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多肉植物がかかりやすい病気と効果的な殺菌剤・対処方法

このページでは多肉植物がかかりやすい病気と効果的な農薬・対処方法を解説しています。

※このページでは、多肉植物に使える殺菌剤について記述していますが、適用外の作物への殺菌剤の使用を推奨する意図はありません。あらかじめご了承ください。(多肉植物に使う場合、観葉植物への適用がない農薬を使うと農薬取締法に抵触してしまうため、自己責任での利用となります)

かかりやすい病気の種類と症状・対処方法

うどんこ病

うどんこ病 うどんこ病出典:Wikipedia
症状 <原因はカビ>白いカビのような粉をふりかけたようになり、生育を阻害します。ひどくなると全体が白くカビで覆われ、葉が黄色~茶色くなり放置すると枯れてしまうことがあります。7~8月は繁殖が弱まりますが、雨が少なく乾燥すると発生しやすくなります。日陰で育てていると罹りやすいです。伝染性の病気で、カビの胞子が飛んで周りの植物に感染していきます。
かかりやすい属 セダムなど葉物でおこりやすいです。エケベリアなど肉厚のものには比較的かかりにくいようです。
発生時期 4~11月頃
対処方法 かかってしまった葉や茎は治らないので、切り取り処分し、葉の裏まで丁寧に散布します。ウドン粉病で枯れた葉をそのままにしておくと周囲に伝染してしまいますのでゴミ袋に入れしっかり口を縛ります。切り取り時に使ったハサミは消毒します。日当たりや風通しが悪いところで罹りやすいので、鉢の間隔をなるべくあけます。葉が茂りすぎると起こしやすいので、必要に応じて剪定を行います。できるだけ早期発見して対処することが大切です。
効果的な農薬 そのまま:ベニアXファインスプレー、ベニカマイルドスプレー
希釈する:サプロール乳剤、ベンレート水和剤、STダコニールなど
詳細ページ うどんこ病への農薬・予防と治療方法

モザイク病

ウイルス病(モザイク病) モザイク病出典:趣味の園芸
症状 <原因はウイルス>
葉の形や色がおかしくなり、まだらや斑が入ったように見え、全体的に生育が悪くなります。アブラムシやコナジラミが運んでくる伝染性の病気で、ウイルス病にかかった植物を切ったハサミから感染することもあります。
かかりやすい属
発生時期 通年
対処方法 カビ病や細菌性の病気と異なり、ウイルス病は発病すると治療はできず、効果的な薬もありません。できるだけ早く抜き取り処分し、他の鉢に移らないようにします。アブラムシが媒介しやすいので、ベニカXファインスプレーなどアブラムシを駆除できる薬をまくのが予防的に有効な方法です。
効果的な農薬 なし
詳細ページ

さび病

さび病 さび病引用:趣味の園芸
症状 <原因はカビ>
葉に橙黄色の小さい斑点ができます。ひどくなると斑点が破れて中からカビの胞子が飛び散り、葉の全体がサビのような色の胞子の塊に覆われます。伝染性の病気で、1つの植物内で伝染するタイプと、他にも飛び火するものがあります。
かかりやすい属 クラッスラの一部
発生時期 5~10月
対処方法 茶色い部分は戻らないので、早めに切り取り廃棄します。肥料がきれないように株を丈夫に育てることが大切です。多肉植物ではクラッスラの一部が非常に罹りやすく、発病してしまうと農薬があまり効果がないため、前もって予防散布することが重要になります。
効果的な農薬 そのまま:なし
希釈する:カリグリーン、サプロール乳剤、エムダイファー水和剤など
詳細ページ

軟腐病

軟腐病 軟腐病出典:趣味の園芸
症状 <原因は細菌>
地際の部分や根などがとろけたようにやわらかくなり腐敗する病気です。溶けたところは茶色くなり強い悪臭を放ちます。細菌性の病気で、梅雨時や夏の高温多湿の時期に発生することが多いです。土の中に病原菌が潜んでいるので傷口などから侵入して感染します。
かかりやすい属
発生時期 5~10月
対処方法 水はけのよい土や鉢を使って蒸れないように注意します。傷口から入り込むので植物体を傷つけないように気をつけます。
効果的な農薬 なし
詳細ページ 多肉植物の軟腐病は治療・予防できるのか?

