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多肉植物の用語集

このページでは、多肉植物の栽培で疑問になる用語について詳しく図入りで解説しています。

目次

英数字の用語集

f

affinisの略で、近縁種の意味です。

crested

石化のこと

cv.

cultivarの略で、園芸品種の意味です。

f.

folmaの略で、品種の意味です。

hybrid

雑種のことです

sp.

speciesの略で種小名が不明なことを表します。※複数形はspp.

ssp.

subspeciesの略で、亜種を意味します。

var.

varietasの略で、変種を意味します。

variegated

斑入りのことです。

‘〇〇’

園芸品種名を表します。

×

品種のかけ合わせを表します。

あ行の用語集

赤玉土(あかだまつち)

関東ローム層の火山灰土の一種で、黒土より下の層にある赤土をふるいにかけたものをいいます。粒の大きさによって大粒・中粒・小粒などがあります。通気性、水はけがよいのでよく多肉植物でよく用いられています。
赤玉土

明るい日陰

半日陰とも言われていて、直射日光が当たらないが日陰より明るいところをさします。また木漏れ日が当たる木影程度の日照のことを表します。日が当たる室内はガラスが1枚入っているため半日陰よりさらに暗いです。

半日陰・明るい日陰
この写真は明るい日陰の例です。
詳しい明るい日陰の様子はこちらで解説しています。
明るい日陰・半日陰とは?

アントシアニン

植物の色素のひとつで赤・青・紫などの色があります。色素本体はアントシアニジンでそれが糖と結合した配糖体がアントシアニンです。

ウイルス病

ウイルスが原因になって起こる病気のことです。まだらの模様ができたり筋が入ったりします。カビ菌などと異なりウイルスにかかった株の治療は不可能なので抜き取り処分を行います。
ウイルス病の例です。
モザイク病 ウイルス病

ウォータースペース

鉢植えで用土の表面と鉢の縁との間のスペースのことをさします。水しろともいいます。水をかけた時に水が染み込む前に鉢の外に溢れないように、通常は2~3cmのスペースを空けます。

エアプランツ

チランジア属の流通名です。空気中の成分を水分を吸収して生育する特徴があります。水やりは霧吹きで葉水で与えます。

黄変(おうへん)

本来は緑色の葉が病気や老化で黄色に変色してしまうことです。

か行の用語集

花茎(かけい)

葉をつけず、花を付ける茎のことをいいます。

活着(かっちゃく)

挿し木したり移植した植物が枯れずに根付いて成長し始めることを表します。「根付く」ことです。

鹿沼土(かぬまつち)

栃木県の鹿沼地方で採れる酸性の黄土色の土です。無菌で水はけがよいため、挿し木や鉢植え用、多肉植物にもよく用いられます。
鹿沼土

カリ(カリウム)

カリウムとも言われ窒素・リン酸・カリの肥料の三要素の一つです。株を丈夫にしたり、根の発育を促す効果があります。
肥料

カルス

切り口をおおう癒傷組織のことです。挿し穂の切り口や剪定した枝の切り口などに形成されます。多肉植物の栽培ではこの仕組みがよく利用され、葉挿しではもいだ部分から、カット苗ではカットした部分から新しい根が成長します。

灌水(かんすい)

じょうろやホースなどを使って植物に水をかけることで、通常の「水やり」のことをいいます。

寒冷紗(かんれいしゃ)

織り目の荒い薄い布にのり付けしたものです。園芸では植物や温室を覆って遮光や防寒・防風・防虫などの目的に使います。ポリエチレン製や綿製・麻など、素材が様々あります。

気根(きこん)

地上にある茎や幹から空気中に伸び出す根のことです。植物の体を支えたり、地中に届いて養分や水分を吸収したり、ものとくっついたりするなど様々な働きがあります。気根が出やすい種類と出にくい種類があります。

休眠(きゅうみん)

低温や乾燥など植物が育つのに適さない環境を耐え抜くために生育を一時的に停止することです。落葉や葉を落とし球根や種だけを残す状態は暑さや寒さによって枯死することをふせぐための機能です。

休眠期

グランドカバープランツ

地面を覆う植物の総称です。茎や枝横に伸ばして地面や壁面を匍匐(ほふく)します。セダム属の多肉植物はグランドカバーによく用いられます。

群生(ぐんせい)

一箇所に群がるようにたくさんの株が集まっていることです。始めは1つだった苗も時間の経過で成長し複数の枝などが出て群生します。

形成層(けいせいそう)

