の殺菌剤(ベンレート)
  6. 爪楊枝
  7. ラップ
  8. 消毒用の湯1L~
  9. 霧吹き

その他、土の消毒に使う鉢の底にしいて土が流れてしまうのを防止するための「鉢底網」、土のかき混ぜ・プレステラへの盛り付け用の「スプーン」、土を混ぜるための「丈夫で透明な袋」、お湯を注ぐ「オタマ」、ベンレートを水に混ぜるための「2L空きペットボトル」、土のph(酸性度)を測るための「PH試験紙」などが必要でした。

このページでは誰もが入手しやすく安価な器具として、1番の種を撒く鉢には「プレステラ90」というプラスチック鉢を、2番の鉢をすっぽりいれられる容器には2Lのペットボトル飲料の空きボトルを、3番の土の消毒用の鉢には「4~5号程度(直径12~15cm)の大きさの新品の素焼きか駄温鉢」を使っています。

また、管理人は適当な種まき用の土が入手できなかったので自分でブレンドしました。また鉢の上部と底部では異なる土を入れました。底部は3cmほどボラ土小粒を敷き、上部は細かくて水はけが良くそれほど重くない土として、ピートモス3:パーライト1:バーミキュライト1:くん炭2:鹿沼土1:ボラ土2をブレンドしています。

費用と入手先の参考

種をまく鉢 土の消毒用の鉢 鉢をすっぽりいれられる容器
プレステラ90
プレステラ90
1個20円
メルカリ

お茶の綾鷹の2Lボトル
スーパーなど
1本150円程度

4号の駄温鉢
ホームセンター
130円
細かい種まき用の土 カビ防止用の殺菌剤 爪楊枝

ブレンドした土か種まき用の土
市販では種まき用の土が2L袋300円くらいで買える

ベンレート(殺菌剤)
ホームセンター
0.5g 10袋 800円

家庭にある爪楊枝
スーパーなど
-円
ラップ 消毒用の湯1L~ 霧吹き

家庭にあるラップ
スーパー
1本100円

鍋で沸騰させたお湯1~2L多め
自宅
-円
霧が出るタイプ
ホームセンター
300円

用具の解説

  • 種をまく鉢は、土をいれて帝玉の種をまきます。
  • 鉢をすっぽり入れられる鉢は腰水(鉢を水に浸ける)のために用意します。
  • 土は種まき用などの細かい粒の土を用意します。普通の多肉植物・サボテン用の土では目が粗すぎで小さな芽が育ちにくいです。そして土は清潔である事が大事で、古い土の使い回しではなく必ず新品のものを使います。
  • カビ防止用の殺菌剤ベンレートは、湿った土にカビが生えないようにするための農薬で粉を水に溶いて使います。
  • 爪楊枝は小さな種をひとつひとつまくときに使います。
  • ラップは土を入れた鉢を乾かないように上から覆うために使います。
  • 霧吹きは途中で土の上から水やりをするためです。

実生用の土の配合・選び方

土は自分で作ることもできますし、市販の種まき用の土を買っても良いでしょう。帝玉はリトープスほど有名ではないので種と土の育てキットはないもようです。

市販の土を買う場合、種まき用の細かい土を選びましょう。普通のサボテンや多肉植物用の土では目が粗すぎて種が生長しづらいのでなるべく細かいものを使います。

また病害虫のおそれがあるので古い土ではなく、かならず新品の土を使うようにしましょう。

自分でブレンドする場合は、細粒鹿沼土、細粒バーミキュライト単体のほかに、ピートモスやパーライト、くん炭なども使うことができます。

管理人は適当な種まき用の土が入手できなかったので自分でブレンドしました。また鉢の上部と底部では異なる土を入れました。底部は3cmほどボラ土小粒を敷きました。上部は細かくて水はけが良く、それほど重くない土として、ピートモス3:パーライト1:バーミキュライト1:くん炭2:鹿沼土1:ボラ土2をブレンドしています。

種の入手方法と選び方

2021年現在では、アマゾンや楽天などでも購入することができます。確認したところメルカリとヤフオクでも入手できます。価格の目安は10粒300円~500円程度から60粒500円程度のものまで様々です。その他、海外通販から直接自宅に送ってもらうこともできます。購入するときの注意点として、出所の不明なタネはやめたほうがよいです。発芽率が非常に悪かったり、偽物だったり(プレイオスピロスではない植物が発芽する)、割れて届いたりする可能性があります。特に激安の中国産には注意したほうがよいでしょう。

種を購入し届いたら撒くまで冷蔵庫の野菜室にいれて保管します。冷蔵庫に1週間ほどいれておくと低温で発芽の準備が揃って発芽しやすくなります。また春~夏など、まき時以外の時期に入手してしまった場合も同じように冷蔵庫に入れて保管します。

帝玉の種は割と大きいです。他のメセン類と比較すると直径10倍以上あり、リトープス等と比べるとかなり扱いやすい感じです。撒くときは濡らした爪楊枝で1つ1つ土にのせるようにまくか、手で一粒ずつ蒔くこともできます。

