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アロエ属(Aloe)の特徴と種類・育て方

アロエ属の写真

アロエ属(Aloe)の特徴

アロエ科
育てやすさ:
生育型:春秋型
成長速度:
殖やし方:挿し穂、株分け
原産地:アフリカ、マダガスカル、ヨルダン、アラビア半島、インド洋など


※育てやすさ(4段階評価)
◎育てやすい–〇普通–△やや難しい–×難しい

※成長速度(4段階評価)
◎早い–〇普通–△遅い–×とても遅い

アロエ属はこんな植物
一言でいうと:アロエと聞くと体に良い印象が多いのではないか。実際、美容(化粧品など)や健康のために薬用植物としても栽培される。日本では木立アロエ(キダチアロエ)が有名だが、実は数センチから10メートルを越すもの、地を這うものや上にドンドン伸びるものなど色々な種類がある。原産地はアフリカ南部、アラビア半島、マダガスカル島などに分布する。アロエ属は大きなグループで、原種(自生している種)だけでも300種類見つかっている。丈夫で栽培しやすく葉の模様が見事で花もきれいなものが多く、多肉植物好きでなくても栽培していることも多い。

特徴:アロエは同じくアロエ科であるガステリア属やアストロロバ属、ハオルシア属と近縁の関係がある。見た目や名前はアガベと似ているが、アガベはリュウゼツラン科の植物なので系統的には遠い。棘がある種類もあるのでサボテンのように思われがちだが、アロエはサボテンではない。葉の模様や形からでもじゅうぶん鑑賞価値があるが、冬に咲く花もきれいで人気がある。

育て方:多肉植物の中では栽培しやすいグループ。夏の「風通し」と冬の「霜対策」を押さえれば比較的簡単に育てられる。アフリカなど暖かい地域が原産のアロエ属は、暑さと乾燥に強く日本では夏に主に生育する「夏型」として育てる。いっぽう耐寒性も0~5℃程度と比較的強く、温暖地なら冬でも外で育てられる。日本の高温多湿の夏には弱いので風通しを良くするなどの工夫も必要。また寒さに弱い種類は、0℃以下になる場合、室内に取り込むものもある。また乾燥地に自生する植物なので雨ざらしや水のやりすぎには充分に注意したい。

年間栽培カレンダー

アロエ属の「生育期」は春~秋(夏を中心とする)を指す。具体的には4月~9月頃。
おおむね、春は3~5月、夏は6~9月、秋は10~11月、冬は12~2月をさす。

水やり 4~5月の生育期は週に1回、鉢底から流れ出るまで与える
6~7月の梅雨時は10日に1回程度にやや控える(土がカラカラになるまで待ってから水やりする)
8~10月の生育期は週に1回程度、鉢底から流れ出るまで与える
11月から10日に1回程度に
12月からは休眠期に入り月1回程度に
1~2月は1度も与えない(断水)※しかし小型品種は月1回、鉢の半分くらいまで与える
3月から2週間に1回程度に増やす
置き場所 年間を通して雨の当たらない風通しがよい所が望ましい
3~5月は屋外の日なたに置く
6~9月は戸外で遮光するか明るい日陰に置く
10~11月は屋外の日なたに
12~2月は基本屋外の日なただが、3℃を下回る場合は室内か温室に取り込む
※キダチアロエは強健種なので断水すると0℃まで耐えられる。また小型種、白い粉が吹く種類は弱いため、遮光やこまめな水やりが必要。
植え替え 生育期の4~9月に可能だが、特に4~5月が適期
殖やす 生育期の4~9月に可能だが、特に4~5月が適期。挿し木、株分け、実生(種まき)が可能だが葉挿しはできない。挿し木や株分けは4~5月の春が一番よい。種まきは9月ごろ(初秋)が一番よい
肥料 4~6月、9~10月に液肥を10日に1回程度与えるか、固形肥料を月に1回与える
開花 12~3月の冬の時期に黄色や白の花を咲かせる

主な種類名

木立アロエ (コダチアロエ) : Aloe arborescens
綾錦 (アヤニシキ) : Aloe aristata
鬼切丸 (オニキリマル) : Aloe marlothii
ベラ : Aloe vera
不夜城 (フヤジョウ) : Aloe nobilis
千代田錦 (チヨダニシキ) : Aloe variegata variegata
ブラックゼム : Aloe ‘Black Gem’
帝王錦 (テイオウニシキ) : Aloe humilis
デルトイデオドンタ : Aloe deltoideodonta
ドラキュラズブラッド : Aloe ‘Dracula’s Blood’
ネリー : Aloe longistyla ‘Neli’
スノーフレーク: Aloe rauhii ‘Snow Flake’
プリカティリス : Aloe plicatilis
蛍の光 (ホタルノヒカリ) : Aloe nobilis var.
ポリフィラ : Aloe polyphylla
リネアータ : Aloe lineata

