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サボテン科(Cactus)の特徴と種類・育て方

このページでは、サボテン科の植物をまとめて一般的な育て方や特徴を解説しています。

サボテン科の写真

マミラリア属・桜月マミラリア属・桜月 マミラリア属・銀手毬マミラリア属・銀手毬 マミラリア属・金手毬マミラリア属・金手毬
オプンティア属・銀烏帽子オプンティア属・銀烏帽子 オプンティア属・金烏帽子オプンティア属・金烏帽子
無棘短毛丸エキノプシス属・無刺短毛丸 勇将丸ギムノカリキウム属・勇将丸 セレウス属・セレウスセレウス属・セレウス
兜丸(カブト) Astrophytum asterias アストロフィツムアストロフィツム属・兜 Ariocarpus retusus 玉牡丹 アリオカルプスアリオカルプス属・玉牡丹

※4段目の写真は全てWikipediaより引用しています。

サボテン科(Cactaceae)の特徴

南米、北米

科 サボテン科Cactaceae
属 別に記載
生育型 多くが夏型
育てやすさ 種類による
成長速度 種類による
増やし方 種類による
原産地

※4段階評価
育てやすい–普通–やや難しい–難しい
成長が早い–普通–遅い–とても遅い

サボテンとは?
サボテンとは?
サボテンはサボテン科の植物でベンケイソウ科やツルナ科など、多肉植物の科のひとつです。他の多肉植物との違いは、刺座(しざ)があるかないかという点です。棘がある多肉植物は他にもありますが、刺座がないものはサボテンではありません。また棘のないサボテンもあり棘の有無では区別できません。サボテン・その他の多肉植物はどちらも乾燥に耐えるため、水を蓄えられるように進化した植物で、他の植物が育たないような過酷な地域に根を下ろしています。

原生地は・・
サボテンはもともとアメリカ大陸のカナダ・アメリカ~南米全体に生息しています。原産地は暑い所で雨の降らないところを想像しますが、必ずしもそうではなく、砂漠地帯~雨季のある地域、小雨地帯、熱帯雨林の中、樹木や岩に着生しているものなど環境はさまざまです。

どのように分類される?
サボテンは見た目から「ウチワサボテン」、「柱サボテン」、「玉サボテン」に分けられます。細かい分類はもっとあり、花を楽しむ「花サボテン」、太い棘が特徴の「強刺類」、地に埋まっているように生える「牡丹類」、白い点々(刺座)が星のようにみえる「有星類」などの分類があります。

育て方は?
育て方は他の多肉植物とそれほど変わりません。ほとんどが20~35℃でよく生育する夏型で、強い光を求めるものも多いです。種類によっては薄暗いところに生息し、日本の直射日光では遮光が必要なものもあります。水やりがいらないと思われがちですが、生育期にはそれなりのまとまった水分が必要です。基本的に多肉植物を枯らさず育てられるなら、サボテンも容易に栽培できると思われます。(一部難物種といわれる栽培が難しい種類がありますが、ホームセンターなどで購入できるものは強健種が多いです。)

育て方のコツ

  • 種類によって育て方にはかなりの差がある
  • 生育期にはたっぷりの水分が必要
  • 基本的にはよく日に当てて風通しをよくする
  • 根が太く繊細な植物なので植え替えなどは手早く行う

年間栽培カレンダー

生育期 4~10月
休眠期 12~2月
緩慢な時期 変わり目の月
水やり
  • 3~4月は徐々に水やりを増やす
  • 5~6月は週1回ほどたっぷりと
  • 7~8月は5、6月より控えめに。暑さに弱いものはかなり控えめに
  • 9~10月は週1回ほどたっぷりと
  • 11~12月は徐々に水やりを減らす
  • 1~2月は断水か月に2回程度少量を
置き場所
  • 年間を通して雨の当たらない風通しのよい所に
  • 4~6月は直射日光の当たる屋外
  • 7~8月多くの種類は明るい日陰(30~50%遮光する)
  • 9~11月は直射日光のあたる屋外
  • 12~3月は種類によるが多くは3~5℃以下なら日当たりの良い窓辺や温室など
植え替え
  • 3~6月頃が適期
増やす
  • 4~8月頃に葉挿し、さし芽、株分け、胴切り、種まきなど
肥料
  • 植え付け時に緩効性肥料、5~6月と9~10月頃に月1回液肥を与える
開花