種まきの時期

帝玉(プレイオスピロス)は秋から春にかけて成長する「冬型」の多肉植物です。そのため生育期の秋にまきます。具体的には猛暑が終わり、最高気温が25℃ぐらいにさがってくる9月下旬が適しています。猛暑でまいてしまうと高温多湿で蒸れてせっかく芽が出た種が溶けてしまう可能性ががあります。また冬や休眠直前の春は種から育てることが難しいです。できれば9月下旬から10月下旬までには種まきを完了しておくとよいでしょう。

詳しい帝玉の実生方法

①準備
カビ防止のため、鉢や鉢を入れる容器など、洗えるものは全て洗います。

②土を消毒する
とにかくカビが生えやすいので消毒できるものは全部消毒します。
土の消毒方法はいくつかありますが、割れない鉢に鉢底ネットを敷いて土をいれ上からお湯をかける、レンジ対応容器などに土をいれて湯気が出るまで加熱する、などのどちらかを行った後に、ベンレート1000倍溶液を使って消毒すると万全です。ベンレート1000倍溶液は土に水代わりに土にかけてよく、また鉢をつけるための腰水の水にそのまま使って良いものです。

③土を入れる
底から表面まで種まき用の土をいれてもいいですが、鉢底から中央ぐらいまでは粗めの普通の多肉植物培養土を使ってもよいです。この場合も土を消毒します。重要なのは種が根を伸ばす表面の土には、目の細かい土を使うことです。そして土が入っている鉢を腰水用の鉢にいれ、鉢が1.5cmくらい水に浸かるようにします。

④種をまく
土が冷えたのを確認してから、種を土の表面にのせていきます。日光がないと発芽しないので、種の上に土をかぶせません。(<--ここが重要です。覆土すると発芽率が極端に悪くなります。)このとき先を濡らしたつまようじを使って撒いてもよいです。種を撒き終わったら表土が乾かないようにラップをかぶせます。

⑤発芽から小苗までの管理(0日~2ヶ月目)
発芽までの日数は早くて5日、実践では大体10日くらいで出そろいます。しかし同じ種類の種でもばらつきがあり、最大1ヶ月ほどの幅が出ることもあります。そのため芽が出ないからといってすぐに諦めないようにしましょう。発芽するまで腰水の水を切らさず、途中表土に霧吹きをする。

発芽したら1ヶ月くらいで腰水を終了します。発芽した幼い芽は乾燥に弱いので、始終土がしっとり濡れている状態にします。発芽したら鉢は日当たりのいい所に置きます。(室内や屋外の)暗いところに置いたままだと、ひょろひょろになってもやしのようになってしまいます。

⑥2ヶ月目~12ヶ月目
腰水をやめてラップを外したあとも霧吹きで湿度と水分を保ち、成長した親株のように断水したりしない。そうして半年~1年くらい育てたら、普通の成苗と同じ管理に移ります。

当サイトで行った方法

①準備

種撒き用のプラスチック鉢「プレステラ90」に今からまく種の名前ラベルを貼ります。
鉢を浸ける腰水用のペットボトルを腰水に使えるように加工します。2Lボトルを横にして、上部をカッターとはさみ切り取り、プレステラ90が入るかチェックします。

②③土の消毒と土入れ
4号の駄温鉢に鉢底ネットをしいてそこに底用のボラ土を入れます。

鍋で沸かしたお湯をオタマで注いで消毒します。湯気がでるまで何度も注ぎます。

湯気が出て充分消毒できたら、スプーンですくってそれぞれの種撒き用鉢(プレステラ90)に底から3cmほど入れていきます。

底用のボラ土が終わったら、上部用の土を消毒用鉢に入れます。

鍋で沸かしたお湯をオタマで注いで消毒し湯気がでるまで何度も注ぎます。

湯気が出て充分消毒できたら、スプーンですくってそれぞれの種撒き用鉢(プレステラ90)に上から1.5cmくらいまで入れていきます。

種撒き用のプレステラ90鉢を水につける用のペットボトルに入れ、ベンレート1000倍溶液を上からかけます。

最初に下から出てくる水は黒く濁っているので捨てます。捨てたらまた上からベンレート1000倍溶液を入れます。今度は少しきれいになっています。鉢が1.5cm程度浸かるようにベンレート1000倍溶液を入れます。

PHペーパーが心配なのでPH試験紙でチェックしましたが、ph7~8程度で中性に近かったです。

④種をまく
土が冷えたのを確認してから、種を土の表面にのせていきます。
先をほんのり濡らした爪楊枝で1つずつ土の上に置いていきます。

このような形で撒きました。

※四角がプレステラ90の鉢、丸が種を撒いた位置を上から見た様子

そしてラップをかけます

日光がないと発芽しないので種の上に土をかぶせません。

最初の3日は明るい窓辺に置きました。

⑤発芽から小苗までの管理
5日目に3個が発芽しました。
4日目以降は遮光した屋外に出しました。

プレイオスピロス「帝玉」実生記録

1日目 2019/9/27 種まき日(気温27℃程度)

