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オロスタキス属(子持ち蓮華)の特徴と種類・育て方

オロスタキス属の写真

子持ちレンゲ子持ち蓮華 子持ちレンゲ錦子持ちレンゲ錦 オロスタキス 富士富士

オロスタキス属(Orostachys)の特徴

ベンケイソウ科
オロスタキス属(Orostachys)
生育型 春秋型
育てやすさ 育てやすい
成長速度 普通
殖やし方 葉挿し× 挿し木〇 株分け〇
原産地 日本、ユーラシア大陸

※4段階評価
育てやすい–普通–やや難しい–難しい
成長が早い–普通–遅い–とても遅い

オロスタキスはこんな多肉植物
オロスタキス属とは?
オロスタキスは日本にも自生している多肉植物のグループです。日本をはじめ中国や朝鮮半島、モンゴル、ロシアなどユーラシア大陸に自生しています。オロスタキスの種類はたった15種類、日本に自生する「イワレンゲ(岩蓮華)」は野生種が減少し絶滅危惧種に認定されています。日本では子持ちレンゲがかなりの数が流通しており、初心者でも入手しやすく育てやすいです。しかし他の種類はなかなか手に入れることが難しいかもしれません。

育て方
オロスタキスは日本を含むユーラシア大陸が自生地ということもあり、日本で育てることはそれほど難しくはありません。0℃にも耐えることができ、-5℃などで地上部が枯れても翌年の春、新芽が出てきます。ただ多肉植物なので雨ざらしにはそれほど強くはなく、梅雨時期などは軒下に取り込まないと根腐れしてしまうことがあります。

育て方のコツ

  • 夏場は蒸れやすいので通気をよくして育てる
  • 冬の寒さに強く、地上部は枯れたようになるが春に芽吹く
  • 生育期の春秋はしっかり日に当て水を与える
  • 斑入り種は弱いため暑さ寒さ、直射日光を避ける

年間栽培カレンダー

生育型 春秋型
生育期 3~6月と9~11月
休眠期 12~2月
緩慢な時期 7~8月
水やり
  • 寒さに強いが12~2月は生育が鈍る休眠期なので水やりは月1回程度
  • 4~11月は土が乾いたら(月3回くらい)たっぷり与える
  • 7~8月は生育が鈍るので月2回くらいに控えて根腐れを予防する
置き場所
  • 基本屋外で大丈夫だが、雨の多い梅雨時は軒下などに取り込む
  • 冬も-5℃くらいまでなら外でも可能。しかし霜や雪には当てず、不織布などでマルチングしたほうが株が傷まない
  • 7~8月は日差しが強すぎるので50%ほど遮光(明るい日陰)に置いたほうが安全
植え替え
  • 生育期の4~6月、9~11月に植え替える
殖やす
  • 殖やす場合も生育期の4~6月、9~11月頃に挿し木か株分けする。葉挿しはできない
肥料
  • 肥料はほとんど要らないが、生育期の4~6月、9~10月に月1回薄い液肥を与えると生育が良くなる
開花
  • 秋に花を咲かせるが、花が咲いたらその株は枯れてしまうので花芽は切り取った方が良い

主な種類名

子持ちレンゲ (コモチレンゲ) Orostachys boehmeri
子持ち蓮華錦 Orostachys boehmeri variegated
岩蓮華 (イワレンゲ) Orostachys malacophylla var. iwarenge
爪蓮華 (ツメレンゲ) Orostachys japonica
対馬ツメレンゲ (ツシマツメレンゲ) Orostachys japonica Tsushima
ヤツガシラ Orostachys japonica f. polycephals
富士 (フジ) Orostachys iwarenge ‘Fuji’
金星 (キンボシ) Orostachys malacophylla var.iwarenge f.variegata
鳳凰 (ホウオウ) Orostachys malacophylla var.iwarenge ‘Houou’
スピノーサ Orostachys spinosa

緑色の葉の「岩蓮華」から様々な斑入り種が生まれました。「富士」は岩蓮華の白覆輪品種、岩蓮華の黄覆輪品種が「金星」、「鳳凰」は岩蓮華の黄中斑種です。

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育て方のポイント

水やり

水やり
オロスタキスは基本的に普通の植物より水やりは少なくて大丈夫です。むしろ水やりのしすぎに注意します。乾燥地帯やすぐ水の乾く所に自生するので、普通の植物のように扱うと根腐れを起こしてしまいます。特に普通の植物は夏に毎日水やりをするイメージですが、オロスタキス属はむしろ春より少ない水やりでOKです。

