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アストロロバ属(Astroloba)の特徴と種類・育て方

アストロロバ属の写真

アストロロバ コンゲスタコンゲスタ アストロロバ スピラリススピラリス アストロロバ ハリー 白亜塔白亜塔(ハリー)
アストロロバ フォリオロサ(奔竜)フォリオロサ(奔竜) アストロロバ ブルラタブルラタ アストロロバの開花ブルラタの開花
アストロロバ 星の塔(ヘレイ)星の塔(ヘレイ) アストロロバ robustarobusta

アストロロバ属(Astroloba)の特徴

アロエ科(ツルボラン科)
アストロロバ属(Astroloba)
生育型 春秋型
育てやすさ 普通
成長速度 遅い
増やし方 さし芽、株分け
原産地 南アフリカ

※4段階評価
育てやすい–普通–やや難しい–難しい
成長が早い–普通–遅い–とても遅い

アストロロバ属はこんな植物
ハオルチアに近い種
アストロロバは南アフリカに15種程度が自生していて、特徴や育て方がハオルシアととても似ています。アストロロバは乾燥地帯の草原の低木の下や岩の陰など、強い日光が当たらないところで生息しています。そのため強い光が苦手です。葉を積み重ねて塔のように上に伸びていくので「白亜塔」などの名前もついています。

育て方は?
強い光が苦手で特にハオルシアの硬葉系の栽培方法と似ていて、年中遮光した置き場で管理します。春秋型なので春秋にたっぷり水を与え、休眠する夏冬には水を極控えます。雨の当たらないところに置き、夏はできるだけ涼しく、冬は5℃を切ったら室内に取り込みます。ハオルシアが栽培できる人にはアストロロバ属も容易に育てられると思われます。

育て方のコツ

  • 強い日光が苦手なので通年日よけをする
  • 性質がハオルシアに似ており育て方もハオルシアに準じる
  • 根が極端な乾燥に弱いので休眠期でも水を少量与える
  • 冬の寒さに弱いので5℃を切ったら室内に取り込む

年間栽培カレンダー

春秋型
生育期 4~5月と9~10月
休眠期 6~8月と12~2月
緩慢な時期 3月、11月
水やり
  • 4~5月は土が乾いたら鉢土を湿らせる程度(1週間に1回程度)
  • 6~8月は土の表面濡らす程度を月に2回程度
  • 9~10月は土が乾いたら鉢底から流れる程度(1週間に1回程度)
  • 11~3月は表面を濡らす程度を月に1回程度(根をカラカラにさせない程度)
置き場所
  • 年間を通して雨の当たらない風通しのよい所で遮光して育てる
  • 4~5月は50%遮光した屋外(明るい日陰)
  • 6~8月は70%遮光した屋外に置く
  • 9~10月は50%遮光した屋外(明るい日陰)
  • 11~3月は雨の当たらない50%遮光した屋外か、5℃以下なら日当たりの良い窓辺や温室など
植え替え
  • 4~6月、10~11月頃が適期
増やす
  • 4~6月、10~11月頃に挿し木、株分け
肥料
  • 植え付け時に緩効性肥料、3~4月頃に月2回ほど液肥を与える
開花

主な種類名

白亜塔 (ハクアトウ) ・ハリー Astroloba hallii
コンゲスタ Astroloba congesta
ビクアリナタ Astroloba bicarinata
ブルラタ Astroloba bullulata
炎の塔 Astroloba bullulata ‘Earegia’
フォリオロサ Astroloba foliolosa
ムリカタ Astroloba muricata
スピラリス Astroloba spiralis
休眠期とは?
多肉植物の日本での栽培は自生地の環境と異なります。そのため日本の寒さや暑さに耐えられなくなると生育が鈍ったり成長が止まったりします。その時期のことを「休眠期」といいます。時期は種類によって異なり、夏に休眠するタイプと冬に休眠するタイプがあります。休眠期は生育が鈍るので肥料や水やりを控え、挿し木や株分けなど株へ負担をかける作業を控えます。

育て方のポイント

水やり

水やり
基本的には他の多肉植物と同じく、生育期はたっぷりの水を与え休眠期は水やりを控えますが、アストロロバの場合根の極端な乾燥を嫌うので、休眠期でもカラカラにしないようにします。

