クラッスラ属で葉がところどころ、まだらに茶色くなってきた。原因と治し方は?
- 特にクラッスラ属がなりやすいサビ病にかかったと思われる
- サビ病はカビが原因で起こる植物の病気
- 一度なったものは治せない
- 農薬散布しか対策方法がない
クラッスラ属はサビ病にかかりやすい
左上から銀揃え、ロゲルシー、テトラゴナ、若緑
特になりやすい品種とそうでない品種があります。
罹患しやすいのは、星の王子などの星系、ジェイドタワーなどの積み上がるタイプ、火祭り、うぶ毛が生えているレモータや銀揃え、ロゲルシー、ワーテルメイエリー、その他に若緑、テトラゴナなどです。なりにくい品種は、黄金花月、金のなる木、ゴーラム、ブロウメアナ、リトルミッシーなどのようです。
サビ病にかかると大体下の方(株元)から変色部位が上がってきて、だんだん株全体に広がっていくことが多いようです。茶色く変色したところはだんだんと枯れて最後には完全に枯れてしまいます。この例の若緑は下のほうが枯れて先の緑の部分が倒れてしまっています。
サビ病は予防するしかない
サビ病の面倒なところは、一度なってしまったら治すのが難しいという点です。ごく初期ならカビによる病気を防ぐ農薬をかけることで治すこともできますが、株全体に及んでしまうと抜き取るしかなくなります。あるいはもし可能なら健康なところをさし芽にして復活させるか・・・
またもう一つ困る点があり農薬を大量に何度もかけないと予防が難しい点です。1ヶ月に1回ペースで発生しやすい3月~9月に丁寧に吹きかける必要がありますが、それでも弱いものは感染してしまいます。
さらにかなり遠くまで菌が飛ぶようで、同じ棚など周辺のクラッスラ属が皆やられてしまいます。なりやすいクラッスラ属をいくつも育てている場合、それぞれ別の所に分散して予防することが大切です。
農薬での予防方法
サビ病は殺菌剤といわれている農薬をあらかじめかけておくことで、ある程度予防することができます。といっても多肉植物に適用される農薬は法律上は決まっていないので、他の植物で適用があるものを使うことになります。
さび病の適用殺菌剤
- ダコニール1000
- サプロール乳剤
- ビスダイセン水和剤
- アンビルフロアブル
- エムダイファー水和剤
- カリグリーン
- バシタック水和剤
- マネージ乳剤
ダコニール、サプロールあたりが入手しやすいのではないでしょうか。特にダコニールは適用範囲が広く色々な病気に使えます。ただ殺菌剤には予防のみできるものと、予防・治療できるものがあり、ダコニールは予防のみのタイプです。そこで注目するのが、サプロール乳剤です。サプロール乳剤は予防と治療のできる殺菌剤で、今のところサプロール乳剤を月一度程度予防散布した株はさび病の発生が見られません。