主な属名

サボテンのおおまかな分類

ウチワサボテン オプンチア属:銀烏帽子(象牙団扇)(バニーカクタス)、金烏帽子
柱サボテン セレウス、竜神木、紫太陽、ミニマス、袖ケ浦、金晃丸
玉サボテン マミラリア属:銀手毬、アストロフィツム属:兜(かぶと)、鸞鳳玉、アリオカルプス属:黒牡丹、花牡丹、コピアポア属:黒子冠、ロフォフォラ属:銀冠玉、エキノカクタス属:金鯱、テロカクタス属:緋冠竜、ペレシフォーラ属:精巧丸、
森林性サボテン ハティオラ属(ハチオラ):猿恋葦、テレス、リプサリス属:バクシフェラ、カピリフォルミス、メセンブリアンテモイデス

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育て方のポイント

水やり

水やり実は多くのサボテンは完全な砂漠では生きられず、砂漠の周辺地帯や雨季と乾季がある地帯など雨が降る地域に生息しています。サボテンは水やりしなくてよいと思われがちですが、自生地の特徴から考えるととそれなりに水を与えてやる必要があります。

具体的には生育期に向けて3~4月は徐々に水やりを増やします。5~6月は週1回ほど土が乾いて2~3日たったらたっぷりと与えます。このとき量は鉢底から流れ出るほどにします。この時期は光と水でぐんぐん成長します。日本の7~8月には暑すぎてやや生育が鈍りますので、5、6月より控えめに与えます。

サボテンは暑さに弱いものと強いものがありますが、暑さに弱いものは水分をかなり控えめにして蒸れないように気をつけます。9~10月は再び生育期のため週1回ほど、土が乾いたら2~3日経ってたっぷりと水やりをします。11~12月は休眠期に向けて徐々に水やりを減らします。1~2月は多くのサボテンは休眠中のため断水(全く水をやらない)か月に2回程度少量を与える程度にとどめます。

注意点
小さな苗ほどこまめな水やりが必要で、大きく育ったものは水やり回数が少なくても済むようになります。種まき後の苗などは特に水気の多い環境を好みます。

夏の暑いときに水やりする場合、涼しい夕方に、冬に戸外で栽培している場合は暖かくなる午前中のタイミングで水やりすると蒸れや凍結のリスクを減らせます。

基本的にサボテンや多肉植物は生育中だけ水分が必要で、休眠期は水が要らなくなります。そのため生育期はたっぷりと、生育が鈍ったり休眠したときは水分をかなり減らして育てます。

置き場

置き場ほとんどのサボテンは雨ざらしにできないため、雨よけがある所で栽培します。基本的には一年を通して風通しのよい直射日光が当たる所に置きます。多くは夏型で最低越冬温度は5℃以上に保つ必要があり、日本では室内や温室に取り込むことになります。

ただ種類によって違いも多く、0℃を耐えられる属、雨ざらしで栽培できる熱帯雨林のサボテン、夏でも直射日光を好むものや日に弱く遮光してやらないといけない森林性サボテンなど、それぞれの好きな環境は異なります。

全般的には、通年雨の当たらない風通しのよい所で4~6月は直射日光の当たる屋外に、7~8月は明るい日陰(30~50%遮光する)に置きます。9~11月は再び直射日光のあたる屋外に置き、12~3月は3~5℃以下なら日当たりの良い窓辺や温室などに取り込むことが多いです。

耐暑性と最高気温・夏越しの方法

夏越しサボテンは20℃から35℃気温で最も生育する夏型がほとんどです。そのため夏越しは簡単と思われがちですが、実は色々な困難があります。

まずサボテンは暑さ自体には強いのですが、日本の蒸し暑さや夜も涼しくならない熱帯夜は苦手なものが多いです。日差しは好みますが、日本の7~8月の日光は強すぎて遮らないといけないものも多いです。原生地がジャングルで日差しに弱い、暑さに弱い属というのもあり、その場合は夏に水やりを控えて半分休眠させて夏越しさせます。

安全に夏越しするためには、夏に弱い品種は水やりをかなり減らし休眠させ蒸れや根腐れを防ぐこと、遮光も必要になります。強い品種は成長のために強い光と水分が必要なので与えます。サボテン以外の多肉植物もそうですが、夏に直射日光(日なた)では30℃耐えられないものの、遮光してやれば(日陰で育てれば)40℃耐える場合が多いです。

