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エリオシケ属(ネオポルテリア)の種類と育て方

エリオシケ(ネオポルテリア)属の写真

白翁玉白翁玉(ハクオウギョク)
白翁玉 Eriosyce senilis (2)白翁玉 白翁玉 Eriosyce senilis (2)白翁玉 エリオシケ CurvispinusCurvispinus
エリオシケ 混乱玉混乱玉 エリオシケ 黒冠丸(コクカンマル)黒冠丸(コクカンマル) エリオシケ 五百津玉(イオツギョク)、極光丸(キョッコウマル)五百津玉(イオツギョク)、極光丸(キョッコウマル)
エリオシケ 豹頭(ヒョウトウ)

2段目以降はWikipediaより引用

エリオシケ属(Eriosyce)の特徴

サボテン科
エリオシケ(Eriosyce)
旧ネオポルテリア(Neoporteria)
生育型 夏型
育てやすさ 育てやすい
成長速度 不明
増やし方 実生(種まき)
原産地 チリ

※4段階評価
育てやすい–普通–やや難しい–難しい
成長が早い–普通–遅い–とても遅い

エリオシケはこんなサボテン
エリオシケ(ネオポルテリア)とは
エリオシケは南アフリカのチリのアンデス山脈に自生するサボテンです。今でもネオポルテリアという名前で呼ばれることが多いですが、現在ではエリオシケ属に統合されています。エリオシケはトゲが美しいですが、花も一気にたくさん咲き、華やかで見応えがあるものが多く花サボテンの扱いになることもあります。球形のサボテンですが、円筒形に長く伸びるものもあります。

他の属との比較
同じく南米に自生するサボテンには、オロヤ属の銀髯玉(ギンゼンギョク)など、マトゥカナ属(マツカナ属)の白仙玉(ハクセンギョクなど)は花サボテンのトリコセレウス連のグループです。またコピアポア属も同じく南米のサボテンですが、エリオシケはコピアポア属のように成長が遅いことはなく栽培難易度は易しいです。

種類紹介
白翁玉(ハクオウギョク)は口径7cm程度、白いトゲが生えているのが特徴です。早春に咲かせるピンク色の花はエリオシケの中では一番大きいです。銀翁玉(ギンオウギョク)は白翁玉と似ていますが、黄色や黒のトゲが混ざり花筒が短い点が異なります。混乱玉は口径8cm程度、渋い灰緑色の肌に白い毛の生えた大きな刺座が特徴です。五百津玉(イホツギョク)は直径が40cmにもなり黒褐色のトゲが特徴で、かなり大株にならないと花をつけません。暗黒王は円柱形で口径8cm程度で高さは1メートルを超えることがあります。

育て方のポイント
栽培難易度は比較的簡単なほうです。日光を好み春・秋・冬はしっかり日に当てて育てますが、夏の直射日光は強いので適度に遮光(日よけ)します。生育期は鉢土が乾いたら数日待ってから充分に与えます。通常サボテンの植え替えは生育期の3~5月頃に植え替えを行いますが、エリオシケは花付きに影響してくるので9月の秋に植え替えを行います。花をつけるためには秋の生育期にできるだけ株を充実させ、冬は水を控えるのがポイントです。冬の寒さにはそれほど強くなく、耐寒温度は3℃程度です。

育て方のコツ

  • 春・秋・冬はしっかり日に当て、夏は半日陰に
  • 生育期は鉢土が乾いてから数日待って与える
  • 耐寒温度は3℃程度なので3℃を切ったら室内に
  • 花付きをよくするために植え替えは9月に

年間栽培カレンダー

生育型 夏型
生育期 3~10月
休眠期 12~2月
緩慢な時期 7~8月
水やり
  • 4~5月は土が乾いたら数日待ってから多めに
  • 6~8月は土がしっかり乾き数日待って少なめに
  • 9~10月は土が乾いたら数日待ってから多めに
  • 11月は土がしっかり乾き数日待って少なめに
  • 12~2月は月数回程度
置き場所
  • 年間を通して雨の当たらない風通しのよい所に
  • 3~6月中旬は直射日光の当たる屋外
  • 6月下旬~9月中旬は明るい日陰(50%遮光)
  • 9月下旬~11月は直射日光のあたる屋外
  • 12~2月は雨の当たらない屋外、3℃以下の場合は日当たりの良い窓辺に
植え替え
  • 9月頃が適期(4~8月も可)
増やす
  • 4~8月に種まき
肥料
  • 植え付け時に緩効性肥料、又は4~5月頃、9月頃に月2回液肥を与える
開花
  • 早春