2日目 2019/9/28 発芽なし

3日目 2019/9/29 発芽なし

4日目 2019/9/30 発芽なし

5日目 2019/10/1 3つ同時に発芽

6日目 2019/10/2 7個が発芽

7日目 2019/10/3 8個目も発芽

8日目 2019/10/4 変化なし

9日目 2019/10/5 変化なし

10日目 2019/10/6 変化なし 2個は発芽しないか・・ しかし芽自体は大きくなっています

芽を1つアップで載せます(10日目の分)

14日目 2019/10/10


残念なことに左下の1個が溶けてしまいました。

19日目 2019/10/15

写真は拡大などしていないので、最初に比べると随分葉が大きくなったことが分かります。

2019/10/20(23日目)

帝玉は種が大きく双葉も大きく直径が6mmくらいあります。

2019/10/28(31日目)
1ヶ月目の写真を紛失してしまいました。

2019/11/4(38日目)

発芽率はよかったのですが、だんだん溶けてしまい10個中4個だけ生き残っています。
リトープスと同じように茎が紅葉してピンクになっています。

2019/11/19(53日目)

いよいよ帝玉も本葉が出てきました。

出てきた本葉はごつごついた点々のある「帝玉」の葉です。

2019/12/14(78日目)

現在寒くなっており発育を促すために室内に取り込んでいます。底面給水はやめ、ラップをかぶせて上から霧吹きで水やりをしています。水の量は土の表面が乾いたらしっとりするまで霧吹きする量です。

4つ生き残った帝玉ですが、どれにも本葉が出てきました。大きさの差がとても大きく、リトープスより小さく一番大きいものでも5mmくらいしかありません。

2019/12/27(91日目)

室内で3週間ほど育てていたら、徒長してしまいました。茎が出ないはずなのに双葉から茎がのびてひょろっとしてしまいました。室内が暖かすぎて水分もやりすぎだと判断し、ラップをしたまま屋外の直射日光のあたらない明るいところに出しました。水やりは控えめに霧吹きをかけています。

最後に帝玉のアップ写真を!

※大きさは6mmくらいです

2020/2/3 (129日目)


帝玉の種を撒いて4ヶ月経ちます。帝玉と同時にリトープスの種まきもしましたが、基本は同じ育て方をしている。10個の種を撒きましたが、今残っているのは4個のみです。矢印で示しているようにかなり成長の差が激しいです。

底面給水はせず、上から普通にじょうろで水やりしています。間隔は2週に1回ほどで水はけが良い土の配合のためか、数日で表面が乾き、写真のようなカラカラの状態になります。環境は、最高気温が13℃程度、最低気温が4℃程度で、1月にしては雨の日数が異常に多かったです。


徒長気味で全部倒れてしまっています。深く植え直した方が良いと思っていますが、まだまだ1cmもない小さな苗で植え替え時に根を切りはしないかと心配でできずにいます。

2020/3/9(164日目)

帝玉の種をまいて5ヶ月がたちます。数少ない4つの生き残りは欠けることなく無事3月を迎えました。

前回から1ヶ月、大きさはほとんど変わっていません。リトープスは第一回目の脱皮の兆候がありますが、帝玉はぜんぜんそんな様子はありません。一番大きいものは8mmくらい、小さいものは3mmくらいでハイポネックスを与えてみましたが、生育がよくなる様子はありませんでした。

現在数日に1回程度霧吹きで水やりをしています。しかしそれだけではどうしても乾燥してしまいます。そこで1週間に1回はごく細いじょうろで土がしっかり濡れるようにたっぷり水やりをしています。小さい帝玉は乾燥に弱いので、土を少し濡らして乾いてはすぐ水をやることの繰り返しです。

3月に入り、日差しが強くなり気温も上がり始めました。そこで直射日光が当たらないよう、ビニール温室(屋外に置いている)の一番後ろに置くようにしました。

この1ヶ月の気温は、最高が18℃程度、最低が3℃程度、平均的には10℃+-5℃程度です。3℃を下回る日は室内に取り込みました。

種まきの帝玉がいっこうに大きくならないので、ヤフオクで2年生の帝玉を5苗購入しました。それはサイズが2cm~2.5cmくらいあり、1.5年違いと思えないほど大きく立派なものでした。何か育て方が間違っているのでしょうか?

実生の帝玉は全部ひょろひょろになって倒れてしまっています。ただやや双葉が吸収されて本葉が大きくなった印象です。

2021/2/1 (1.5年目)

種まきした帝玉はほとんど大きくならなりませんでした。失敗です。
1年ぶりの写真がこちらです。

帝玉の実生1.5年目

帝玉の実生1.5年目

こちらのページでヤフオクで買った2年生の帝玉の生長をレポートしています。
帝玉の実践レポート(育てレポ)

2019年9月の帝玉の実生はまだ、初心者だったこともあり、さまざまな課題点があります。そのためこれから種まきをする方は、以下の2021年の実生を参考にして頂ければ幸いです。

2021年9月-帝玉・紫帝玉の実生(種まき)レポート

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