茎屋根が肥大し成長の元となる分裂組織のことで、新しい細胞を作り出しています。外側から順に、樹皮、師管(葉からの養分の通路)、形成層、道管(根からの水や養分の通路)、木質部となります。

原産地(げんさんち)

植物が自然の状態でもともと生育していた場所のことをいいます。

原種(げんしゅ)

品種改良される前の野生の種類のことをいいます。

光合成(こうごうせい)

主に葉にある葉緑素で日光を受けて生育に必要な栄養分を作り出すことをいいます。光エネルギーを用いて二酸化炭素と水からデンプンや糖など有機化合物を作り出します。

腰水(こしみず)

水やりの方法の一つです。植え付けた鉢の土を水を張ったバケツなどの中に起き、鉢底から水を吸わせる方法のことをいいます。多肉植物を種から栽培する場合(実生)によく用いられます。ただし通常の栽培で腰水をを続けると水分が過剰になりに腐れを起こすので注意が必要です。
ペットボトル容器とプラスチック鉢で腰水を行っている例です。
腰水のやり方
詳しくは以下のページで解説しています。
多肉植物の腰水(こしみず)とは?

仔吹き(こぶき)

主に親株の根元に新芽が出ることをいいます。

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さ行の用語集

最低越冬温度

多肉植物の冬越しでこの温度までなら枯死しない(枯れて死なない)という最低ラインの温度のことをいいます。多肉植物では耐寒性がないものが多く、冬は最低越冬温度を守る必要があります。ただこればぎりぎり枯れないラインのことで、実際に生育を良くするにはもう少し余裕を見たほうがよいです。

サボテン

サボテン科の植物の総称です。サボテンは多肉植物に含まれる多肉植物のひとつです。つまりサボテンのほうが狭い言葉で、サボテンは多肉植物の一部です。多肉植物との違いは、トゲの付け根に細かい綿毛(刺座)があることです。サボテンの棘を無理矢理とると綿毛(刺座)がいっしょにとれてしまいます。一方ユーフォルビアやフェルニア、スタペリアのような多肉植物は棘があっても刺座がありません。

挿し木(さしき)

切り取った枝や葉などを用土にさせて新しく個体を成長させる繁殖方法のことをいいます。

挿し穂(さしほ)

挿し木に使う枝や茎のことをいいます。

殺菌剤(さっきんざい)

植物の病気を予防、または治療する薬のことをいいます。逆に虫を殺す薬のことを殺虫剤といいます。

殺虫剤(さっちゅうざい)

害虫を駆除するための薬剤です。

刺座(しざ)

サボテンの茎にある棘や綿毛が密集した部分のことをさします。刺座があるかどうかで、サボテンか、その他の多肉植物かを見分けます。

下葉(したば)

茎の下の方についている葉のことです。下の方の葉は古い葉ですから、成長の過程で古くなって落ちることはある程度正常です。しかし下葉がたくさん枯れるようであれば、根詰まりなどのトラブルが考えられます。

遮光(しゃこう)

寒冷紗などを用いて植物に当たる日光を遮ることをいいます。多肉植物の栽培では日光を好むと好まないものによって、遮光して光の量を減らし、日陰を好む植物に適した環境を作ります。また夏に温度のあがりすぎや葉焼けを予防するために行うこともあります。
リトープス実生の置き場所

浸透移行性(しんとういこうせい)

農薬の用語で、植物に散布したり根元に施した薬剤が植物体内に染み込んで、植物のからだ全体に染み渡っていく性質のことです。植物全体に薬剤をかけなくても体の隅々まで殺虫殺菌効果が得られるのが特長です。

素焼き鉢(すやきばち)

釉薬(ゆうやく)をかけずに700℃程度の低温で焼いて作った植木鉢のことです。多孔質で通気性に優れる反面、土が乾きすぎる、気化熱の効果で鉢が冷えてしまう、植物が病気に侵された場合、多孔質の穴に病気が入り込んでしまい鉢を使い回すことができない、などのデメリットもあります。

成長点(せいちょうてん)

茎や根の頂部にある細胞の分裂組織のことです。成長点では盛んに細胞分裂が行われ、少し離れたところで細胞の伸張や分化が行われます。成長点は不定芽や不定根にも存在します。

石化(せっか)

成長点が植物体の各所に発生し、コブ状に成長することをいいます。

綴化(せっか、てっか)

茎が異常に幅広く帯状に変形する現象のことをいいます。茎の先端にある成長点が扇のような形になります。分裂組織が遺伝的な要因で増加したり、虫の食害などによって横に並ぶことで起こります。