主な種類名

白翁玉(ハクオウギョク) Eriosyce gerocephala
銀翁玉(ギンオウギョク) Eriosyce nidus
多彩玉(タサイギョク) Eriosyce nidus var. multicolor
オクルタ Eriosyce occulta
レコンディータ Eriosyce recondita
オディエリ Eriosyce odieri
五百津玉(イオツギョク)、極光丸(キョッコウマル) Eriosyce aurata
混乱玉 Eriosyce villosa
暗黒王(アンコクオウ)暗黒玉(アンコクギョク) Eriosyce clavata
豹頭(ヒョウトウ) Eriosyce napina
黒冠丸(コクカンマル) Eriosyce paucicostata var. viridis
恋魔玉(コイマギョク) Eriosyce coimasensis
インターメディア Eriosyce intermedia

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育て方のポイント

水やり

水やりサボテンは水やりが全くいらない植物と思われがちですが、実は予想より多くの水やりをします。これはサボテンの自生地の多くは雨季があり、雨季にはまとまった雨が降りサボテンもそれを吸収するためです。しかし年間降水量は日本の10分の1以下の所がほとんどですので、普通の植物のようにたくさん与えないようにします。

サボテンの水やりの基本は、鉢が完全に乾いたら数日たってたっぷり水をやることです。大事なのは、土がカラカラに乾いたらすぐ与えるのではなく、数日待つことです。すぐ与えると過湿になってしまいます。育てている環境や苗のサイズによって水やりの量は変わるので、週何回何mlずつなどということができず株の様子をみながら与えます。

具体的な目安
4~5月は生育期で一番エリオシケが活発に生育します。そのため土が乾いたら数日待ってから多めに与えます。一転して6月は梅雨時なので土がしっかり乾いたのを確認してから数日後に春より少なめに与えます。7~8月は生育が鈍くなる(半休眠)ため量も回数も春より少なめにします。秋の生育期なので9~10月は土が乾いたら数日待ってから多めに、春ぐらい与えます。11月以降は休眠に向けて回数も量も減らし、12~2月は月数回程度少量にとどめます。

暑い時期は涼しい夕方に、寒くなってきたら朝~午前中に与えるようにします。

置き場

置き場
1年間を通して雨の当たらない風通しのよい所に置きましょう。

原生地は雨が少ないので日本では雨よけ(簡易ビニール温室など)は必須です。日光を好むため、春・秋・冬はしっかり日なたで育てますが、夏のみ50%遮光ネットを張るか半日陰に置きます。また風通しも大切で、常に風が吹いている所に置くのがベストです。また鉢は直接コンクリートの上におかず、台などに乗せるようにします。

寒さにはあまり強くないため(耐寒温度3℃まで)、3℃を切ったら室内に取り込みます。また簡易ビニール温室などで育てる場合は、夏は特に風通しに気をつけ、温度が上がりすぎないよう窓を全開にします。

具体的な目安
3~6月中旬は直射日光の当たる屋外に置きましょう。梅雨が明ける6月下旬から日差しの強い7~9月中旬は明るい日陰(50%遮光)に置きます。遮光ネットがない場合は半日陰に移動させます。9月下旬~11月は直射日光のあたる屋外に置き、しっかり光合成させます。この時期の株の充実が冬、そして春の開花に重要です。12~2月は雨の当たらない屋外ですが、3℃以下になる場合は日当たりの良い窓辺に取り込みましょう。

耐暑性と最高気温・夏越しの方法

夏越しサボテンは夏型で20~35℃でよく生育します。そのため耐暑性は強いと考えがちですが、自生地では昼は暑い一方夜は15℃など冷え込むため、日本の高温多湿の環境は苦手です。特に熱帯夜が苦手で、一日中暑いことから生育が鈍り、春や秋より生育が悪くなります。

温度差が大切
そこで春と秋に簡易ビニール温室で温度を上げ、夜間気温が下がるのを利用して春と秋に生育を旺盛にさせます。そのため夏は半分休眠させ休ませるのが一般的です。サボテンをうまく育てるには昼夜の気温差が大きいことが大切で、昼間は30~40℃まであげ、夜間は15℃程度に下げるのが理想です。