灰色かび病

灰色カビ病 灰色カビ病出典:cyclamen.com
症状 <原因はカビ>
ボトリチス病ともいわれ、特に梅雨の時に多く発生します。葉や茎に灰色のカビのようなものが生えます。じめじめしていて高温多湿で雨や曇りの日が続くと発生しやすいです。栄養状態が悪い植物や日当たりや風通しが悪くて弱っている株に起こりやすいです。
かかりやすい属 エケベリアなど
発生時期 4~11月
対処方法 鉢を密集させないようにし、風通しがよく日当たりのよいところで栽培します。水はけが悪い土だと発生しやすくなるので、通気のよい土を使うようにします。もしカビが生えてしまったら、すぐにその部分を抜き取り、他に移さないようにします。
効果的な農薬 そのまま:ベニカXファインスプレー
希釈する:ダコニール1000、カリグリーン、ゲッター水和剤、エムダイファー水和剤、サンヨールなど
詳細ページ

苗立枯病

苗立枯病
症状 <原因はカビ>
土の中にいる病原菌が原因で起こる病気で、雨が多い、水はけが悪いなど条件が揃うと発生しやすくなります。罹りやすい品種は繰り返し起こるので土の消毒・廃棄が必要になります。水はけの良い土に植えることが予防の上で大切です。
かかりやすい属
発生時期 5~8月
対処方法 オーソサイド水和剤をタネにまぶして蒔くか、ダコニール1000を散布します。
効果的な農薬
詳細ページ

斑点病

斑点性の病気(斑点病) 斑点病出典:住友化学園芸
症状 <原因はカビ>
下葉から順に褐色の斑点ができてきます。だんだん株全体に及んでくると葉は枯れ、株が衰弱します。カビが原因で伝染する病気で、カビの胞子が風に乗って飛ばされて、周囲にも伝染させます。日当たりや風通しが悪く湿度が高い時期に起きやすいです。
かかりやすい属
発生時期 3~11月
対処方法 鉢を密に並べないようにする他、病気で枯れた葉は感染源になるので切り取って捨てます。雨の多い時期に多いので風通しを気をつけます。
効果的な農薬 ダコニール、オキシラン水和剤、ベンレート水和剤、トップジンM、
詳細ページ

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カビ病に効果的な農薬

病気の8割はカビが原因とされています。そのためカビに対応する農薬をまいておくことで、多肉植物の病気をある程度防ぐことができます。

手軽な殺菌剤

そのままスプレーできて簡易なものでは、ベニカXファインスプレー、ベニカXスプレー、オルトランスプレーなどが挙げられます。

ベニカXファインスプレー <ベニカXファインスプレー>
ベニカXファインスプレーは虫と病気に対応する殺虫殺菌剤のひとつで、クロチアニジン、フェンパロパトリン、メパニピリムを含んでいます。虫に対して予防と殺虫効果、病気に対しては予防効果があり、観葉植物(多肉植物)や花卉類、などに広く使うことができます。病気では、うどんこ病、灰色カビ病、黒星病などに効果があります。治療効果はないので、既になってしまった植物には効果がない点に注意しましょう。観葉植物への適用があります。
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GFオルトランCスプレー <GFオルトランスプレー>
GFオルトランC(オルトランスプレー)は虫と病気に対応する殺虫殺菌剤のひとつで、アセフェート・MEP・トリホリンを含みます。虫に対しては速効性と持続性があり、病気に対しては予防効果と治療効果があります。病気では、うどんこ病や黒星病に効果があります。ただし観葉植物に適用はありません。
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希釈するタイプ

希釈するタイプは薄める手間はあるものの、種類はスプレー式より多数販売されています。よく使われるものでは、STサプロール乳剤、GFベンレート、STダコニール1000、ビスダイセン水和剤などが挙げられます。

STサプロール乳剤 <STサプロール乳剤>
STサプロール乳剤はトリホリンを主成分とする殺菌剤で、カビによる病気の予防と治療の効果があります。特にうどんこ病、黒星病、さび病、白さび病、フェアリーリング病に効果があります。観葉植物への適用がないのが残念なところですが、実際には優れた効き目を発揮します。
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GFベンレート水和剤 <ベンレート水和剤>
ベンレート水和剤はベノミルを主成分とした殺菌剤で、カビ病の広範囲な種類に予防効果と治療効果があります。たとえばうどんこ病、黒星病、ごま色斑点病、白さび病、立枯病、灰星病などカビ病に広く適用があります。残念ながら観葉植物への適用はありませんが、実際には優れた効き目があります。
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ダコニール1000 <ダコニール>
ダコニール1000はTPNが主成分の殺菌剤で、広くカビが原因の病気に予防の効果があります。治療効果はありません。特に炭疽病やもち病、斑点病、その他うどんこ病、黒星病、灰色カビ病、斑点病、褐斑病、ベト病、疫病などに適した総合殺菌剤です。観葉植物も適用作物に指定されています。
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病気の原因の8割はカビ

植物の病気の原因は大きく分けて、カビ、細菌、ウイルスの3つがあります。そのうちおよそ8割がカビ(糸状菌)によるもので、うどんこ病やサビ病、黒星病などがよく知られています。

罹った場合の処置

病気の種類

植物の病気には、ウイルスによるもの、カビ(糸状菌)によるもの、細菌によるものの3つがあり、端的にいえば、ウイルス病は抜き取り処分しか方法がなく、カビと細菌によるものは薬で治すことが可能です。

