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ポーチュラカリア属(Portulacaria)の特徴と種類・育て方

ポーチュラカリア属の写真

雅楽の舞雅楽の舞 銀杏木銀杏木

ポーチュラカリア属(Portulacaria)の特徴

スベリヒユ科
育てやすさ:
生育型:夏型
成長速度:
殖やし方:葉挿し× 挿し穂〇
原産地:南部アフリカ
※これまでスベリヒユ科とされてきたが最近はディディエレア科(Didierea)に分類されている。


※育てやすさ(4段階評価)
◎育てやすい–〇普通–△やや難しい–×難しい

※成長速度(4段階評価)
◎早い–〇普通–△遅い–×とても遅い

ポーチュラカリアはこんな植物
一言でいうと:丸い小さな葉だが、実は大きくなると1メートルを越しまるで木のように成長する夏型の多肉植物。もともとは南部アフリカに自生している。ポーチュラカリア属は品種数がとても少なく10種程度しかない。その中でも「銀杏木」と「雅楽の舞」が日本で出回っている。
特徴:生育はゆっくりで夏の暑さに強く寒さにとても弱い。紅葉すると丸い葉の周りがピンク色に染まりとてもかわいらしい。自生地では花が咲くが日本では咲きづらい。

育て方:日本では主に夏に生育する「夏型」として栽培する。栽培上の注意点は冬に弱いこと。月兎耳や胡蝶の舞で有名なカランコエと並んで寒さに弱く、1回でも霜が当たると枯れてしまう。そのため5℃を下回るようになったら室内に取り込んで防寒する。

年間栽培カレンダー

水やり 生育期の3~5月、9~11月は土が乾いたら7~10日に1回ほど鉢内が充分湿るくらい水をやる
6月から水やり回数を10日に1回以下にする
7~8月は月に2回程度の水やりをする
12~2月は月に1回程度(室内で育てるなら生育期と同じ量の水やり回数が必要)
置き場所 4~6月は屋外の日なたに
6~9月は日差しが強すぎるため屋外で50%遮光か明るい日陰に
10~11月は屋外の日なたに
12~2月は基本屋外の日なたに
ただ5℃以下になる間は日の当たる室内に取り込む
年間を通して雨ざらしにしない
植え替え 3~6月が適期
殖やす 3~6月頃までに挿し木(挿し芽)
肥料 ほとんどいらないが、3~6月頃に月1回2000倍の液肥を与えても良い
開花 6~10月 星形のピンク色の花が咲くが大木になってから。日本では花が咲くことは稀

主な種類名

雅楽の舞 (ガガクノマイ) : Portulacaria afra var.variegata
銀杏木 (ギンナンボク) : Portulacaria afra

育て方のポイント

水やり

南部アフリカ原産の夏型種ではあるものの、日本の夏は高温と多湿のため生育が鈍る。そのため生育期は3~6月、9~11月頃になる。生育期土が乾いたら7~10日に1回ほど鉢内が充分湿るくらい水をやる。鉢底から水が流れ出ても構わない。梅雨時は雨が多いので6月から水やり回数を10日に1回以下に減らす。そして7~8月は月に2回程度の水やりに減らす。鉢底からジャージャー水が出るほどやらないほうがよい。冬の12~2月は寒さのため休眠期になる。根が水を吸わなくなるのでほとんど水が要らなくなる。しかし全くやらないと枯れてしまう。そのため月に1回程度土の表面が濡れる程度にさらっと水やりをする。また室内で育てるなら室温が15℃以上の春秋状態となるので休眠せず、生育期と同じ量の水やり回数が必要。真夏30℃を超える時期は無理に水やりすると蒸れて腐るので暑い日が続いている間は無理にやらない。少し涼しい日を見つけて夕方に水やりする。冬外で育てている間はあまり寒くない日の朝に水をやる。ポーチュラカリアはとても寒さに弱いので、冬は室内に取り込み春秋と同じ管理をするのが安全。また多肉植物なので少しくらい葉がしわしわのふにゃふにゃになっても枯れることはない。水やりを再開すると2日くらいですっかり元に戻る。

置き場

ポーチュラカリアは南部アフリカで自生しているので基本1年を通してしっかりと日に当てる事が必要。また雨が少ない所なので日本で育てる場合は雨ざらしにしないほうがよい。そして風通しが良いことが大切。具体的には4~6月は屋外の日なたで日光をよく当てる。7~9月は日差しが強すぎるため屋外で50%遮光するか、明るい日陰に置く。明るい日陰は木陰のような所をイメージするとよい。夏の間は風通しに注意し、暑いからといって閉めきった室内に置いておくと根腐れしてしまう。外に置いておく場合は風通しについては充分よいので意識しなくてよい。(もちろんビニール温室などではビニールは常にオープンにしておく)。秋が来て10~11月は再び屋外の日なたでよく日光を当てる。12~2月は基本屋外の日なたに置く。しかし寒さに弱いので5℃を下回るようになったら室内に取り込み、窓越しに直射日光を浴びせる。室内は暖房が効いていると思うが、多肉植物を置く部屋はなるべく強い暖房はかけたくない。暖房器具はとても乾燥した空気を出すので、多肉の体の水分が失われたり、暖かすぎて徒長(ひょろひょろになる)することがある。