具体的な水やり
具体的には4~5月は土が乾いたら鉢土をしっかり湿らせる程度で頻度は1週間に1回程度与えます。6月からは梅雨時に入るので土が乾かないうちに水やりすると根腐れするので、乾くまで待ちましょう。7~8月は休眠するため、土の表面濡らす程度の少量を月に2回程度与えます。

9~10月は再び生育期なので、土が乾いたら鉢底から流れる程度、目安は1週間に1回程度にします。11~3月は休眠期に入るため、水を吸わなくなってきたら表面を濡らす程度を月に1回程度、根をカラカラにさせない程度に濡らすくらいにします。

水やり時の注意
寒い時期は暖かい朝~昼に水をやり、暑い時期は涼しくなる夕方に水を与えます。そうすると蒸れや凍結を予防できます。また夏・冬は水分を控えることで耐寒性・耐暑性を上げることができます。冬に室内で育てる場合は徒長防止に水を控えめにします。

置き場

置き場一般的な多肉植物は春秋は充分直射日光に当てて夏だけ遮光することが多いですが、アストロロバの場合、強い直射日光に弱いので一年中遮光が必要になります。また年間を通して雨の当たらない風通しのよい所に置き、5℃を切ったら室内に取り込むのが理想的な育て方です。日光がある程度入るところであれば、通年室内でも栽培可能です。

具体的な置き場所
具体的には4~5月は割と日差しが強くなるため50%遮光した屋外(明るい日陰)に置きます。6~8月は真夏並の光線なので、しっかり70%遮光するか明るい日陰(半日陰)に置く。室内に置いても良いですが、この時期は通気不足による蒸れ、根腐れに充分に気をつけます。9~10月は再び50%遮光した屋外(明るい日陰)に置きます。

11~3月は再び休眠期となり、雨の当たらない50%遮光した屋外か、5℃以下なら日当たりの良い窓辺や温室などに取り込みます。3月の終わり頃から気温が上がり外に出すことも多いですが、このとき既に日差しはかなり強く、いきなり外に出すと葉焼けしてしまうので、徐々に慣らすようにします。

室内で栽培する場合は、窓辺などに置き直射日光を当てるようにしますが、真夏はカーテン越しにして直射日光を当てないようにします。また秋から春の日差しの弱い間は一日午前中のみ数時間直射日光が当たるところに置くと徒長が防げます。

耐暑性と最高気温・夏越しの方法

夏越し夏は休眠中なので水やりは少なめにして乾かし気味に育てます。外に置く場合は雨がかからないようにします。梅雨の晴れ間に強光が当たると葉が焼けて汚くなるので、曇りの日でも注意し夏に向けて遮光を強めにしていきます。この時期は肥料を与えないようにします。

越冬最低温度と冬越し方法

冬越し最低越冬温度は3℃(余裕を持って5℃)とされています。凍らせると溶けてしまうので室内に取り込みます。この時期は休眠していていますが、アストロロバの根は強い乾燥に弱いので少量の水やりは続けます。

暖地なら戸外で越冬できる場合もありますが、寒風にさらすと株が傷むので、簡易ビニール温室などに入れて風をよけるようにしましょう。2月頃から急に日差しが強くなるので、寒くても油断せず葉焼けしないようにします。

増やし方

殖やし方アストロロバは4~6月、10~11月頃に挿し木、株分けができます。

植え替え

植え替えの適期は生育期前の4~6月、10~11月頃です。

土と鉢

土土を選ぶ場合は水はけがよく通気性のよいものを選びます。市販の多肉植物培養土が使えるほか、赤玉土や鹿沼土、ピートモスやバーミキュライトなどを配合して作ることも可能です。

肥料

肥料
生育期にハイポネックス水を月1回程度与えるか、マグアンプKなどの緩効性肥料を土に混ぜ込んでおくと良いでしょう。

病害虫

病害虫
乾燥する時期には根ジラミがつきやすくなります。葉の付け根にはカイガラムシが発生しやすいので、オルトランなど殺虫剤を撒くか見つけ次第捕殺します。