育て方のポイント

アロエは種類によって栽培難易度が様々、普及している木立アロエは丈夫で育てやすい。それ以外の品種(特に粉が吹くものや小型のもの)は耐寒性が弱かったり、夏に遮光しないと日焼けしてしまうなど、少し栽培が難しいものがある。一般的にアロエは5℃以下になるのと生育をやめて休眠する。

水やり

◆4~5月の生育期は週に1回程度、1回当たりの量は鉢底から流れ出るまで与える。
◆6~7月の梅雨時は雨ざらしを避け、10日に1回程度にやや控える。機械的に10日に1回ではなく、土がカラカラになるまで待ってから水やりする。
◆8~10月も生育期なので週に1回程度、鉢底から流れ出るまで与える。
◆11月から気温が下がり休眠期に近づくため、10日に1回程度に減らす。1回あたりの量は変わらない。
◆12月からは休眠期に入り月1回程度に控える、量も土が軽く湿るくらいにとどめる。
◆1~2月は断水し、月に1度も与えない。ただ小型品種は水不足に弱いので月1回、鉢の半分くらいまで与える。
◆3月からは暖かくなるため、2週間に1回程度に増やす。

置き場

基本的に、年間を通して雨の当たらない、風通しがよい所が望ましい。
◆3~5月は生育期のため、屋外の日なたに置く。
◆6~9月は生育期だが日差しが強く葉焼けのおそれがある。そのため遮光するか明るい日陰に置く。小型種や白い粉が吹く品種は強光に弱いので早いうち(5月頃)から遮光する。
◆10~11月は屋外の日なたに。
◆12~2月は基本屋外の日なたに置くが、3℃を下回る場合は室内か温室に取り込む。キダチアロエやアロエベラは強健種なので断水すると0℃まで耐えられる。しかし外に置いたままにする場合、できれば不織布のシートなどで全体を覆って寒風が直接当たるのを避けてやったほうがよい。
◆小型種や白い粉を吹く品種、高山性の品種(原産地が高山のもの)は耐寒性が弱く強い日差し(戸外の直射日光)にも弱いので、通年室内で育てたほうがよい。

耐暑性と最高気温・夏越しの方法

◆耐暑性は強い。福岡県実測38℃の気温でも屋外で栽培可能。典型的な夏型の多肉植物で、他の多肉植物と比べると暑さに強く夏にも休眠せず生育を続ける。ただ日本の夏は蒸し暑さがあり、多湿にはやや弱い。また種類によって強さが異なり育て方も異なる。日本で普及していて露地植えされていることも多いキダチアロエやアロエベラなどは強く、戸外で春と同じように水をたっぷり与えて栽培できる。

◆しかし高山性の品種や斑入り種、小型種、白い粉が出るタイプは暑さ寒さに弱いので温室や室内栽培したほうがよい。また強健種でも直射日光が強すぎて葉焼け(やけど)することがあるので、きれいに育てたい場合は遮光して育てたほうがよい。

越冬最低温度と冬越し方法

◆耐寒性は弱い。アロエは寒さに弱い植物で、低温になると生育が鈍くなり5℃以下になると休眠してしまう。最低越冬温度は3℃程度だができれば5℃以上を保ちたい。5℃を下回る時期は室内の窓辺か温室に取り込む。暖房機能がないビニール温室はほとんど気温と同じ温度まで下がってしまうので保温には向かない。

◆キダチアロエなど一部は強健なので0℃まで大丈夫だが、それでも不織布のシートで覆うなど、寒風対策はしたほうがよい。冬の間は生育が鈍るので土が乾かず、ほとんど水やりがいらない。

殖やし方

アロエ属は挿し木(挿し芽)、種まき(実生)、株分けで殖やせる。アロエは葉挿しはできない。

挿し芽(挿し木)の方法:

挿し木は生育期の4月~9月にできる。一年の中で一番繁殖に向いているのは4~5月頃なのでできれば春に行いたい。挿し木は、葉を数枚つけて茎を切り取り切り口を数日乾かす。そして乾いた用土に挿し1週間ほどしてから水やりを始める。根が出るまで土を軽く湿らせた状態を保ち、2~3週間は半日陰(明るい日なた)か室内で管理する。

株分けの方法:

アロエは地下からランナーが出たり、株元からたくさん子吹きするものが多く子株を切り取って簡単にふやせる。時期は挿し木と同じく生育期の4月~9月にできる。そのうち一番最適なのは4~5月頃なのでできれば春に行いたい。子株が出てきたら5~6cmくらいになるまで待つ。その後切り取り土に植え付け発根を待つ。

種まきの方法:

アロエは種まきからも殖やせる。種まき(実生)をする場合、時期は秋まき(9~10月頃)が一番よい。アロエ全般の発芽率はあまりよくない。交配する場合は下の方についた花が受粉しやすい。近縁なのでガステリアとの交配も可能。

植え替え:

◆アロエは繁殖力が旺盛なものが多いので、鉢植えしていると鉢の中が根で一杯になってしまう。これを根詰まりという。そのため1~2年に1回植え替えが必要になる。
◆植え替えは生育期の4~9月が適期だが、一番よいのは春の4~5月頃。鉢から株を抜き取り底の方の土と周りの土を三分の一ほど落とす。そして一回り大きい鉢に植え替える。植え替えは根に負荷がかかるので、水やりは4~5日後から開始する。

土と鉢

◆アロエは数センチのものから数メートルになるものまで、大きさがさまざまある。大きなものは地植えが必要になるが、小さなものは鉢でも十分に成長する。しかし鉢植えより地植えのほうが生育がよい。

◆土を選ぶときのポイントは水はけ(排水性)がよいこと、肥料分があまり含まれていないもの、粒が細かすぎないもの。粒が細かすぎると通気性が悪くなってしまう。また普通の園芸用の土は腐葉土や肥料分が多く、水はけが悪いので使わないほうがよい。多肉植物用の土が手っ取り早い。どうしても多肉植物に適した土が手に入らないときは、普通の園芸用土にパーライトや赤玉土や軽石をたくさんいれて作ることも可能。

◆ブレンド例
自分で土を作る場合は、1~2種類ではなく4~5種類以上の色々な土を入れることが大切。
(例1)ピートモス4:ボラ土5:赤玉土4
(例2)ピートモス2:赤玉土2:くん炭2:パーライト1:川砂1:鹿沼土2
(例3)市販の園芸用土1:ボラ土か赤玉土2:くん炭2

肥料

普通の植物と違い、それほどたくさんの肥料はなくてもよい。極端な話、肥料なしでも育つが与えると生育がよくなる。肥料を与える場合は、4~6月か9~10月に10日に1回の液肥か、月に1回固形肥料を与える。肥料は種類によって効果が出る速さや期間が異なる。液肥はすぐに効果が出るが、鉢底から流れて効果が続く期間が短い。一方、有機肥料や緩効性固形肥料は水やりを繰り返すことで溶け出して徐々に効果がでる。水やり回数が少ないアロエなどの多肉植物は、液肥のほうが使いやすいかもしれない。固形肥料は元肥として土に混ぜ込んでおくのもあり。

(例1)ハイポネックス1000~2000倍など
(例2)有機肥料を月1回、マグアンプを月1回など

開花

◆アロエはアロエは赤、黄色、白などの花が咲き、花も楽しめる品種だが、咲くまでには色々な条件が揃わないといけない。まずアロエは長く栽培していないと花が咲かない。種類によって異なるが、一番身近な木立アロエは2~3年の栽培では花が咲かない。3年以上育てて茎の太さが2cm以上、草丈は30cm以上になる必要がある。キダチアロエの場合は8~9月に花芽がつき、12~3月頃に花が咲く。

◆花を咲かせるためには、肥料をしっかり与え日当たりのよいところで育て、株を充実させる必要がある。子株がたくさん付くと栄養が取られてしまうので、植え替え時期に子株を切り取る株分けをすることが大切になる。

◆アロエは花が咲いたら、株が死んでしまうタイプではないので、花芽をすぐに切り取る必要は無い。しかし株を弱らせてしまうので、種をとらない場合は、花芽を切り取ったり花がらを摘んだりする。

病害虫

◆6月から9月頃にかけてはカビが原因の病気になりやすいので、まめに観察する。黒い斑点ができる黒星病や、葉が茶色になるさび病などを発見したら、その部位は切り取って株全体にベンレートなどの殺菌剤を撒く。

◆梅雨時は病気ではないものの、根腐れを起こしやすい。そして夏には直射日光の強すぎが原因で起こる葉焼けをしやすいので、高温多湿や強い直射日光が当たるところでは遮光する。

◆害虫はカイガラムシが付きやすい、また暑い時期はアザミウマが発生することがある。春先にアブラムシが付くこともある。害虫対策は、虫がつきやすい時期の前にベニカやオルトランなどの殺虫剤を撒いておくとよい。

育て方のコツ

  • 花がなかなか咲かない→株に栄養が行き渡り、年数が経ち株が充実しないと花が咲かないので、気長に待つ必要がある。
  • 葉の色が紫~赤茶色になった→アロエは寒さに弱く、5℃以下にさらすと葉が変色してしまう。葉の色をよく保つには、冬に温室か室内に取り込んだほうがよい。

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