越冬最低温度と冬越し方法

冬越し多くのサボテンは暑い時期に育つ夏型で寒さには弱いです。0℃を耐えるものもありますが基本的には3~5℃以上を保つ必要があります。となると日本の場合は寒冷地だけではなく関西以南でも、冬場は室内や温室への取り込みが必要になります。ぎりぎりの最低越冬温度を保っても、株を弱らせたり根を傷めたりするので、寒さに弱いグループは我慢せずに5℃以上の所で育てたほうがよい結果が得られます。

外で冬越しする場合、サボテンは休眠するので断水するか1ヶ月に1回程度の水やりにとどめます。水やりを控えた方が耐寒性が上がります。室内で冬越しする場合は休眠しないので月に1~2回程度水を与えます。水やりする場合は必ず土が乾いているか確かめ、濡れていたら絶対に水やりしないようにしましょう。

注意点
3~5℃以下になる地域では、暖房設備がない場合、冬外での栽培は難しいです。簡易ビニール温室は寒風を防ぐ効果はあるものの、保温効果はないので過信しないようにしましょう。

温室や室内に入れる場合は、1日最低半日以上日の当たるところで、エアコンなどで湿度が下がりすぎないように温度を上げすぎないように設定します。

詳細は以下のページで解説しています。
サボテンの耐寒性・最低温度や冬越し方法の工夫

増やし方

殖やし方サボテンの繁殖は難しそうですが、案外簡単に増やすことができます。方法は種類によって異なり、通常の多肉植物と同じように挿し木、葉挿し、株分け、種まきができます。また太い種類は胴切りという方法で増やすこともできます。繁殖の適期は3~10月の生育期で(できれば4~7月に行います)、休眠中の冬や休眠前にはしないようにしましょう。

挿し芽の方法:

種類によりますが、株を剪定して余った茎を土に挿すと挿し木で殖やすことができます。カットした茎は1週間充分に乾かし、清潔で乾いた細かめの用土に挿します。挿した後は1週間水をやらず、その後も乾かし気味で育てると発根してきます。※切り口が乾くまでは水を与えないようにします。

葉挿しの方法:

オプンチア属の銀烏帽子はウチワサボテンの一つで、平たい茎から茎が出てくるような形になっています。そこで平たい茎を先のほうからピンセットでもぐように取ります。そして葉(茎)のサイズにより四等分など小さくカットし、乾いた用土に乗せておきます。こちらも清潔で肥料が入っていない細かい土を使いましょう。土に乗せてから1週間は水やりをせず、その後も乾かし気味に管理すると、葉のヘリから子株が育ってきます。

株分けの方法:

種類によってやり方は異なりますが、たとえばマミラリア属の銀手毬の場合、群生している所の子株をピンセットでつまんで付け根を丁寧に剥がすようにもぎとります。その後2~3日切り口を乾かして乾いた用土に挿します。用土は清潔で肥料が入っていない細かめのものを用います。

胴切りの方法

柱サボテンなどに行う方法で、胴体を横に切って断面から発根させる方法です。緑色で元気な部分をナイフでカットします。カットしたサボテンは風通しのよい明るい日陰に置いて発根を待ちます。およそ2ヶ月程度で根が出るので、乾いた用土に植え付け3~4日後に水やりを開始します。その後は親株と同じように育てます。また切り取った後に残る親株も切り口がふさがり子株が出るので、またその子株を取って株分けとすることもできますし、そのまま育てることもできます。

種まきの方法:

サボテンは種まきでも増やすことができます。20~30℃程度が発芽がよく、5~6月に種まきします。種まきの場合、清潔で細かい土を熱湯で消毒してから使います。種はバラまきし腰水(底面給水)を、鉢の上部はラップで覆って湿度を保ち発芽を待ちましょう。発芽したらそのまま腰水を続け、1~2ヶ月目に1回目の植え替えを行います。その後2~3ヶ月後に再び植え替えをします。1年で直径1~2cm程度のサボテンに成長します。

植え替え

サボテンは根張りがよく、また根が繊細で腐ったりしやすいので植え替え作業がとても大切です。適期は生育期に入る前で冷暖房付きの温室などがない場合、春の3~6月頃に行います。秋はすぐに気温が下がってしまうので避けましょう。冬は休眠期のため植え替えには向きません。