目安
生育期の4~6月と9~11月は土が乾いたら(月3回くらい)たっぷり与えます。梅雨時の6月から夏にかけて徐々に水やり回数を減らしていき、真夏の7~8月は暑さで生育が鈍るので月2回くらいに控えて根腐れを予防します。12~2月は生育が鈍る休眠期なので水やりは月1回程度に控えます。このような水やり量になるのは、春秋に生長し夏と冬に半分休眠する春秋型の多肉植物だからなのですね。

水やりのコツ
水やりの方法は季節によってコツがあり、真夏は気温が低くなった夕方に行います。春秋は午前中に、冬は比較的暖かい日の午前中に行い、凍結を防ぎます。水をやったあと、ロゼット(バラのようになっている葉)の中心部に水が溜まっていたら、息などで吹き飛ばしておきましょう。

置き場

置き場
基本年間を通して屋外で大丈夫ですが、雨の多い梅雨時は軒下などに取り込みます。冬も-5℃くらいまでなら外でも可能です。しかし霜や雪には当てず、不織布などでマルチングしたほうが株が傷みません。「富士」や「子持ちレンゲ錦」など斑入り種は寒さに弱いので室内に取り込んだ方が良いです。

遮光と高温対策
7~8月は日差しが強すぎるので50%ほど遮光(半日陰)に置いたほうが安全です。遮光は遮光ネットを張ることで簡単にできます。遮光することで直射日光を遮ることができる上に、温度の上昇を抑えることができます。

また25℃以上の気温になる5~6月以降は高温多湿で株がむれ、溶けてしまうことがあるので通気を心がけます。通気の悪い室内などに置きっ放しにしていると、せっかく1年かけて群生させていたオロスタキスが1日で溶けてしまうこともあります。

斑入り種の場合
オロスタキスは一口にいっても子持ち蓮華や爪蓮華などの強健種と、富士や子持ち蓮華錦などの斑入り種とは大分置き場所が異なるようです。斑入り種は日差しに弱く、暑さ寒さにも弱いです。そのため夏だけでなく4~10月も遮光をして、できるだけ夏は涼しく、冬はマイナスにならない所においたほうがよいようです。11~3月は直射日光に当てて大丈夫です。

耐暑性と最高気温・夏越しの方法

夏越し
耐暑性は種類によります。子持ち蓮華やツメレンゲは耐暑性が強く、遮光するか半日陰に置いて水やりを控えていれば実測40℃は耐えられます。斑入り種や富士などはできるだけ涼しい所に移動させます。

遮光ネットには黒ではなく、シルバーの50%~60%程度の遮光率のものを選ぶと最良です。

夏は蒸れやすく水やり後に高温にさらしたり、通気不足だったりすると群生が一日で枯れることがあるので、込み入った株は剪定もしておいたほうが安全です。

越冬最低温度と冬越し方法

冬越し
日本でも自生しているオロスタキスは多肉植物の中では低温に強く、全般的には-5℃にも耐えられるとされています。そのため年中戸外でも育てられます。冬の間、葉や茎は枯れますが新芽と根は生きており、冬を越すと新芽が吹きます。しかし斑入り種は寒さに弱いため、室内で育て冬でも枯らさずに育てれば安全に、そして株も縮めずに大きく保てます。

殖やし方(さし芽)

殖やし方
オロスタキスは挿し木か株分け、また子持ちレンゲなどランナーが伸びるタイプはランナーから子株を殖やせます。繁殖のタイミングは生育期の4~6月、9~11月頃に挿し木、株分け、ランナーから子株をつけるのどれかを行います。葉挿しはできません。

真夏や冬は温度が高すぎ、低すぎるので生育が鈍り、子株が殖えづらいので10~25℃くらいのおだやかな気候の時に入ったらすぐ作業を開始しましょう。

コツはカットした挿し木用の挿し穂は、少し湿った細かい土に挿すことです。挿すとき割り箸や串などで土に穴を空けて丁寧に挿します。7日程度で根が出るので根が出たら本格的に水やりを始めます。通常多肉植物は乾いた土に挿すといわれますが、セダムに近縁のオロスタキスは萎びやすく少し湿った土のほうが根が出やすい印象です。