施肥(せひ)

肥料を与えることをいいます。

走出枝(そうしゅつし)

横に地面を這うように伸びた茎のことをいいます。匍匐(ほふく)枝、ランナーともいいます。

た行の用語集

耐寒性(たいかんせい)

植物が寒さや低温に耐えられる性質のことをいいます。氷温(-1℃~-2℃)植物体が凍る寸前の温度を境に、寒害を受ける物と受けないものに分けられる。氷温に耐えられるものを耐寒性が強いという。多肉植物は通常の植物と比較しほぼ耐寒性がありませんが、多肉植物の中で耐寒性が強いもの、弱いものという表し方で使われます。多肉植物の中で耐寒性が強いものはおおよそ1℃以下に耐えられる場合です。耐寒性が弱いものは3℃~5℃、8℃以上を耐寒性がないと表す場合が多いようです。

耐暑性(たいしょせい)

植物が暑さや高温に耐えられる性質のことをいいます。一般的には夜、温度が25℃以上を1ヶ月以上耐えられる植物を耐暑性が強いといいます。耐寒性と同じで、多肉植物の中で耐暑性が強いもの、弱いものという表し方でよく使われます。多肉植物で耐暑性が強いのは主に30℃以上に耐えられる場合です。

駄温鉢(だおんばち)

鉢の縁に釉薬をかけ1000℃の素焼き鉢より少し高温で焼いて作った植木鉢のことをいいます。素焼き鉢よりやや丈夫で穴が小さく排水性もやや抑えられています。

多肉植物(たにくしょくぶつ)

極度の乾燥に耐えられるよう、茎や葉に水を蓄えられるように進化した植物の総称です。気孔が通常の植物の50分の1程度と少ない、葉が肥厚している、あるいは棘状になっている、などの特徴を持ちます。また、通常の植物と異なりベンケイソウ型代謝(CAM植物・光合成の仕組み)の植物が多いです。

地下茎(ちかけい)

地中にある茎のことで養分を蓄えた茎のことを指します。球茎・鱗茎・塊茎などがあり「根」とは異なります。根との違いは葉をつける節があることです。

展着剤(てんちゃくざい)

殺菌剤や殺虫剤などを水に溶かす時に使う補助剤のことです。多肉植物では葉に白い粉が付いていて農薬をかけてもはじいてしまう場合があります。展着剤を使うことでそのような葉に薬をつきやすくすることができます。また均一に薬剤を溶かす作用もあります。

展着剤

徒長(とちょう)

通常より茎や枝が長く伸びることをいいます。徒長すると株が軟弱になり病害虫への抵抗性が落ちます。原因は水のやり過ぎ、日光不足、窒素肥料の多すぎなどで、多肉植物ではかなり問題になります。葉と葉の間が伸びることで見た目も悪くなり、株も軟弱になるため、多肉植物の栽培では徒長させないことが大きな栽培ポイントになります。

写真は徒長した株の例です。
真夏に徒長気味

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な行の用語集

ナーセリー

花や苗の生産・販売をするところをいいます。

根詰まり(ねづまり)

鉢植えで根が繁殖しすぎて植木鉢内がいっぱいになってしまうことをいいます。根詰まりを起こすと、根が水分を吸収できず、枯れるなど成長障害を起こしがちです。植え替えや株分けで解消することができます。
植え替えの方法は以下で解説しています。
多肉植物の植え替え方法

根鉢(ねばち)

植物を鉢から抜いたり庭から堀上げた時に出てくる、根と土が一塊になった部分のことです。

は行の用語集

ハイドロカルチャー

水耕栽培のことです。土の代わりに粘土で焼いて作った発泡連石などを使って植物を水耕栽培する方法です。

ハイブリッド

異なる種を掛け合わせて作った交雑種や品種のことをいいます。

葉変わり(はがわり)

茎や枝の成長点に起こった突然変異によって、ある枝の葉だけが普通の葉とは違う形や色になってしまうことを指します。

葉挿し(はざし)

葉を挿し穂に使う繁殖方法。1枚の葉から親株と同じ形質を持つ子株を作ることができます。多肉植物でおなじみの繁殖方法です。
グラプトペタルム属の葉挿しの写真です。
葉挿し
詳しい葉挿しのやり方については以下で解説しています。
多肉植物の葉挿し(はざし)の方法と詳しい育て方

鉢上げ(はちあげ)