※症状がひどくなればカビや細菌で起こった病気も、抜き取り処分するしかなくなります。

基本的には殺菌剤を用いる

病気に罹ってしまった場合、基本的には殺菌剤(病気を治す成分)が入っている農薬を使って発生の拡大を抑えます。何よりも早期に発見することが大切で、初期のうちに散布をしておけば、他に広がらずにすみ、発病してしまった株もその後病気が治癒し、元気に生育してくれる確率も高まります。

また殺菌剤をまいてもやられた部分は元に戻らないので、農薬をかける前にだめになってしまった葉や茎を処分し、その後農薬を散布したほうがよいです。

農薬には従来から使われている化学的成分のものもありますが、最近では天然成分でできていて有機栽培に使える農薬も販売されています。病気の種類にもよりますが、農薬をできるだけ使いたくないという場合は、天然成分の農薬を使うという方法も考えられます。

予防と治療

薬には予防できるものと予防と治療ができるものの2グループがあります

予防できる薬はあらかじめなりそうな病気を想定して、発病までに散布することで植物の体を覆って病原菌が入るのを防ぐという使い方をします。治療もできる薬は発症前または、発病後初期に散布することで、薬が植物体内に入り込み、入り込んだ病原菌を殺す働きを持ちます。

ただ薬は万能ではなく、散布すれば全部治るということはありません。どんな薬を使っても、病変部は治らずそのまま残ってしまいます。そのためできるだけ初期に発見してさらに広げないようにすることが大切です。

薬剤の選択

殺菌剤は色々な形状で販売されており、ある程度自分の栽培環境にあったタイプを選ぶことができます

たとえば既に調合済みで殺菌成分と殺虫成分が入っているスプレー剤であれば、初心者でも手軽に使うことができます。育てている多肉植物の種類が少ない場合にも便利で、希釈するタイプのように余って困る心配もありません。また既に薄められているので、原液を取り扱うより安全に使うことができます。

一方ある程度中級者で、ハウスやビニール温室などである程度の量を栽培している場合、スプレー剤ではすぐ無くなってしまいますし、自分の目的に合わせて希釈倍率を変えたり殺虫剤成分を併用したりできる、原液タイプが使いやすいこともあります。鉢数が増えてくるとどうしても病気が蔓延してしまう確率が高まるので、予防散布にも向いています。

予防散布が一般的

野菜や果物の農家では、あらかじめ病気を予防する農薬の使い方が一般的で、栽培中に数十回の農薬を定期的に散布して病気や害虫を防いでいます。

治療もできるGTベンレート水和剤やSTサプロール乳剤などの説明書には、「病気のため葉が変色してからでは、その後薬剤を散布しても元通りには戻りません。発病前あるいは発病初期に7~10日おきに数回連続して散布するのが正しい本剤の使用法です ※原文まま」と書いてあります。

実際の散布方法

詳しい解説は、散布方法のページに書いていますが、ここではざっくりと大切な点を挙げています。

  • 体調不良の時は散布は控える
  • 風の強い日は散布しない
  • 昼間直射日光が当たる時間は避けて早朝か午後に
  • 散布時は保護めがねやビニール手袋などを着用する
  • 散布液は葉からしたたり落ちる寸前が適切
  • 葉の裏まで丁寧にかける
  • 葉を汚したくない時は、土壌灌注する方法もある
  • 薄めるタイプは余ったら土壌に穴を掘って埋める

殺菌剤以外の方法

害虫被害の場合は付いてしまった全ての虫をピンセットで取り除いたり、防虫ネットを張っておき殺虫剤なしで育てることも可能ではあります。しかし病気の場合は殺菌剤以外の方法で治すことが難しいです。

例えばうどんこ病にかかった時、葉を丁寧にティッシュで拭いてもカビの胞子は植物の体に残っており、直に再発してしまいます。うどんこ病にかかった葉を全て切り落としても、新芽や植えている土壌に糸状菌がのこっていれば、そこからも再発します。対策が不完全なまま栽培しているとカビの胞子が風に乗って、別の株へと飛んで蔓延してしまうリスクも高まります。

生理障害や予防について

根腐れ、葉焼け、肥料のやり過ぎなどで、健全に生育しないことを生理障害といいますが、症状が似ているものもあり病気(カビ)と間違えてしまうこともあります。多肉植物が病気にかかったら、生理障害に該当していないかチェックする必要があります。

詳細は⇒病気と間違いやすい多肉植物の生理障害を参照ください。

日頃から観察して予防策をすることで、病気の発生を抑えられる場合があります。病害虫が起こる原因や起こりやすい条件についても解説していますので、多肉植物の栽培時はぜひチェックしてください。

詳細は⇒多肉植物の害虫や病気の予防方法を参照ください。

病害虫対策
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