遮光ネット
暑さを和らげるには、遮光ネットが効果的です。遮光ネットは強すぎる日差しを弱める効果のほか、簡易ビニール温室などの環境の温度を下げる効果もあります。近年の夏越しには必須のアイテムです。ただし遮光ネットを使っても気温(日陰の温度)以下に下げることはできません。

越冬最低温度と冬越し方法

冬越し耐寒性は弱いほうです。最低越冬温度は3℃程度とされており、3℃を切ったら室内に入れることが推奨されます。特に寒冷地では毎日3℃を下回るため、数ヶ月室内に入れざるを得ません。

冬場は寒さで休眠しているので水をたくさん与えたり、株をいじったり(植え替え作業など)しないようにします。水やりを減らすと(水を切ると)耐寒性が上がります。

室内ではできるだけ暖かすぎず日光の当たる窓辺に置くようにします。半日は日が当たらないと徒長を引き起こします。また花芽を付けるためにもこの時期、適度な寒さと日光に当て、水分を少なめにすることが大切です。

簡易ビニール温室は雪や冷たい雨をよける効果はありますが、保温効果はほぼなく、夜間に外気温と同じに下がってしまいます。

増やし方(種まき)

殖やし方
エリオシケ(ネオポルテリア)は種まきで殖やすことができます。

種まきは年中できるわけでは無く、高い気温が保てる5~8月の間に行います。一般的には5月下旬から6月中旬までにタネをまいて発芽させ、暖かいうちによく生育させて冬を迎えます。

種まきは水やりや置き場所の管理などがやや面倒なので中上級者向けなのですが、土には新品で清潔なものを使い、肥料などを入れないようにします。上からジョウロで水やりすると種や発芽した芽が流れてしまうので、しばらくは底面吸水(腰水)で管理します。発芽したての芽は直射日光に弱いので夏はもちろん秋も半日陰に置くか遮光します。

サボテンの種まきについては別ページで解説しています。
サボテンの種まき方法

植え替え

エリオシケ(ネオポルテリア)にとっても植え替え作業はとても大切です。

ずっと一つの鉢に植え続けていると鉢が小さくなるほか、土が硬く劣化し根詰まり(鉢内が根で一杯になる)も起こしています。植え替えでは鉢を一回り大きくしたり、劣化した土を新しいものに替えたり、根の整理をして根詰まりを解消させる、根の健康状態をみるといった効果があります。

エリオシケ(ネオポルテリア)は開花の前後に植え替えを行うと翌年の花付きが悪くなることがあるので、1年に1回程度9月の秋に植え替えます。一応4~7月も可能です。休眠期(12~2月)は根を切ると成長せず枯れてしまう恐れがあるので、植え替え作業は行いません。

植え替え手順
土が湿っていると根を整理するとき根を余計に切ってしまうので、水やり後ではなく数日乾燥させてから作業します。鉢から株を抜き出しますが、抜けにくい場合は鉢を揉んだり軽く叩いたりします。革の手袋をするかキッチンペーパーをたたんだもので株を掴んで手にけがをしないようにします。

土を丁寧に落とし、傷んだ根や枯れた根を整理し、鉢底で回っている根などは切り捨てます。根を切った場合は数日乾燥させてから一回り大きな鉢に植えます。土は清潔なものを使いましょう。植え替え後数日経ってから水をやり、2週間程度は半日陰で管理します。

土と鉢

土エリオシケ(ネオポルテリア)を健康に育てるためには土・鉢選びが大切です。

土は水はけがよく通気性があり、適度に保水力があり清潔なものが望ましいです。水はけは水をやったときに下からよく抜けることで、通気性とは土に小さな隙間があり空気が通ることです。保水力と排水性は相反するようですが実は異なり、与えた水が適度に土に残ることです。いくらサボテンでも与えた水が全部下に流れ出てしまえば、吸水する暇がありません。

また清潔というのは、菌やかび病、害虫の卵などが入っていないものをいいます。古い土を使い回す場合は良く殺菌してから使いましょう。土を使う前はみじんと呼ばれる粉状の土を取り除きます。みじんがあると通気性が悪くサボテンによくありません。