植え替え

子持ちレンゲなど繁殖が旺盛な品種は、1年に1回一回り大きな鉢に植え替えます。植え替えには古くなって粉々になった土を新しくする、枯れた根や葉を取り除く、根につく害虫(根ジラミ)を発見して駆除するなどの効果があるので、一見問題なさそうな株でも1年に1回は行ったほうがよいです。

手順
植え替えも挿し木と同じように生育期の4~6月、9~11月に行います。植え替え時は1週間前から水やりをやめ土が乾燥してから作業します。そうすると根が切れるなどのダメージが少なく抑えられます。

株を抜いたら古い土を落とし、そのとき茶色い枯れた根などを取り除き新しい土に植え付けます。もし、根腐れしているようであれば、土を全部落として根を丸出しにし、枯れた根を切り落として生きた根だけを残します。生きている根がない場合は、挿し木扱いで復活させます。もし根に白い粉状の虫がついていれば、それは根ジラミ(サボテン根コナカイガラムシ)なので水で洗い流すか、その部分を切り捨てます。その後、少し湿った用土に植えて発根を待ちます。

土
土は他の多肉植物と同じように排水性と水はけがよい土を選びます。市販の多肉植物用の土が手軽ですが、普通の「花や野菜の土」に赤玉土やボラ土、パーライトなどを混ぜて排水性をよくしたものでも可能です。

自分でブレンドする場合は、赤玉土をメインに、くん炭、パーライト、腐葉土、川砂などを混ぜ合わせます。オロスタキスは細根タイプで、また性質が肉薄のセダムに近いのでゴロゴロと粒が大きい多肉植物用の土というよりは、比較的細かい普通の花の土に近いものが向いています。

肥料

肥料
肥料はほとんど要りません。与えすぎると肥料焼けや徒長などの副作用を起こしてしまいます。しかし鉢植えで育てていると葉が黄色くなったり生育不良を起こしたりと、肥料が切れてしまうことがあります。

その場合は生育期の4~6月、9~10月に月1回液肥を与えると生育が良くなります。液肥はハイポネックスなら1000~2000倍くらいのものを1回の水やり代わりに与えます。またはマグアンプKなどのような緩効性の肥料を、植え替え時に土にいれて置いてもよいでしょう。

病害虫

病害虫
オロスタキスはセダムと同様5~6月特にうどんこ病に注意します。高温多湿の時期、込み入った株や群生株はカビ病であるうどんこ病に罹りやすいので、ベンレート2000倍液やベニカXファインスプレーなどをかけておくと安全です。

また蝶の幼虫であるイモムシやアオムシが付きやすいのでチョウが飛んでいる間は殺虫剤の散布が必要です。ベニカDX粒剤を月に1回撒くか、月1回ベニカXファインスプレーなどをかけてもよいでしょう。

オロスタキス(子持ちレンゲ)によくあるトラブル

  • 子持ちレンゲのカット苗はすぐに水やりしていいの?・・・シナシナにならないように軽く霧吹きで水を与えましょう。
  • 子供(ランナー)を出すためにはどうしたらよいのか?・・・春になると新芽が「とう立ち」してくるのでそれを摘み取ると出てきやすくなります。
  • ツメレンゲが病気ではないのに弱ってきた・・・爪蓮華は生育が旺盛なので根詰まりを起こしているかもしれません。鉢を掘り返して確認し植え替えます。
  • 葉が平らに広がってしまった・・・水やりのしすぎか日光不足です。水やりは控えめにして良く日に当てましょう。
  • ひょろ長くなってしまった・・・子持ちレンゲを4~6月の生育期に室内の窓辺に置いておくと、日光不足で徒長し、ひょろひょろ上に伸びて重みで倒れてしまいます。なるべく外で管理したほうがよいでしょう。
  • 室内に飾るには?・・・寄せ植えなどで室内に飾りたい場合もあります。そんなときは3日室内に飾り4日戸外に置く、というサイクルを繰り返して日光不足を解消しましょう。
ワンポイント

  • 子持ち蓮華は入手しやすく育てやすく、ドンドン殖えるので多肉初心者にもおすすめです
  • 真夏・真冬の水の控えすぎは枯れてしまうのでカラカラにしないように気をつけます。
  • 富士や金星などは希少でなかなか出回りません。こまめに園芸店に行くかネット通販で購入する必要がありそうです。
  • 秋に花を咲かせますが、花が咲いたらその株は枯れてしまうので花芽を切り取るか、あらかじめ子どもを殖やしておきます。

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