苗の大きさにより頻度が異なります。種まき1~2年の小苗は年に2回、3~5年生は1年に1回、それ以上は2年に1回でよいでしょう。

植え替え前は1週間程度水やりを控えて土を乾かしておきます。トゲに気をつけながら鉢から苗を抜いて周りの土を丁寧に落とします。サボテンは根が繊細な植物で、植え替えを間違えると株が弱ったり枯れてしまったりします。白い太い根は生長に関わる大切な根なので、傷つけたりしないようにしましょう。腐った根や枯れた根は取り外し、その切り口は1週間程度乾かします。その後元肥を混ぜ込んだ土に根を広げて植え付け、明るい日陰に置きます。10日ほど経つと根が伸び始めるので、そこから初めて水やりを開始します。

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土と鉢

土
土の種類
通常の多肉植物と同じく水はけと通気性がよく、適度な保水性がある土を使います。市販されているサボテン・多肉植物の土を買ってきてもよいですし、自分で土を混ぜて作ってもよいです。

自分で土を作る場合は、赤玉土をメインに、排水性の良い軽石やパーライト、保肥性のよいバーミキュライトやピートモス、改良材としてボラ土や川砂などをブレンドします。土は種類によって酸性、アルカリ性、保水性、排水性など特徴が異なるので、単用せずいくつもの種類を混ぜることが大切です。

土を使う時はまず袋の下のほうに粉のように溜まっているみじんを取り除きます。鉢底には大きめの軽石を入れ、苗のサイズに合わせて土の粒の大きさを選びます。

鉢の種類
鉢は乾きすぎる素焼き鉢を避け、通気性がやや低い駄温鉢などが適しています。最近は根の生育に配慮したスリット入りのプラスチック鉢もよく使われます。

サイズも選ぶので気をつけましょう。苗に対して大きすぎる鉢は、水の乾きが遅く根腐れしやすいのでサボテンに悪影響です。苗を置いて指が1~2本入るくらいの一回り大きいサイズが最適といえます。

肥料

肥料サボテンは生育が遅く、他の植物のようにたくさんの肥料は要りません。しかし鉢で栽培する場合、限られた土の量とスペースで育てるので肥料分や微量要素が不足しやすく、適度に施肥する必要があります。

具体的には植え替え時に土に細粒の緩効性肥料を混ぜ込んで元肥とし、生育期に吸収されやすい液肥を追肥として与えます。元肥はN-P-K比が6-40-6の緩効性肥料で1Lの土に2~3g程度で充分です。有機肥料を入れたい場合は、必ず発酵済みのものを使いましょう。生育期には追肥を与えます。追肥にはハイポネックスの2000倍液などを月に1回水やり代わりに与えます。

病害虫

病害虫害虫被害はわりとあり、ウチワサボテンや柱サボテンに通気が悪い季節にカイガラムシがつくことがあります。見つけたらブラシなどでこすり取ります。乾燥時はワタムシが付きやすく樹液を吸われると株が弱るので、見つけ次第ブラシなどで取り除きましょう。花が咲く時期はナメクジが花を食べることがあるので、ナメクジ退治の殺虫剤を撒いておきます。

病害はサビ病、黒斑病などカビが原因で起こる病気にかかりやすいです。病気はかかってしまうとなかなか治りにくいので、梅雨時など多発時前に殺菌剤を撒いておくとよいです。発病してしまったら、予防+治療のできるタイプの殺菌剤を散布します。

サボテン科によくあるトラブル

  • 株の元気がなくなった・・・冬など不適切な時期に植え替えをしてしまった、寒さに当たり弱ってしまった、強い日光に浴びせすぎて焼けてしまった、などが考えられます。
  • サボテンは冬、戸外で越冬できるのか・・・種類により耐寒性が強いもの弱いものがあります。マミラリア属、オプンチア属などは0℃を耐えますが、アストロフィツムやアリオカルプスなど弱いグループは5℃を保つ必要があります。
  • 根腐れしてしまった・・・水はけの悪い土に植えた、清潔ではなかった、根を切ったあと乾かしが足りなかったなどが考えられます。
  • 表面がきれいな緑色だったのに、茶色っぽく白っぽくなってきた・・・日光が強すぎて日焼けしてしまったと考えられます。一度なった葉焼けは元には戻りませんが、以後遮光して育てれば新しく伸長した部分は緑色に戻ります。