といっても土選びは難しいものではなく、通常売られているサボテン・多肉植物の土を買ってきて使えば問題ありません。ただ肥料の配合の有無は確認しておきましょう。別ページで市販されている土の比較レビューを掲載しているので、よろしければ参考にしてみてください。

配合する場合
市販品ではなく自分で土はブレンドするという場合は、以下のポイントに注意しましょう。

まず、土は単用(1種類)ではなくできれば3種類以上使いましょう。土によっては酸性度(pH)が異なるものや水はけ・通気性など特性が異なるので、性質を中和することができます。

赤玉土、日向土、などをベースにピートモスや腐葉土、川砂、鹿沼土、くん炭、バーミキュライト、パーライトなどを入れます。(全部入れる必要はありません)鹿沼土は微酸性、ピートモスは酸性、くん炭は強いアルカリ性です。軽石や日向土などは水はけがよく、腐葉土やピートモスは保水性があります。

鉢の選び方
鉢は結論からいってしまうと、黒のプラスチックのものが適しています。サボテンは寒い時期、根を温めると生育がよくなるため、気化熱で冷える素焼き鉢などの陶器の鉢は避けます。またプラスチックの鉢は水の蒸発が穏やかなので、水やりの回数も少なくて済みます。また軽くて割れないというメリットもあります。

サイズはぴったり~一回り大きなものがよく、小さすぎると育たず大きすぎると土の量が多く乾きづらいため根腐れしがちです。ぴったりのサイズとは、苗を鉢に入れてみて苗と鉢の隙間に指が1~2本入る程度です。

肥料

肥料
サボテンは普通の植物や生育の早い多肉植物よりさらに生育が遅いので、たくさんの肥料は不要です。自生地の環境をみたら分かるとおり、岩場や砂礫の多い所では、たくさんの栄養分があるとは到底考えられません。

しかしそんな自生地では生態系のバランスから、微量の栄養素や微量元素がもたらされます。一方鉢植えにしているサボテンはどこからも栄養が補給されません。そのため少量の施肥が必要です。

サボテンの場合は水やりが少ないので置き肥は効きづらいです。そのため植え替え時に土に粉状の緩効性化成肥料を入れるか、生育期に液体肥料を与えます。量の目安は緩効性化成肥料なら土1Lに2~3g程度、液肥は市販品のラベルに書かれている倍率で薄めて月2回ほど1回の水やり代わりに与えます。

なお、土に肥料を混ぜ込む元肥をした株は追肥は不要です。

施肥の例
・緩効性肥料のマグアンプKを土にひとつまみいれて植え付ける。(元肥)
・液肥のハイポネックス1000~2000倍液を生育時に月1~2回、1回分の水やり代わりに与える。(追肥)
※肥料はチッソ、リン酸、カリが主成分で、マグアンプK、ハイポネックスともに入っていますが、ハイポネックスでは加えて15種類の植物に必要な微量要素を補うことができます。

サボテンを早く大きくしたいからといってたくさん肥料を与えるのは禁物です。ひょろ長く徒長してしまいますし、軟弱な株になってしまいます。

病害虫

病害虫
カイガラムシがついた場合は爪楊枝やブラシなどでこすり落とします。乾燥気味に育てるためワタ虫も付きやすいです。ついた場合はカイガラムシと同様にブラシなどで落とします。また市販されている殺虫剤を撒いておくのも一つの方法です。

病気では、水はけの悪い土を使うと根が窒息して根腐れを起こすことがあります。またフザリウム菌による赤腐れ病にも注意が必要です。カビ病が原因の病気は3~10月特に6月から夏に多く発生します。糸状菌がいる不潔な土を使い回したり、庭の植物から移されることかあるので、梅雨前~夏は定期的に殺菌剤を散布して予防します。

病気ではありませんが、急に日なたに出すと日焼け(生理障害)をすることがあります。日焼けは一種のヤケドで重症だと枯れてしまうので、すみやかに少し暗い所に移動させましょう。

エリオシケによくあるトラブル

  • 去年は花が咲いたのに翌年から咲かない・・・植え替え時期を間違ってしまったか、管理の方法が間違っています。植え替えは9月ごろに、また生育期はしっかり水をやり、冬には水を減らすことで花芽ができやすくなります。
属ごと(サボテン科)
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