苗床から鉢に移植すること、または庭植えの植物を鉢に移植することをさします。また種まきなどで一時的な種まき用土・ポットで栽培していたものが無事成長し、親株と同じ鉢・土で植え替えることも含みます。

葉水(はみず)

じょうろや霧吹きなどを作って葉に直接水をかけることをいいます。植物の乾燥を防いだり、汚れを落としたり、温度を下げたりする目的のほか、葉ダニを予防する効果もあります。多肉植物では休眠期に水をやらない間、乾燥が気になる際に行う場合が多いです。葉水する場合は、株の真ん中の葉に水が溜まらないように注意しましょう。

葉焼け(はやけ)

葉に強い直射日光が当たり、やけどしたような状態になることで、ひどいと枯れてしまうこともあります。直射日光に慣れていない株を急に戸外に出した際や、もともと強い日差しに弱い種類を日に当てた時に起こります。徐々に慣らすか寒冷紗などで日除けをすることで防ぐことができます。
葉やけの例です。
葉焼け
詳しくは以下のページで解説しています。
葉が焦げた?多肉植物の葉焼けとは?

半日陰(はんひかげ)

半日陰は明るい日陰とも言われていて、直射日光が当たらないが明るいところをさします。また木漏れ日が当たる木影程度の日照のことを表します。50%の遮光ネットをかけた場合も半日陰と同じです。日が当たる室内はガラスが1枚入っているため半日陰よりさらに暗いです。

この写真は半日陰と日なたの比較です。
半日陰
詳しい半日陰の様子はこちらで解説しています。
半日陰とは?

品種(ひんしゅ)

園芸品種、栽培品種のことを指します。品種が異なることで2つの植物を別の種類として識別することができます。

斑入り(ふいり)

斑とは葉や花びら、茎、幹に本来と異なる色が出ることをいいます。通常白や黄色などが斑として認識されます。斑が出ている植物を斑入りといいます。多肉植物では語尾に錦と付いている場合が多いです。例)胡蝶の舞錦(斑入りの胡蝶の舞)

覆輪(ふくりん)

葉のふちに斑が入ることをいいます。

不定芽(ふていが)

何らかの理由で葉や根の一部など、本来「芽」が生じないところで出る芽の総称のことです。

不定根(ふていこん)

根以外の部分(茎など)から出てる根のことです。茎からヒゲのように出てくる場合があります。

覆土(ふくど)

覆土は種を蒔くときに種子の上に土をかぶせることです。種子には嫌光性(暗い所で発芽する)のものと好光性(明るい所で発芽する)ものがあります。それによって土をかぶせる量を調節します。

ま行の用語集

窓(まど)

葉先の半透明な部分のことです。リトープスやハオルシアによくみられ、日光を取り入れるために発達しました。

みじん

1ミリ以下のふるいを通り抜ける細かい土のことをいいます。みじんは排水不良を起こしやすいので植物を育てる場合は必ずをふるいにかけて取り除いておきます。
写真のように土袋の下などに溜まります。
みじん

実生(みしょう)

種から芽が出て成長することをいいます。種まきと全く同じ意味です。多肉植物では、葉挿しや挿し木で簡単に増やすことができますが、ウイルス病に罹った株はウイルスが移ってしまいます。実生では親株の体の細胞が遺伝しないため、ウイルス病のない株を得られるメリットがあります。※読み仮名は「じっせい」や「じっしょう」は誤りです。
アデニウムの実生 種まき

ムカゴ

葉の付け根にできる小さな球根、芽のひとつのことです。成熟すると子どもとして独立し、そこから新しい個体が成長します。例えばハートカズラはムカゴができる多肉植物のひとつです。

や行の用語集

4倍体(よんばいたい)

細胞の染色体が通常の2倍になっているものをいいます。(生殖細胞の4倍なので4倍体と言う)人為的に作られた物が多いです。花が大きくなる特性があります。

ら行の用語集

ランナー

親株からつるを伸ばして子株を作るこの「つる」のことをいいます。走出枝、匍匐茎とも呼ばれます。例えばセンペルビウムや子持ち蓮華はランナーをたくさん出して子株を殖やします。
子持ち蓮華

リン酸

ロゼット

茎の節間が詰まって葉が重なり合いながらつき、放射状にひろがった形をいいます。といっても文字では表現しにくいですが、以下のような写真のエケベリアの葉の付き方が「ロゼット状」といいます。「ロゼット」は「バラのような」という意味を表します。
エケベリア

その他
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