耐暑性と最高気温・夏越しの方法

越冬最低温度と冬越し方法

5℃。5℃を下回るようになったら室内に取り込む。1回しもに当たるだけでも溶けるように枯れてしまうので特に夜、朝早く6:00頃の気温の予報をチェックしておく。また銀杏木より雅楽の舞は一層寒さに弱いので注意。

殖やし方

ポーチュラカリアは挿し芽ができる。葉挿しはできない。時期は生育期にあたる3~6月が適期。他の季節にできないかというと全くできないわけではないが、暑さ寒さで根が出ないなどトラブルが起きやすい。

挿し芽の方法:

親株から5cmくらいの枝を切り取り、下のほうに付いている葉を落とす。そして日陰で3~4日切り口を乾かす。切り口が乾いたら乾いた用土に挿す。ポーチュラカリアは根が出るのが遅く、3週間から4週間はかかることがある。その間水をやったりせず気長に待つ。1cm程度発根したら水やりを開始する。いきなり普通の量やらず、すこしずつ増やしていく。カットした親からは脇芽が出てくる。

植え替え:

植え替えも挿し木と同じように生育期の3~6月に行う。植え替え10日以上前から水やりを控え土を乾燥させる。株を掘り出して死んでいる根などを整理し一回り大きな鉢に植え替える。毎年の植え替えは面倒だからと小さい鉢から一気に大きな鉢に植え替えてはいけない。そうすると根が張っていない鉢底に水や老廃物がたまって根腐れなどを起こしやすくなってしまう。

肥料

肥料は基本的には要らない。しかし肥料を与えると生育が良くなるのも事実。肥料をやる場合は3~6月に月1回程度2000倍の液肥(ハイポネックスなど)を与える。他の多肉植物は肥料のやりすぎはよくないが、ポーチュラカリアは多少やり過ぎてしまっても問題はない。とくに銀杏木は大きく成長する。雅楽の舞はやりすぎると葉が垂れてしまう。やり過ぎると紅葉しなくなる、葉の間隔がのびヒョロヒョロするといった副作用もある。初心者でまだ肥料をやったことがない、どれくらいか分からない、という場合は無理にやらなくてもいい。固形肥料は水やり回数が少ないポーチュラカリア、多肉植物全般に使いづらいのでもっぱら液肥を使う。

土は他の多肉植物と同じように排水性の良いものを選ぶ。市販の多肉植物の土でも良い。普通の「花や野菜の土」だと赤玉土や軽石をたくさんいれて保肥性を下げ排水性を上げる必要がある。自分でいちから作っても良い。ブレンド例は、赤玉土3:鹿沼土3:ピートモスか腐葉土2 その他、軽石・川砂・パーライトなど。1種類ではなくできれば5種類以上の土を入れるのが理想。

開花

原生地では星形のピンク色の花をたくさんつける。しかし花が咲くのは1メートルを超えるような大木になってから。また日本の環境では花が咲くことは稀。また日本で普及しているのはカット芽挿しで、挿し木から成長するポーチュラカリアは大木にはならない。

病害虫

他の多肉植物に比べあまり病害虫は心配ない。しかし庭で栽培しているとそこから病気をもらったり、虫が飛んできたりすることがある。高温多湿の時期はカイガラムシがつきやすい。チョウがアオムシの卵を産み付けたりアブラムシがついたりすることもある。その場合はベニカXファインスプレーなどの浸透移行性の殺虫剤を撒いておくとよい。病気はあまり心配ないがうどんこ病などカビ性の病気に罹ったらベンレートやオルトランなどを撒く。

育て方のコツ

  • ポーチュラカとポーチュラカリアは違うの?→生物学的に近い仲間だが、同じ属ではない。
  • 雅楽の舞がきれいなピンクにならない→寒さが足りないか、肥料や水をやりすぎているか、日光不足になっている
  • 夏型なら真夏に挿し芽や植え替えをしたり水を一杯やらないといけないのでは?→夏型は春から秋にかけて生育するという意味なので夏に生育の盛りがあるわけではない。春秋型は夏に休眠するが、夏型だと夏も生育するという意味。なので特に春から夏(3~6月)に生育の盛りを迎える。
  • 夏型なら真夏、直射日光に当てても良いのでは?→確かに原産地ではそうかもしれない。しかし日本の夏は高温に多湿が加わるので直射日光を当てると腐るように溶けてしまうことがある。

失敗してしまう人

管理人コメント

ワンポイント

  • ゆっくり成長するが、脇芽をどんどんだして小さな木のように成長する
  • 斑入り種のポーチュラカリアは秋のピンク色がきれい
  • 冬の寒さに特別弱い属なので5℃を寒くなったら真っ先に溶けてしまう、心構えを。
  • 少々水やり過ぎ、やり忘れしても枯れないので簡単に栽培できる

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